昨晩の海外

昨晩の海外市場は、ECB理事会の結果やパウエルFRB議長の発言を受けて、相場が上下するも揉み合い気味の展開に留まった。
 ECBは市場予想通り政策金利を現行の0.50%から1.25%へと引き上げを発表、声明文では「今後数回の会合でさらなる利上げを見込む」、ECBスタッフ見通しでは、2022年から2024年のインフレ見通しがいずれも前回の6月から上方修正された。パウエルFRB議長は、「FRBはインフレが低下するまで行動を維持する必要」、「早急な緩和のリスクを歴史が警告」と述べ、ジャクソンホール会議でのタカ派的な姿勢を継続した。
 ドル円は、財務省・日銀・金融庁の3者会合で、「明らかに過度な変動と思われる」、「政府・日銀はこうした動きを極めて憂慮」との見解が示されたことで、143.32まで下落後、米長期金利の反発もあって144.44まで一時反発、ユーロドルは1.0029を高値に、ラガルドECB総裁が、「今後数回の理事会で一段の利上げを予想する」も「次回の利上げは0.75%である必要はない、0.75%は標準ではない」と述べたことで、0.9931まで一時売りに押され、ポンドドルは1.1561まで反発後、1.1460まで下落した。
 一方クロス円は、NY株価3指数が続伸し堅調を維持した。ユーロ円は144.28から143.18で上下、ポンド円は164.88から165.94、オージー円は96.65から97.34、NZD円は86.76から87.31、カナダ円は109.18から110.10まで反発した。