昨晩の海外

昨晩の海外市場は、ブラード・セントルイス連銀総裁が「緊急措置を終わらせる時になっている」との見解を示したこと軟調な株価を受けて、リスク回避の動きが強まった。米経済指標としては、7月NY連銀製造業景気指数が予想を上回るも、週間新規失業保険申請件数は、良好な結果も予想比変わらず、7月フィラデルフィラ連元製造業景気指数や6月鉱工業生産指数が予想を下回り、まちまちな結果から相場への影響は限られた。また、NYダウは、一時の下落から小幅に上昇して引けるも、ナスダックが一時1%を超える下落、S&Pも値を下げて引けた。パウエルFRB議長の議会証言では、「国債やMBSの買い入れについて、今後数週間で協議する予定」、「テーパリングを始めるために新たな労働力参加の傾向を理解する必要はない」、「我々はインフレ期待を注意深く監視している」と述べたが、前日の証言からサプライズはなく、反応は限定的された。一方米10年物国債利回りは、1.349%まで上昇後、1.292%まで低下した。
 ドル円は、一時の米長期金利の上昇を受けて、110.09まで上昇後109.78まで下落、ユーロドルは、ビスコ伊中銀総裁が「時期尚早のテーパリングは避けなければならない」とハト派発言を続けたことで、1.1851から1.1796まで売りに押され、ポンドドルは、サンダース英MPC委員が「刺激策の解除がまもなく適切となる可能性がある」と述べたことで1.3899まで上昇後1.3085まで下落した。
 クロス円は総じて軟調な展開となり、ユーロ円が129.61、ポンド円が151.62、オージー円が81.43、NZD円は76.55、カナダ円は、原油価格の下落もあって、87.06まで売りに押された。