今日の裏読み、表読み

昨日は、あまり大きな材料のない中、ドルの買い戻しが強まったが、特別材料がないだけに、ポジション調整や日替わり相場の一面もあり、追いかけるのは危険となりそうだ。
本日の経済指標としては、ユーロ圏9月経常収支、加9月小売売上高と10月新築住宅価格指数、ユーロ圏11月消費者信頼感・速報値、米11月リッチモンド連銀・製造業総合指数などが発表される。本日も注目度の高い指標はないが、ユーロ圏11月消費者信頼感は、強弱が見えた場合、ユーロ相場に一定に反応が出る見通しだが、特別ECBの政策に大きな見直しを迫る内容とならない場合、影響は限られそう。
 要人発言としては、ロウ豪準備銀行総裁は、今後の利上げ姿勢に、メスター・クリーブランド連銀総裁やブラード・セントルイス連銀総裁は、10月CPIの低下を受けて、12月FOMCでの利上げ幅の縮小に関して、発言が見えた場合、ドルに一定の影響を与えそうだ。
 その他OECDの経済見通しでは、今後の成長率見通しが引き下げられた場合、株価には良い影響はなく、軟調が続く株価が調整した場合や米国の7年物国債の入札不調が続いた場合には、リスクオフのドル買いにつながり易いことは留意しておきたい。

戦略としては、ドル円は、どうにか日足の雲の下限を維持した形から上昇が強まったが、更に上値追いは不透明。一応調整があれば買い狙いからだが、141.31割れをストップにするか、140.75-80をストップに買い下がりとなる。一方上値は現状の高値142.25が日足の転換線の位置で、抑えると利食い優先や売り狙い。このストップは142.50越えなどで対応。ただし、超える場合は145円トライの芽が出てくることは注意しておきたい。ただ、その場合も順張りというよりは、押し目買いのスタンスを維持しておいた方が無難となる。
ユーロドルは、1.0482で上値を押さえられて軟調な展開。ただ、追いかけて売るのは厳しいが、上値は重くなりそう。1.0300のレジスタンス方向への上昇は売り狙いで、ストップは1.0333越え。更に売り上がるなら1.0407-13越えなどで対応。下値は1.0223の維持では利食い、割れても1.02前後からは利食いを優先したい。
ポンドドルも1.2030で上昇が抑えられて調整で、1.19のレジスタンス方向への上昇では売り狙い。ストップは1.1951越え。ターゲットは、1.1778が維持されると利食いも、1.1762-66を割れると調整が深まりそう。ただ、その場合も1.17や1.16方向は買い場探しとなる。
一方クロス円は、あまり変わらない状況。大きなトレンドは見えず、直近安値高値を睨んで、動きがあれば逆張りで臨みながら、利食えればしっかりと利食いながら対応したい。