昨晩の海外

昨晩の海外市場は、トラス英政権が打ち出した大規模な減税政策を受けた英国の財政懸念からボンド相場が急落、世界的な金融引き締め懸念で軟調に推移する株価などを嫌気して、リスク回避的な動きが強まった。尚米10年物国債利回りは、12年半ぶりの3.90%まで一時上昇した。
 ドル円は、黒田総裁が「最近の円安は急速かつ一方的」と述べ、為替介入を支持する発言をしたことで143.56まで下落も、米長期金利の上昇を背景に144.79まで反発、ユーロドルは、ナーゲル独連銀総裁の「インフレ期待が不安定になるリスクが高いため、断固とした利上げが必要」と述べたこともあり0.9701まで反発後、弱い独9月ifo企業景況感指数などもあって0.9600まで再下落、ポンドドルは、英中銀が声明を発表するとの報道で緊急利上げの思惑が高まり1.0930まで一時反発したが、その後の声明では「必要なだけ政策金利を変更することに躊躇しない」とするも、実際この日利上げは発表されず1.0629まで売りに押された。
 一方クロス円では、ユーロ円はアジア時間の安値から139.53、ポンド円も157.20まで買い戻されたが、オージー円は94.04まで反発後93.15、NZD円も82.65から81.37まで下落、カナダ円は104.72まで売りに押された。