今日の裏読み、表読み

本日の最大の注目はECB理事会となる。恐らく想定通り0.75の利上げとなる可能性が高いが、これは織り込みの範囲としても、ECBスタッフの経済見通しの弱さやインフレの高止まりの指摘は、相場に良い影響は与えない。ただ、ラガルド総裁が、更なる強い利上げ姿勢を示すなら、ユーロ相場を支えそうだ。またパウエルFRB議長が、金融政策に関する会議に参加し、講演も行う見通し。ジャクソンホール会議では、たかだか15分の話で、景気が悪化しても引き締めを継続すると話しているが、その後株価が調整を強めており、もう少し丁寧な説明が行われれば、株価などが好感する動きとなるか注目したい。
 経済指標としては、NZ第2四半期製造業売上高、英8月RICS住宅価格指数、日本の4-6月期実質GDP・2次速報、7月国際収支と8月景気ウオッチャー調査、豪7月貿易収支、仏7月貿易収支、米週間新規失業保険申請件数などが発表される。
 注目としては、日本のGDPは強い結果が見えた場合、日銀の緩和策の継続に疑問が出ることで、円買い材料となるが、一方で国際収支の悪化は円売り材料ということで、結果のラグ次第も影響は限られそう。一方米週間新規失業保険申請件数は、結果次第も良好な米経済が反映される結果に留まるなら、大きな反応とはならない見通し。
 尚、財務省・日銀の円買い市場介入の可能性だが、昨日は145円が押さえたので、一旦様子見をみる可能性が高いが、次のこれを越える動きが見えた場合、150円を防衛するために、介入する可能性は残っていると思われる。特に1998年の円買い介入では、その後5-6円は落ちているので、そういった局面では安易な買いは注意しておきたい。ただ、こういった局面でも、押し目は買いが入り易く、買い遅れているならそういった場面待ちが安心となりそうだ。

 為替の戦略としては、ドル円は、やり過ぎ感もあって、l45円が達成感となっている。ただ、引き続き押し目は買いが入り易く、深押しでは買い狙い。ただ、145円が当面上値を抑える可能性からは、144円台は利食いや売り場も探したい。買いのストップは142.65割れ。売りのストップは145円越えで設定出来ればベター。
 ユーロドルは、昨日はECB理事会のタカ派を睨んで、ショートカバーが強まったが、ECBが想定の範囲に留まれば利食いも出易い。早期は更なる戻りがあれば売りを狙って、結果での買い戻し。またラガルド総裁の発言を睨んで、押し目は買い場を探したい。売りのストップは1.0080越え。買いのストップは0.9864割れで設定したい。またポンドドルは、昨日安値を更新したが、引き続き慎重に中期目線で押し目は買い場を探したい。ストップは1.14割れ。ただ、吹けば売り狙いで、こちらのストップは1.1610、1.1654、1.17越えなどに順次置いて検討する形。
一方クロス円は、上昇が強まっているが、慎重に更なる上昇では売って、下げが甘ければ買い戻し。また深押しではしっかりと買い狙いで攻めたい。