今日の裏読み、表読み

昨晩は、軟調気味に終わった株価にも、クロス円主導で軟調な円相場が続いた。ともかく円を売っておけと言う感じが続いているが、一方で米長期金利は、米国の景気減速懸念もあって、更に上昇を強めるかは不透明で、引き続き円の安値は追いかけず、しっかりと戻りを待って、円を売るスタンスを継続したい。
 本日も注目はパウエルFRB議長の議会証言となるが、昨日の内容からサプライズが無ければ、影響は限定される見通し。ただ、強いインフレ抑制姿勢や米景気減速の可能性を指摘しており、あく抜け感につながるなら、株かも一定の戻りを試すきっかけとなるか注目した。
金融政策としては、フィリピン中銀、インドネシア中銀、ノルゲバンク、トルコ中銀、メキシコ中銀が政策金利を公表する。総じて利上げが想定されるが、ただ、トルコ中銀では据え置き、一部では利下げの可能性も示唆されている。もし本当に利下げが実施された場合、またぞろトルコリラ相場のショック安の動きに最大の注意を払っておきたい。
 経済指標としては、ユーロ圏各国の6月製造業・サービス業PMIの速報値、英6月製造業・サービス業PMIの速報値、米国では、第1四半期経常収支と週間新規失業保険申請件数、6月製造業・サービス業・総合PMIの速報値や6月カンザスシティー連銀・総合指数などが発表される。
各国のPMIは、弱い結果が想定され、結果での一時的な売り圧力に注意となるが、米国では、週間新規失業保険申請件と合わせて、景気減速が実感される結果となるなら注意しておきたい。
その他、EU首脳会議やBRICS首脳会議などが予定されているが、金融市場の対する影響はなさそうだ。

 本日の為替の戦略としては、ドル円は、下値の堅い状況が続いている。安易に売りづらく、更に上値も追いづらい。あくまで押し目があれば、しっかりと下値を確認して買うスタンスをキープしたい。
 ユーロドルやポンドドルは、総じて揉み合いも、底堅い展開。引き続き直近安値と高値を睨んで、逆張り気味となるが、押し目は買い優先で臨みたい。
 一方クロス円は、高い位置になって、追いかけるのは避けたい。少しショック気味の押し目が見えるケースのみ、買い下がりを考えたい。