昨晩の海外

 昨晩の海外市場は、米中次官級通商協議や米国のイラン経済制裁の行方などを見据えて、週末の様子見ムードの中、トランプ大統領がイラン制裁策を発表、「中国の米国産農産物購入は合意成立には不十分」、「大統領選前に中国と合意する必要はない」などと述べ、「中国代表団がモンタナ州の米農家視察をキャンセルし、予定を早めて帰国する」との報道が伝わると、一時100ドル高まで上昇していたNYダウが、168ドル安まで下落、リスク回避的な展開で週末の取引を終了した。ローゼングレン・ボストン連銀総裁が「不確実性に対応の利下げは代償が伴う」、クラリダFRB副議長が「利下げはリスクに対する保険」などと述べたが影響は限定された。  

 ドル円は、107.53まで下落、ユーロドルは、予想を下回る独8月独生産者物価指数やメルケル首相が「ドイツは均衡予算を堅持する」と述べたことなどから1.0996まで売りに押され、ポンドドルは、コブニー・アイルランド外相が、「英国のブレグジット妥協案の要求は理不尽」、「正直に言うと、現時点では合意は近くはない」と発言したことで、1.2460まで売りに押された。  一方クロス円では、ユーロ円が118.46、ポンド円が134.09、オージー円が72.70、NZD円が67.29、カナダ円が80.99まで値を下げた。