昨晩の海外市場は、米週間新規失業保険申請件数が予想を上回ったが、トランプ大統領と習主席が電話会談を実施、「米中首脳は可及的速やかに新たな交渉ラウンドを開始することで合意した」との一部報道を受けてリスクオンの展開、習近平主席は「米国は中国へのネガティブな措置を解除するべき」、「中国はジュネーブ合意履行したとトランプ米大統領に話した」と述べ、トランプ大統領も「習主席と約1時間半にわたり会談し、両国にとって非常に前向きな結論に至った」、「習近平国家主席から妻とともに訪中の招待を受け、中国を訪問する意向」と述べている。ただ、米10年物国債利回りは、4.324%まで低下後4.395%まで反発、NY株価3指数は上げきれず、既に「TACOトレード」も織り込みの範囲に留まる様相を見せていることは留意しておきたい。
その他、ヘグセス国防長官は、「NATO加盟国がトランプ大統領の要求する防衛費のGDP比5%への引き上げに、G7で合意する」との見通しを示し、トランプ大型減税案に関して、停止を求めるマスク氏とトランプ大統領の対立が指摘されている。また、クーグラーFRB理事の「雇用よりもインフレを大きなリスクと見ている」、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁の「FRBが物価上昇や失業に直面する可能性はあるが、確実ではない」、シュミッド・カンザスシティー連銀総裁「FRBは二つの使命を両立させるため、政策は機敏に行う必要」との発言が伝わっている。
ドル円は、143.98まで上昇、ユーロドルは、ECBが政策金利を市場予想通り2.15%に引き下げたが、ラガルドECB総裁は、「本日の利下げで金融緩和サイクルの終了に近づいた」との見解を示したことで、1.1495まで一時上昇、ポンドドルも1.3617まで値を上げたが、その後は失速した。
一方クロス円では、ユーロ円は164.68、ポンド円は195.51、オージー円は93.79、NZD円は87.02、カナダ円は105.46まで買い戻された。