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【徹底解説】トライオート「三大陸制覇」の効果 第2弾

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はじめに

前回の記事では、隣国同士の通貨ペア「豪ドル/NZドル」と「ユーロ/ポンド」が、長期的な「レンジ相場」を形成しており、トライオートの自動売買でお客様の運用成績に大きく貢献していることをお伝えしました。

しかしこのような通貨ペアにおいても長期的に安定したレンジ相場でも、短期的にはトレンドの発生によりレンジから外れてしまうことや、極端に値動きが少ないことで短期的には収益が上がらないという時期を経験してきました。こうしたリスクを低減し安定的に収益を積み上げるためには、複数の通貨ペアを同時に稼働する「ポートフォリオ運用」が効果的です。

ポートフォリオとは

資産運用におけるポートフォリオとは、保有する銘柄を組み合わせることを指します。
ポートフォリオを組むことで、長期的な運用において特定の銘柄の値動きに左右されすぎるリスクを軽減することができます。

トライオートの自動売買において豪ドル/NZドルとユーロ/ポンドの2つを運用したお客様の収益は、1つで運用した場合よりもさらに高く、ポートフォリオのリスク分散効果によって安定性と収益性が向上する結果が確認できました。詳しくは前回の記事をご参照ください。

このお客様の成功体験をさらに強化するため、豪ドル/NZドルとユーロ/ポンドと同様に隣国同士の通貨ペアでレンジ相場を形成している「米ドル/カナダドル」を追加し、3通貨ペアの自動売買によるポートフォリオ運用、「三大陸制覇」をご提案しております。
「米ドル/カナダドル」が組み込まれた三大陸制覇の運用により、長期的に収益を積み重ね、リスクを分散する効果が期待されます。米ドル/カナダドルが自動売買に向いている理由について解説します。

米ドル/カナダドル

トライオートに新たに仲間入りした米ドル/カナダドルは、豪ドル/NZドルとユーロ/ポンドと同様に、米国とカナダの経済状況の類似性、金利動向の連動性を背景に、長期的なレンジ相場を形成しています。

米国とカナダについて

米国とカナダは、米国の建国以降、様々な歴史を経て今日ではもっとも成功した国際関係の一つにまで発展した経歴を持ちます。
北アメリカ大陸に広がる米国とカナダは、1994年の北米自由貿易協定(NAFTA)により両国経済が徐々に統合されて以降、貿易の拡大を続けています。2020年の米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)ではアメリカ優位の貿易協定になったものの、経済的な結びつきは依然として強い状況が続いています。さらに2国間の国境は非武装国境となっており、常に大規模な人の移動・移住があります。

経済

2023年の統計では、米国の貿易相手国はメキシコに次いでカナダが二番手です。カナダは米国が最大の貿易相手国で、輸入は49%、輸出は77%を占めています。
両国とも原油や天然ガスなどのエネルギー資源、自動車など工業製品が主要な輸出品です。
エネルギー資源の需要は、好景気で工業製品の生産が盛んになる場合高まります。両国とも世界景気の影響を同じように受ける点から、米国とカナダの類似した経済状況となりやすい特徴があります。

(データ参考:TrendEconomy)

金利

2016年頃から両国の政策金利は同調的な動きを見せています。
米国とカナダは密接な貿易関係にあり、金利の差は為替レートに影響を及ぼし、それが貿易のバランスに直接影響します。過度に金利が乖離すると貿易のバランスに悪影響を及ぼす可能性があるため、中央銀行である米連邦準備制度理事会(FRB)とカナダ銀行(BOC)は似たような金利政策を採用する場合が多いです。

期間:2008年1月~2023年12月 インヴァスト証券作図

このように、米国とカナダは類似した輸出品や協定による結びつきから経済が統合されており、結果として金利政策は同調的な動きとなっています。

上記から「米ドル/カナダドル」はレンジ相場を形成する傾向にあり、トライオートの自動売買で高い収益を期待することができます。
次の章では、豪ドル/NZドルとユーロ/ポンドと組み合わせた、3通貨ペアの自動売買によるポートフォリオ運用、「三大陸制覇」について解説します。

三大陸制覇の特徴

①自動売買向きの通貨ペアで構成されている

三大陸制覇を構成している「豪ドル/NZドル」、「ユーロ/ポンド」、「米ドル/カナダドル」は、これまでの記事で紹介した通り長期的なレンジ相場を形成しやすい特徴を持っています。トライオートの自動売買はレンジ相場と相性が良い為、収益を積み重ねる効果が期待されます。
相場急変に強い自動売買は長期的に収益を積み重ねることが理想的な運用となりますが、短期的には政治・経済のイベントや国際問題等の出来事によって、市場が急激に変動することがあります。
三大陸制覇は、構成する通貨ペアと、それらを組み合わせたポートフォリオ運用のそれぞれで相場急変に強い特徴があります。

通貨ペアを構成する通貨国は地理的近く、大きな出来事が起こった際両方の通貨に同様の影響があるため、一方的な値動きになりにくい特徴があります。
以下の画像は過去の主なショック相場時の変動率です。

価格データ:Bloomberg インヴァスト証券作図

機軸通貨の対円通貨と比べ、相場急変時に変動率が低く、トライオートで設定しているレンジから外れるリスクが比較的低いことが読み取れます。

また、三大陸制覇の通貨ペアはアジア・オセアニア、欧州、北米とそれぞれ地域が大きく離れています。
そのため、特定の地域で政治・経済状況の変化、紛争や災害が起こった場合に、他の通貨ペアの値動きに大きく影響しない、値動きが同じになりづらいという特長があります。

各通貨ペアの値動きの類似性を図る指標として、相関係数があります。
『三大陸制覇』の各通貨ペアの相関係数は、以下の通りになります。

上記の画像から、値動きの類似性は低いことが分かります。
三大陸制覇は相関性が低い通貨ペアで運用することで、三大陸通貨の一つの通貨ペアが想定外な値動きでレンジから外れた際も、残る通貨ペアは同じように値動きになりにくい可能性が高く、リスクを分散することができます。

②取引が活発になる時間帯が異なるため収益機会が多い

FXは基本的に24時間取引可能であり、通貨ペアによって取引が活発になる時間が異なります。三大陸制覇の通貨ペアは、アジア・オセアニア時間は豪ドル/NZドル、欧州時間はユーロ/ポンド、米国時間は米ドル/カナダドルと、関連する市場が異なっており、経済指標や要人発言など、値動きを生み出すイベントが1日の中で分散されるため、24時間収益をねらうことが可能です。

このように「三大陸制覇」はポートフォリオ運用により1つの通貨ペアの運用で抱えていた短期的なリスクを低減し、さらに収益機会を分散することで、レンジを形成しやすい通貨ペアで長期的な運用した収益を狙うことができる戦略です。

まとめ

次回は三大陸制覇の売買ロジックや、高いパフォーマンスが期待できる状態、稼働停止を検討すべき事態について説明します。