【中上級者向け】短期運用コアコア戦略!低ボラ相場の“激せま”レンジ売買は有効か?注意点も。
せまいレンジで推移するユーロポンド
夏以降の外国為替市場は値動きの少ない、いわゆる「低ボラティリティ」の相場が続いています。
特にトライオートの人気通貨ペアのひとつユーロ/英ポンド(ユーロポンド)は2023年6月以降の約3カ月間、0.85~0.87のおよそ200pipsの値幅で推移しており、過去を見ても特に狭いレンジでの動きとなっています。
トライオートの「セレクト」に掲載している自動売買のルールは、基本的に中長期の運用を目指して想定レンジや利確幅が設定されているため、こうした相場においては取引が少なくなり、収益機会が減少しがちになります。
ボラティリティは収縮と拡大を繰り返す傾向があるため、いずれ値動きは戻ってくると考えられますが、一方でこの狭いレンジに合わせた、短期運用を想定したルールを稼働させることも戦略として考えられます。
図①: 6月以降0.85~0.87水準の狭いレンジで推移するユーロポンド
そこで今回は、トライオートの「ビルダー」機能で、このユーロポンドの“コア・コアレンジ”とも呼べる値幅を狙った自動売買ルールを作成し3週間ほど運用を試してみました。
短期を想定したコアコアレンジのハーフ戦略を運用!
作成したルールは以下になります。
図②: 作成したルールの詳細
出所:トライオート取引画面(ホーム>詳細を見る)より取得
※実際のトライオート口座で運用しています。
■ビルダー「マルチカスタム」で設定
価格が推移している0.85~0.87の200pipsのレンジをカバーする「ハーフ」の設定です。
0.86を中央に、下はレンジ幅100Pipsの買い注文、上はレンジ幅100Pipsの売り注文となります。
利確幅は、セレクトのロジック「コアレンジャー」のコアレンジの設定「35Pips」を参考に、それより少し小さい「30Pips」としました。
また、利益確定後の次の新規注文は、同じ価格で買いなおす設定とするため、カウンター値=利確幅としています。
想定した運用資金は“発注に必要な証拠金”の「62,000円」を参考に、余剰金を加えた「10万円」程度としました。
インヴァスト証券作成
リアルトレードの損益を公開!
この設定で3週間運用した結果は以下のようになりました。
注文本数を多くしたため、新規建ては80回とかなり多くなり、そのうち48回は利益確定ができました。
レンジ内の値動きが続いたため、損益は「+11,316円」と、想定運用資金に対して約11%の高い利益をあげることができました。
運用期間では、じりじりと価格が上昇し売り建てが多かったため、スワップも「+2,296円」となっています。買い建て取引のスワップはマイナスとなっているものの、ユーロポンドのスワップが売買同値で提供されているため、マイナスの影響は低く抑えることができました。
※上記取引は実際にトライオートFXにて運用を行った結果なりますが、将来の利益や同様の結果を保証するものはございません。
“激せま“レンジ運用の注意点は?損切設定もご紹介
ご覧のとおり0.85~0.87の200pipsという極めて狭いレンジを狙った取引のため、レンジアウト(上下どちらかに相場が抜けること)は近い将来に起きると考えて運用することが前提なります。
レンジアウト時の対処法として、ルールに損切設定をしておくか、トレード注文(裁量取引)で「逆指値」注文を保険として発注しておくことなどが考えられます。
こちらの口座では、トレード注文で下記の逆指値を発注してレンジアウトに備えています。
インヴァスト証券作成
この注文を入れることで、レンジアウト時は両建て状態となり、評価損益は約4万円程度の損失に抑えることが可能となります。
それまでの間に、自動売買の実現損益が上記の損失を超えれば、この一連の運用は「勝ち」となりますので、レンジアウトに備えることで安心して利益確定を楽しむことができています。
※両建てとなるタイミングがあるため、スプレッドが二重にかかる、スワップポイントで支払いが生じるなどのデメリットもご留意の上ご利用ください。
繰り返しになりますが、こちらの戦略は極めて短期の値動きを狙った取引になりますので、参考にされる際はご自身の運用スタイルに合わせてご検討ください。