昨日は、軟調な株価にも円の全面安の動きとなった。直近あまり株価とリスクオン・オフの動きが広がっていないが、あくまで円安の動きが中心となっていることは留意。材料次第で、ドル円は落ちる時は速いので、あくまで押し目を待つスタンスは維持しておきたい。
本日の経済指標としては、日本の7月失業率・有効求人倍率、豪7月住宅建設許可件数、独7月輸入物価、英7月住宅ローン承認件数・貸付額、ユーロ圏8月経済信頼感・消費者信頼感、独8月消費者物価指数・速報値、加第2四半期経常収支、米国では6月・第2四半期住宅価格指数とS&P/ケース・シラー住宅価格指数、8月コンファレンス・ボードの消費者信頼感指数、7月JOLTS求人件数と8月ダラス連銀・サービス売上高指数などが発表される。
焦点は、ユーロ圏8月経済信頼感・消費者信頼感や独8月消費者物価指数・速報値、米S&P/ケース・シラー住宅価格指数や8月コンファレンス・ボードの消費者信頼感指数などとなる。独ユーロ圏では、エネルギー価格の上昇が悪影響を与える可能性が高く、インフレが続き、景況感の悪化が示されるとユーロ相場の圧迫要因。一方米経済指標は弱い結果がリスクだが、直近弱めの結果がある程度想定されており、影響が限られる状況が続いていることは留意しておきたい。
要人発言の機会も多く注意だが、FRB関連では、先週のジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の見解に、同調する話が出て来る可能性が高く、これがドルを支える見通し。一方ECB関連では、9月の理事会でECBもタカ派が強まる可能性が高く、こういった面を支持する発言が続くなら、ユーロ相場の下値を支えそうで、米欧のタカ派発言で、ユーロ相場が一喜一憂する動きとなるか注目したい。
その他高止まりが続く米長期金利や軟調な米株価の動きにも細心の注意を払って対応したい。
為替の戦略としては、ドル円は、先週週末から軟調が続いているが、買いポジションも溜まっている可能性があり、落ちる時は必ずありそう。買うとしてもしっかりと押し目を待ちたい。一応139円が抑えると売りも検討されるが、買いは138.26を睨んで、この手前の下落から買うか、割れるなら止めて、再度137.50割れをストップに買い場を探したいが、当面139円が上値が抑えると利食い優先となる。
ユーロドルは、どうにか0.99を3回守っている。この位置が当面の下値となるか注目されるが、一方戻りも重く、1.0029や1.0090を越えるまでは、確証も持てない。一応押し目は買っても、0.99を割れるなら止めるスタンスから、1.0029や1.0090が押さえると利食いながら対応したい。また超える動きがあっても、1.0150や1.0200は引き続き利食いや売りからも検討したい。ポンドドルは、1.1649yは1.1745のレンジを睨んで対応。逆張り的となるが、上値は超えても1.18からは重く、1.19越えをストップに売場探しも検討したい。
一方クロス円は、上がり過ぎ感が強く、慎重に売り場を探して、押しが甘ければ利食い優先。買いは直近安値を睨んで、しっかりと下げ止まりが確認できるレベルで検討するが、こちらも反発ではしっかりと利食っておきたい。