昨晩の海外

昨晩の海外市場は、注目の米FOMCにおいて、テーパリングの開始は発表されず、一時ドル売りで反応するも、声明で「予想通りに進展が続いた場合、委員会はテーパリングが近く正当化される可能性があると判断」と指摘、ドット・チャートでは、2022年の利上げを想定するメンバーが、前回の7人から9人に増加、パウエル議長の記者会見で「早ければ、次回FOMCで、テーパリング発表の可能性がある」、「テーパリングは、2022年の年央までに完了する可能性」とこれまでになくタカ派的な発言が聞かれ、ドル買いが強まる形で引けた。尚米10年物国債利回りは、1.296%から1.345%まで一時上昇したが、パウエル議長が、「テーパリングの開始がそのまま利上げの検討を意味するわけではない」とこれまでの発言を繰り返したこともあって上げ渋った。
 ドル円は、109.90まで反発、ユーロドルは、1.1756まで買われた後1.1685まで売りに押され、ポンドドルも1.3690まで上昇後、1.3610まで売りに押された。また、ユーロポンドは、米英豪が先週発表した安全保障の新たな枠組み「オーカス」を巡って、英仏間の関係悪化懸念から0.8613まで上昇後、明日の英MPCを控えて、ポジション調整的に0.8576までポンドが買い戻された。
 一方クロス円は、中国恒大集団の債務問題に対する懸念がやや後退したことで、NY株価3指数が反発したことで、ユーロ円が128.78、ポンド円が149.97、オージー円が79.95、NZD円は77.30、カナダ円は86.27まで一時反発も、その後は利食いに押された。