昨晩の海外

 昨晩の海外市場は、米国とメキシコによる不法移民対策の政府間協議の行方を睨んで神経質な展開も、ECB理事会を受けて、ユーロ中心にドル売りが優勢となった。NYダウは、一時260ドル超も上昇も、ホワイトハウスが「米政府は依然としてメキシコからの輸入品に対する追加関税の発動を進めている」と発言したことが、上値を抑えた。

 ドル円は、米4月貿易収支や週間新規失業保険申請件数が予想より弱い内容なったことで108.03まで下落後、「米国はメキシコへの関税適用先送りを検討している」との一部報道を受けて108.56まで反発、ユーロドルは、第1四半期GDPの確定値が予想と変わらず影響は限定されたが、ECB理事会で、金利据え置き期間について「2019年末」から「2020年上半期」に延長したことを受けて1.1203まで売られた後、ドラギECB総裁が「経済見通しについて大幅な悪化を全く見込んでいない」と楽観的な見解を示したことで、1.1309まで買い戻された。また、ポンドドルも1.2670を安値に1.2743まで一時反発した。

 一方クロス円では、ユーロ円が122.40、ポンド円が137.82、オージー円が75.79、NZD円が71.94、カナダ円が81.23まで値を戻した。