昨晩の海外市場は、米10月NAHB住宅市場指数は予想を上回ったが、10月フィラデルフィア連銀製造業景気指数が、プラス予想に反してマイナスに大きく低下したことで、米10年物国債利回りが、4.047%から3.967%まで低下、ドルの上値を抑えた。また、新規材料のない中、米中貿易摩擦の激化や米政府機関閉鎖の長期化などに対する懸念、地銀の信用不安からNY株価3指数が軟調な展開となり、リスク回避的な円の買い戻しが優勢となった。尚、ウォラーFRB理事は「最新データに基づくと、次回会合での0.25%利下げは正当化される」、ミランFRB理事が「0.25%の利下げでは必要な調整よりも遅い」、ラガルドECB総裁が「ECBは将来のショックに十分対応できる態勢にある」、ホワイトハウスは「米露首脳は来週、事務レベル会合を開くことで合意」、トランプ大統領は「2週間以内に、プーチン露大統領と戦争終結に向けブダペストで会談する」、「ウクライナでの戦争終結後の米露貿易について議論する」などと述べている。
ドル円は、加藤財務相の「円安方向で急激な動きがみられる」、田村日銀審議委員の「為替相場の状況、注意深く見ていく」、「円安は物価の上振れリスクを増大させる」、植田日銀総裁の「見通し確度が上がればそれに応じて金融引き締めを調整」などの発言もあって、151.40から150.21まで下落、ユーロドルは、フランスの国民議会(下院)はルコルニュ首相に対する不信任投票を否決した。1.1643から1.1694まで反発、ポンドドルは、1.3409から1.3454で上下の動きに留まった。
一方クロス円では、ユーロ円は176.46から175.45、ポンド円は203.45から201.72、オージー円は98.50から97.25、NZD円は86.85から85.94、カナダ円は107.87から106.90まで売りに押された。