今日の裏読み、表読み(2023/05/31)

昨晩は直近のドル買いに巻き戻しが優勢となった。本日は月末もあって、月末フローの動きが焦点となるが、昨日の動きが月末のフローを予兆しているのか注目したい。
 経済指標としては、日本では4月鉱工業生産・速報値、4月小売業・百貨店・スーパー販売額、4月新設住宅着工戸数と5月消費者態度指数、NZ5月ANZ企業信頼感・自社業績予想指数、豪4月建設工事完了額、4月住宅ローン・民間部門貸付と4月消費者物価指数、中国では、国家統計局の5月製造業と非製造業PMI、独では4月輸入物価、5月失業者数・失業率、5月消費者物価指数・速報値、スイス4月実質小売売上高、 仏では5月消費者物価指数・速報値、4月消費支出、4月卸売物価指数、第1四半期GDP・改定値、トルコ第1四半期GDP、加第1四半期と3月月次GDP、米国では、MBA住宅ローン申請指数、5月シカゴ購買部協会景気指数、4月雇用動態調査、5月ダラス連銀・サービス売上高指数と米地区連銀経済報告などが発表される。
 材料が多く注意が必要だが、注目としては中国のPMI、独仏の消費者物価指数、カナダのGDPなどの強弱が見えた場合、相場に一定の動きが出易い。一方米国では、直近良好な経済指標が見えているが、週末の米雇用統計の発表を控えて、4月雇用動態調査などの強弱で、相場が一定の動きを示しそうだ。ただ、雇用関連指数は遅行指数であり、一転弱い可能性が残っていることは、留意しておきたい。
 その他本日も株価や長期金利の動向に注意が必要だが、特に米下院で、債務上限問題の採決が予定されている。結果判明が遅くなるリスクがあるが、特に6月6日に上限に達すると言われている中、下院で過半数をもつ共和党の急進派の反対が想定されており、スムーズに採決できるかは不透明で、もし決裂となればリスクオフの動きが広がり易いことは注意したい。

戦略としては、ドル円は、下値を137.43で維持して140.93まで上値を拡大も更なる展開とならず、一定の調整が実現していることで、これが当面上値を抑えるか注目となる。ただ、本日は月末であり、早期は139.57の昨晩の安値が維持されると、139.49をストップに買っても、140.11-30ゾーン、140円ミドルが押さえると利食いや売り狙い。ストップは140.93越え。売りのターゲットも、それまでの安値が維持されると利食い優先。また139円ミドルを割れると短期上昇トレンドが崩れるので注意となるが、その場合は139.18や138.79をストップに買い直し場を探すが、しっかりと反発では利食いながら対応したい。
ユーロドルは、上値を1.1092-95で抑えられて、1.0673まで下値を拡大も、これを維持する形。ただ、上値は1.0746-59が押さえており、上値追いも厳しい。1.0700前後への押し目は買っても、1.0673を割れるなら止める形。または、1.0650をストップとしても良いかもしれない。ターゲットは、1.0746-59が押さえると利食いで、超えても1.0760-80ゾーンでの売り狙いで、このストップは1.0801越え。または1.0832や1.0850をストップ、超えても1.0874や1.0905の戻り高値を睨んで売り狙いとなるが、こういった売りのターゲットは、それまでの安値が維持されると利食い優先となる。 
ポンドドルは、1.2308まで下落も、これを維持する形。ただ、上値追いも厳しく、あくまで押し目があれば買い狙い。ストップは1.2308-27ゾーン割れなどで対応。ターゲットは、1.2447が押さえると利食い、超えても1.2471-84越えや1.2511越えをストップに売り狙いとなるが、このターゲットは、その直前の安値が維持されると利食い優先となる。
一方クロス円は、一定の利食いが出ているが、突っ込み売りは避けたい。一応昨日の安値が維持されると、これをストップに買っても、29日の高値を前に上げ渋りでは、利食いやまたこれをストップに売りを狙って、押しが甘ければ利食いながらの対応となる。