今日の裏読み、表読み

昨晩は、ECBの臨時会合、FOMCで荒れた展開となったが、総じて今まで買われていたドルに、ポジション調整の巻き戻しが優位となった。
一応FOMCでのタカ派も、今後の一定の利上げペースが示されたことで、当面は米金利引き上げを睨んだドル買いも限定されると見るが、これもあくまで米長期金利の行方次第。ドットチャートで示された年末のFF金利の上限が3.50%となることで、米10年物国債利回りが、この位置で抑えられ続けるのか、早々とぶち抜けるのかで、ドルの行方が決定しそうで、この辺を睨んでドルを売り買いする形を想定したい。
一方株価面では、あく抜け感もあって戻しているが、戻りはやれやれの売りが出易く、当面上下に荒れた動きが継続する見通し。そうなるとリスクオン・オフの動きも日替わりとなり易いことは留意しておきたい。
また。本日は英中銀やスイス中銀が政策金利を公表する。英中銀では、現状は0.25%の利上げが想定されるが、予想外にFOMCが利上げ幅を拡大したことで、英中銀も0.50%の利上げを決定する可能性があるかもしれないことは注目したい。ただ、ポンド相場は、こういった結果で。一瞬吹き上がっても、無理な利上げが、景気減速を加速するとの見方なら、その後はまたぞろ売りになる可能性に期待したい。またスイス中銀も、現状は据え置きが想定されているが、遂に金融正常化に動く可能性があるかもしれない。 ベンチャー気味には、スイスフランを買って見るのも一考となる。
経済指標としては、NZ第1四半期GDP、日本の5月通関ベース貿易統計、豪5月雇用統計、加4月卸売売上高、米5月住宅着工・建設許可件数、週間新規失業保険申請件数と6月フィラデルフィア連銀製造業景気指数などが発表される。
NZや豪州は良好な結果が、相場を支えるか注目。また日本の通関ベースの貿易統計は、大幅な悪化が想定されている。予想比での反応となるが、更なる悪化で一時的な円売りが出る可能性に注目しておきたいが、一方米国の指標は既に、FOMCの結果が出た直後だけに、強弱が見えても反応はなさそうだ。
その他ECB要人の発言機会が多いが、タカ派気味の発言やユーロ安に言及があれば、ユーロを支えるか注目となる。
本日の為替の戦略としては、ドル円は、テクニカル的に重要な、135.19-20を超えて、135.59まで上昇したが、高値圏を維持できておらず、騙しとなる可能性が残っていることは留意。一応想定以上に下がっており、本邦から買いが入り易く、ドル円やクロス円は、早期には押し目買いから入って、しっかりと反発では利食って、上値を確認して売り狙いとなる。ただ、ドル円は昨日のFOMC後のレンジとなる133.50と134.95をブレイクするような動きにはならないと見ておきたい。
ユーロドルやポンドドルは、巻き戻しも、戻りではやれやれの売りが出易い。突っ込みは避けて、戻りで売場探しから、下げが甘ければ買い戻しながらの対応となる。