昨晩の海外

 昨晩の海外市場は、大きな材料に薄い中、対ポンド中心に、ドルが荒れた動きとなった。米経済指標としては、7月卸売売上高や卸売在庫が予想を下回り、中小企業楽観度指数が強い内容となったが影響は限定された。  ポンドドルは英8月雇用指数が良好だったことで、1.3088まで上昇後、大口の売りが出たこと。また英紙イブニングスタンダードに「英当局は欧州連合の前向きな声明を誤解している」とブレグジットに悲観的な記事が掲載されたことで1.2965まで売りに押された。ただ、その後ハモンド英財務相は「ブレグジットの交渉は、6-8週間以内での合意が可能」と述べた。また、ユーロドルは、イタリアの財政不安などが和らいだことで、1.1645まで一時買いが優勢となったが、その後ポンドの急落などもあり1.1566まで値を下げ、ドル円は、安く始まった米国株が持ち直したことや米長期金利の上昇を受けて、111.28から111.64じり高となった。  一方クロス円では、ユーロ円が129.83の高値から128.78まで下落、ポンド円も145.93から144.36、オージー円が79.51から78.92、NZD円が72.96から72.43まで売りに押されたが、カナダ円は、フリーランド加外相が「ライトハイザーUSTR代表と週末に協議」と述べたことでNAFTA交渉に対する楽観的な見方やハリケーンの懸念から原油が反発したことで84.53から85.02まで反発した。ただ、その後トルドー加首相は、「カナダに不利益となるならば、NAFTAに合意しなくともよい」と述べている。