今日の裏読み、表読み

昨晩もドルの売り戻しが続く形となったが、未だ強い雇用統計に対する期待も残っており、早期はショート・カバーが出易いことは留意となる。後は米雇用統計の結果次第で荒れた動きも想定されることは注意となるが、週末を睨むとポジション調整の動きにも留意しておきたい。
 本日の経済指標としては、日本の6月全世帯家計・毎月勤労統計調査と景気先行指数・速報値、豪準備銀行・四半期金融政策報告公表、独6月鉱工業生産、英7月ハリファックス住宅価格、仏6月国際収支と鉱工業生産、加7月新規雇用者数とIvey購買部協会指数、米7月雇用統計などが発表される。
 注目はやはり米雇用統計となるが、一応7月非農業部門雇用者数の予想は、前回を下回るも堅調なレベルを維持している。ただ特にパウエルFRB議長やイエレン財務長官が、雇用の良好を要因に、米景気の健全さアピールしており、逆に弱い結果が大きなリスクとなることは注意しておきたい。
 その他、ペロシ米下院議長と岸田総理の会談では、特別なことはないと見られるが、台湾領域で中国が7日まで軍事演習を予定している。衝突まで至ることはないとしても、週末を前に、こういった懸念が相場を圧迫しそうだ。またASEAN外相会議では、日中外相会談が中止されており、プーチン大統領とエルドアン・トルコ大統領の会談も特別なことはないと思われるが、ウクライナや台湾問題もあって、市場はリスク回避気味の週末を迎えそうだ。

 為替の戦略としては、ドル円は、昨晩は案外下げているが、本日は5-10日要因、米雇用統計を控えて、ショート・カバーも想定される。早期は押し目買いから、しっかりと仲値に向けての反発で利食いながた対応したい。ただ、その後は様子見ムードも出易く、揉み合い気味となるなら、手を出さない方が良いかもしれない。また米雇用統計は、弱い結果がサプライズとなることで、もし、賭けるならドル円の戻りを十分待って売ってみるのも一考となる。この場合のストップは134.55越え。一方下値は131-132円ゾーンは当面底堅い位置で買いも検討したい。
 ユーロドルは、レンジながら底堅い動きが続いている。引き続き買いのストップを1.0097割れ、売りのストップは1.0294越えとして、動きがあれば逆張りで攻める形を継続したい。一方ポンドドルも同様となるが、上値は1.2294をストップ、下値は1.1964をストップに、大きめの動きで逆張りとなる。 
またクロス円は、ストレートが荒れると方向が見えづらくなることで、あくまで大きめの動きがあれば、逆張りを場を探す形から、利が乗ればしっかりと利食いながら対応したい。