昨晩の海外市場は、パウエルFRB議長のジャクソンホール会議で講演を受けて、相場が乱高下した。パウエルFRB議長は、「インフレ率の低下は極めて深刻なリスクだ」、「平均物価目標を導入する。物価上昇が目標である2%を穏やかに上回ることも認める」と述べた。また。同時にFRBが「長期目標と金融政策戦略」改定に関する声明を公表、ゼロ金利政策を長く続けるため、「物価が2%を下回ったままなら、その後は当面2%超のインフレを目指す」とした。FRBの金融緩和政策の長期化観測が、高まったことで、米長期金利が一時低下しドル売りが先行したが、その他米10年物国債利回りが、0.6477%から0.744%まで急速に反発したことで、ドルの巻き戻しも出たが、NYダウが堅調な推移を維持したことで、リスク志向の動きが続いた。尚米週間新規失業保険申請件数が予想を下回り、4-6月期GDPの改定値が、予想を若干上回ったが、相場への影響は限定された。
ドル円は106.70まで上昇、ユーロドルは1.1901まで上昇後1.1763まで一時下落、ポンドドルも1.3285まで上昇後1.3161まで値を下げ、その後はもみ合いとなった。
一方クロス円では、ユーロ円が126.09、ポンド円が140.87、オージー円が77.44、NZD円が70.84、カナダ円は81.30まで上昇した。