今日の裏読み、表読み

円安が続いている。一応株価の反発がリスク志向を強めた形となっているが、実際先週の株の下落で、大きく円が買われることもなく、世界的な流れに反して、強力な緩和策が継続される円に、売り安心感が継続することは、留意しておきたい。ただ、徐々に日銀に対する不信感も出てきているようで、参議院選挙を控えて、批判が高まる局面もありそう。円売りも、追いかける姿勢だけは避けて、あくまでドル円やクロス円は、押し目を待って買うスタンスを維持したい。
本日の焦点は、半期に一度のパウエルFRB議長の議会証言となる。だいたい事前に草稿が開示されることで、サプライズが無ければ影響は限られるが、質疑応答などでの発言に神経質になりそう。注目は、7月のFOMCでの利上げ幅となるが、パウエルFRB議長は既に、0.50%か0.75%としており、これは織り込みの範囲。ただ、株式市場が下落を続けていることで、一定のクールダウン発言も出易い。株価に安心感が戻って来るか注目したい。
また、4月27-28日開催分の日銀・金融政策決定会合議事録が公表されるが、既に古い話では反応はなさそう。
経済指標としては、NZ第2四半期ウェストパック消費者信頼感調査と5月貿易収支、豪5月先行指数、英5月消費者・小売物価指数、加5月消費者物価指数、ユーロ圏6月消費者信頼感・速報値などが発表される。特に物価指数に注目が集まるが、インフレの上昇圧力が継続すると各通貨の下支え要因となりそうだ。
その他、米20年物国債入札が予定されているが、米長期金利の動向、株価の動きは引き続き注視て対応したい。

本日の為替の戦略としては、ドル円は、昨晩あまり材料的に上昇する状況とは思えないが、クロス円の買いが強まった影響か?本日はともかく、高い位置は売りから入って、下げが甘ければ買い戻しながら、しっかりと押し目を確認して買いを狙う形。クロス円も同様に対応したい。
ユーロドルやポンドドルは、方向感が若干見えなくなってきており、デイトレードでは、引き続き近安値と高値を睨んで、逆張り気味で考えておきたい。ただ、そろそろ巻き戻しの兆候も感じられる。中期的に押し目を拾ってみるのも一考だが、ともかく直近安値を割れるなら止める前提で考えてみたい。