今日の裏読み、表読み(2023/06/01)

昨晩は、米指標やFRB要人発言を受けた米長期金利の動きに右往左往する展開となったが、本日東京時間午前に、直近注目されてきた米債務上限に関する「財政責任法」が米下院本会議で採決される。この結果次第で相場が荒れた展開となることは、留意しておきたい。
 金融政策としては、5月4日開催分のECB理事会・議事録が公表される。直近では、ECBが早期に利上げ停止との見方からユーロ相場が売り込まれているが、強い利上げ継続姿勢示された場合、ユーロ相場の買い戻しにつながるか注目したい。
 経済指標としては、日本の1-3月期四半期法人企業統計調査、豪第1四半期設備投資、中5月財新製造業PMI、英5月ネーションワイド住宅価格、独4月小売売上高、スイス5月製造業PMI、ユーロ圏各国の5月製造業PMI・改定値、英5月製造業PMI・改定値、ユーロ圏5月消費者物価指数・速報値と4月失業率、米国では、5月ADP雇用統計、第1四半期非農業部門労働生産性・改定値、週間新規失業保険申請件数、5月製造業PMI・改定値とISM製造業景況指数、4月建設支出が発表される。
 本日も材料が多く注意が必要だが、昨日中国PMIの悪化が悪影響を与えており、本日の財新製造業PMIも若干注意。英欧米の製造業PMIは、改定値であり影響は少ないだろうが、ユーロ圏5月消費者物価指数・速報値が、昨日の独消費者物価指数同様、低下が見えるとユーロの売り要因。一方米国では、週末の雇用統計を睨んで、5月ADP雇用統計や週間新規失業保険申請件数の強弱、米景気を見る上でISM製造業景況指数などの結果次第で、相場が大きく荒れるので注意しておきたい。

戦略としては、ドル円は、下値を137.43で維持して140.93まで上値を拡大も更なる展開とならず、一定の調整が実現している。140.93が当面の高値としていしされるか注目となるが、ただ、突っ込み売りは避けたい。下値は138.79をストップに買い場を探して、ターゲットは、140円を前に上げ渋りでは利食い優先。またこういった位置の売り上がりは、ストップを140.38とするか、140.93をストップにするなら売り上がりで対応。この売りのターゲットは、それまでの安値が維持されると利食い優先となる。また、もし、138.79を割れるケースでは、138.23をストップに買い直しも、こういった下落では反発があれば、しっかりと利食いたい。
ユーロドルは、上値を1.1092-95で抑えられて、1.0635まで下値を拡大も、これを維持する形。一応この位置が維持されると押し目買いからだが、ただ、上値は1.0705が押さえると弱く利食いで、超えても1.0746-59、1.0760-80ゾーンと利食いや売り狙いで、このストップは1.0801越え。または1.0832や1.0850をストップ、超えても1.0874や1.0905の戻り高値を睨んで売り狙いとなるが、こういった売りのターゲットは、それまでの安値が維持されると利食い優先となる。 
ポンドドルは、1.2308まで下落も、これを維持する形。ただ、上値追いも厳しく、あくまで押し目があれば買い狙い。ストップは1.2308-48ゾーン割れなどで対応。ターゲットは、1.2447が押さえると利食い、超えても1.2471-84越えや1.2511越えをストップに、利食いや売り狙いとなるが、このターゲットは、その直前の安値が維持されると利食い優先となる。
一方クロス円は、利食いが継続している。ただ突っ込み売りは避けたい。一応昨日の安値が維持されると、これをストップに買っても、31日や29日の高値を前に上げ渋りでは利食いで、更にこれをストップに売りを狙って、押しが甘ければ利食いながらの対応となる。