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2024年1月度【トライオートレポート】

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1月の振り返り

2023年終盤より各国中央銀行の金融政策転換が大きな注目を集めていますが、1日の能登半島地震発生を理由に日銀の政策維持を予想した市場は年始早々から円売り展開となりました。

米国では、FOMC議事要旨内で現在の政策金利水準がピークである可能性が高いとして今後の利上げ幅が限定的であるとしたものの、インフレ目標の達成時期については先行き不透明としたことから、利下げ観測が後退しドルが買われる展開となりました。このような状況から米ドル/円はドル高円安が進行し、148円台後半まで価格上昇しました。

また円売り優勢の展開はクロス円にも影響し、スイスフラン/円は171.84円の過去最高値を記録しました。欧州では、ECBが3会合連続となる政策金利維持を決定。ラガルドECB総裁は引き続き利下げ時期は夏以降の可能性が高いとし、早期の利下げを否定したものの、市場は春頃の利下げ期待を高めており、ユーロが売られる相場となりました。

各国中央銀行の金融政策転換時期に引き続き注目が集まり、市場の思惑が相場を動かした1月の為替相場において、トライオートではどの通貨ペアが収益につながったのか振り返りましょう。

1月の収益通貨ペアランキング

三大陸通貨ペアが上位ランクイン!

こちらは自動売買取引によるお客様の収益額を通貨ペア別に合算し、ランキング形式に集計したものです。「収益があがっている」「多くのお客様に選ばれている」通貨ペアほど上位にランクインするため、お客様がどの通貨ペアで収益をあげているのかが一目瞭然です。

トライオートでは12月に新通貨ペアをリリースしましたが、新通貨ペアの米ドル/カナダドルが上位にランクインしたことで三大陸通貨ペア全てがランクインする結果となりました。豪ドル/NZドルはアジア市場、ユーロ/英ポンドはロンドン市場、米ドル/カナダドルはニューヨーク市場と、ボラティリティが大きくなる時間帯が異なります。豪ドル/NZドルとユーロ/英ポンドだけでなく、ニューヨーク市場で最も値動きのある米ドル/カナダドルを運用することで、収益機会の分散だけでなく、特定の通貨ペアだけに資産を集中させない分散運用を行うことができます。 

12月の新通貨ペア追加についてはこちら
三大陸通貨ペアについてはこちら

1月の自動売買約定件数ランキング

米ドル/カナダドルの取引が増加中!

1月の自動売買取引の約定件数※を集計したものです。1月はどの通貨ペアが多くのお客様に選ばれ、取引されたのでしょうか?

収益ランキングに続き約定件数ランキングでも米ドル/カナダドルが上位にランクインしました。豪ドル/NZドルやユーロ/英ポンドと比べるとまだまだ取引は少ない集計結果となりましたが、米ドル/カナダドルを運用に取り入れるお客様は続々と増えています。対円ペアでは米ドル/円が3位へ上昇。FRBの利下げ観測後退によるドル買いでひと月を通して大幅に上昇したことから取引回数が増加したと考えられます。

※約定件数は期間中の新規約定と決済約定の合計。

1月の移動距離(日足,pips)と高低差

英ポンド/米ドルは”激せま”レンジで理想的な値動き

トライオートでは、レンジ相場で上下に値動きを繰り返す通貨ペアを選ぶことで評価損を抑えながら、利益を積み上げていく運用が期待できます。「ポイント」は当月の「移動距離」を「高低差(高値-安値)」で割ったもので、高いほどトライオートで理想の通貨ペアといえます。

英ポンド/米ドルが1位にランクインしました。12月中頃から1.26-1.28の約200pips間でレンジ形成しており、昨年秋頃からユーロ/英ポンドで見られる”激せま”レンジに似た値動きとなっています。中上級者向けですが、このような特別狭いレンジに注文を設定し、短期運用を想定としたルールを稼働させることも英ポンド/米ドル運用の戦略として考えられるでしょう。クロス円では豪ドル/円とNZドル/円が上位にランクインしています。豪ドルとNZドルは中国に大きく影響を受ける通貨であり、中国経済の失速により、この2通貨ペアは他のクロス円と比較して円安への値動きが弱く、クロス円のなかではレンジ戦略が比較的機能しやすい通貨ペアと言えるでしょう。スイスフラン/円は最高値更新を繰り返しており、一方方向への値動きが続いている為、長期運用を想定としたレンジ戦略には注意が必要です。

過去の“激せま”レンジ記事はこちら

セレクトパフォーマンス

セレクトのルールの中から直近3カ月で、収益率が最も高いルール を紹介します。実際にどのルールが高い収益を獲得しているのか確認しましょう。

ランキングは2023年1月31日時点で提供しているルールが対象となります。
集計期間:2023年11月1日~2024年1月31日
集計時刻は朝7時となります。稼働されていないセレクトは集計から除外しています。
収益率 =(終了日の損益 – 開始日の損益)÷ 開始日の推奨証拠金
「期間損益」は集計期間におけるセレクトを1セット稼働した場合の「実現損益」と「評価損益」の合計となります。
「推奨証拠金」は、自動売買セレクトを利用する際の目安の金額となります。

※収益率は過去のシミュレーション結果であり、将来の利益を保証するものではありません。

だいまん監修_コアレンジャー_豪ドル/円

「だいまん監修_コアレンジャー_豪ドル/円」が全体1位となりました。こちらのセレクトはストラテジストだいまん氏の為替相場予想をもとにインヴァスト証券が作成したルールになります。

2023年11月から2024年1月は全期間をコアレンジ帯で推移しており、3カ月間の高低差は、高値98.762円、安値93.867円で489.5pipsとなりました。

11月7日、豪中央銀行は5会合ぶりに政策金利を引き上げましたが、予想通りの結果から豪ドル高の値動きとならず、コアレンジ帯で安定した値動きを継続したことで収益を積み重ねる結果となりました。1月終値は96.461円ですが、98.1円がコアレンジ帯上限となるため、1月終値から約160pips円安が進むことでコアレンジ帯から離れてしまう点は注意する必要があります。

ロジックの解説記事はこちら
ロジックの解説動画はこちら
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おわりに

各国中央銀行は政策指標の見通しが堅調に推移していると発表しており、金融政策の転換は遠い話ではないように感じられます。しかし現状はどの中央銀行も見通しが明確になるまで政策転換の判断を先延ばしにしている状況にあり、引き続き市場の思惑による価格変動に注意が必要です。

このような先行き不透明な市況ではレンジ戦略が機能しやすい三大陸通貨ペアの豪ドル/NZドル、ユーロ/英ポンド、米ドル/カナダドルの稼働が安定した運用に繋がると言えるでしょう。