昨晩の海外

昨晩の海外市場は、大荒れの展開となった。ロンドン初頭は、オミクロン変異株に対して、既存のワクチンや治療薬の効果が薄いとの報道を受けたリスクオフの動きも、NY時間では、パウエルFRB議長が、想定以上のタカ派発言を議会証言で述べたことに、月末のドル買いフロートが加わり、一時ドルが大きく上昇した。ただ、その後は、NY株価3指数が揃って大きく下落、米長期金利が上げ渋ったことで、ドルに利食いが優勢となった。
尚パウエルFRB議長は、「オミクロン株は経済、雇用に下振れリスクをもたらす」としながらも、「インフレの高まりが一時的との表現を撤回するのが適当」、「12月FOMCでテーパリングの加速に関して議論する」、「テーパリングを、想定より数カ月は早く終了させることが好ましい」と述べた。米10年物国債利回りは、予想を下回る米11月シカゴ購買部協会景気指数やコンファレンスボードの消費者信頼感指数もあって1.412%まで低下後、パウエル発言を受けて1.498%まで上昇も、その後1.434%まで再低下した。
ドル円は112.53まで下落後、113.70まで急反発もその後113.00前後までじり安となり、ユーロドルは、過去最高となったユーロ圏11月消費者物価指数を受けて1.1383まで上昇後1.1236まで下落したが、その後1.1345まで反発、ポンドドルも、マン英MPC委員が、「利上げについて議論するのは時期尚早」と述べたこともあって1.3371から13195まで一時下落後、1.3310まで値を回復した。
 一方クロス円では、ユーロ円は128.35から127.64、ポンド円は150.95から149.73まで下落、オージー円は、80.19から80.86まで反発後80.12まで下値を拡大、NZD円は76.67から77.37まで反発、カナダ円は88.03から88.80で上下した。