今日の裏読み、表読み

本日は今週の山場となる米FOMCの結果が公表される。5月消費者物価指数が引き続き高水準となったことで、0.75%の利上げの思惑が高まっているが、結果で荒れた展開となる可能性に注意しておきたい。ただ、パウエルFRB議長は、前回の記者会見で、0.50%以上の利上げは話し合っていないと述べている。米長期金利は過度の織り込みが進んでおり、0.50%の利上げに留まれば、一定の安心感となるか注目される。ただ、同時にFOMCメンバーのFF金利見通しやFRBスタッフ経済見通しも公表される。年末のドッド・チャートが前回より大幅となるケース、インフレ見通しが上方修正されるとまたぞろドル買いを強めそう。また、市場が0.50%の利上げに留まった場合、インフレを抑えられないとネガティヴに考える可能性が残っている。その場合米長期金利の更なる上昇、株価の下落を伴ったリスクオフの動きが広がり易いことは、留意しておきたい。
経済指標としては、NZ第1四半期経常収支、豪6月ウエストパック消費者信頼感指数、中国5月小売売上高・鉱工業生産・固定資産投資、独5月卸売物価指数、ユーロ圏4月鉱工業生産・貿易収支、米国では、MBA住宅ローン申請指数、5月小売売上高、6月NY連銀製造業景気指数、5月輸入・輸出物価指数、4月企業在庫や6月NAHB住宅市場指数などが発表される。
FOMCの結果を前に、動きづらいが、先週大幅に低下したMBA住宅ローン申請指数が、今週も弱い結果となるか、また小売売上高やNY連銀製造業景気指数が、弱い結果となるなら、スタフグレーション懸念も高まりそう。これをどうみるか不透明も、市場こういった指標とFOMCの結果、パウエルFRB議長の発言と大荒れの展開に注意して対応したい。
その他、本日は5-10日ということで、東京仲値に向けて円売りが出るか注目されるが、レベル的に厳しい位置にあること。また米国3年物国債の償還もあって、円売りも出易いことで、上値は追いかけない方が良さそう。また、ユーロ圏要人の発言では、ユーロ安牽制のリスク、NATO国防相理事会では、フィンランドやデンマークの加盟申請などが協議される見通しだが、相場に対する影響はない見通し。
本日の為替の戦略としては、ドル円は、早々とテクニカル的に重要な135.19-20を超えて来てしまった。上値トライの可能性が高いが、本日はFOMCで上下荒れる可能性が高く、あくまで上値追いは避けて、押し目を待った買いから、吹き値では利食いや売り狙い。売りは下げが甘ければ買い戻しながら対応したい。
ユーロドルやポンドドルは、調整が続いている。引き続きここからの下げはベンチャー気味には、買い場探しから、吹き値ではしっかりと利食いや売り狙い。クロス円も、突っ込みは避けて、直近安値を睨んで、押し目は買いから入って、反発ではしっかりと利食いながら対応したい。