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2024年2月度【トライオートレポート】

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2月の振り返り

146円台後半で2月を迎えた米ドル/円は再び円安が進行し、13日には150円台へ上昇しました。神田財務官は「為替相場の過度な変動は好ましくない」と行き過ぎた円安に対応する姿勢を示し、2月後半の米ドル/円は148円台半ばから150円台後半の小幅なレンジが続き、値動きの小さな相場になりました。

豪ドル/NZドルが中国経済失速の影響を受け豪ドル安が進行し、2023年以降のレンジ下値1.057近辺まで価格を下げる相場となった一方、ユーロ/英ポンドは0.85台でおよそ80Pipsの非常に狭い範囲での値動きとなりました。スイスフラン/円はスイスの物価指数低下による利下げ観測でスイスフラン高が弱まり、169円台前半から170円台半ばのレンジ相場となりました。

2月の収益通貨ペアランキング

豪ドル/NZドルは前月比で大幅な収益増加

こちらは自動売買取引によるお客様の収益額※を通貨ペア別に合算し、ランキング形式に集計したものです。

Top5は豪ドル/NZドルが前月比で+37%の収益額となりましたが、2~4位の4通貨ペアでは、前月比で収益額が減少する結果となりました。豪ドル/円は3位へ上昇。豪ドル安相場の続く豪ドル/円は円安が抑えられた値動きとなっており、現在のクロス円のなかでは比較的レンジ戦略が機能しやすい通貨ペアといえるでしょう。一方で米ドル/円は再び150円台へ円安進行したことで、価格が注文範囲外に外れてしまうルールが多く、収益機会が減少してしまう結果となりました。

※収益額は期間中の収益合計でロスカット執行および手動ロスカットの損失を除く。収益占有率=通貨ペア別収益額÷総収益額

2月の自動売買約定件数ランキング

豪ドル/NZドルと米ドル/カナダドルの取引増加

2月の自動売買取引の約定件数※を集計したものです。2月はどの通貨ペアが多くのお客様に選ばれ、取引されたのでしょうか?

Top5の約定件数は、豪ドル/NZドルで+16.9%、米ドル/カナダドルで+0.6%の前月比増加となりました。三大陸制覇の2ペアが取引を増加させるなか、同じく三大陸通貨ペアであるユーロ/英ポンドは約定件数が前月比-7.2%減少してしまう結果となりました。ユーロ/英ポンドのみ取引が減少した原因はなんだったのでしょうか?次項の移動距離と高低差をご確認ください。

※約定件数は期間中の新規約定と決済約定の合計でロスカット執行および手動ロスカットの決済を除く。約定件数占有率=通貨ペア別約定件数÷総約定件数

2月の移動距離(日足,pips)と高低差

狭すぎる高低差は収益機会の減少につながる

トライオートでは、レンジ相場で上下に値動きを繰り返す通貨ペアを選ぶことで評価損を抑えながら、利益を積み上げていく運用が期待できます。「ポイント」は当月の「移動距離※」を「高低差(高値-安値)」で割ったもので、高いほどトライオートで理想の通貨ペアといえます。

1位にランクインしたスイスフラン/円は、スイスフラン高により高低差が大きくレンジ戦略が機能しづらい相場が続いていましたが、直近2ヶ月では169円-172円でレンジが続いておりレンジ戦略が機能しやすい状況となっています。2位にはユーロ/英ポンドがランクイン。理想的な値動きではありますが、わずか79pipsと高低差が狭すぎたことで、利確幅の設定によっては収益機会の少ない相場だったといえます。三大陸通貨ペアの豪ドル/NZドルと米ドル/カナダドルが順調に約定件数を伸ばすなかで、ユーロ/英ポンドのみ収益が減少した原因はこの狭すぎる高低差にあるといえるでしょう。

※移動距離=(高値-始値)+(高値-安値)+(終値-安値)

セレクトパフォーマンス

セレクトのルールの中から直近3カ月で、収益率が最も高いルール を紹介します。実際にどのルールが高い収益を獲得しているのか確認しましょう。

ランキングは2024年2月29日時点で提供しているルールが対象となります。
集計期間:2023年12月1日~2024年2月29日
集計時刻は朝7時となります。稼働されていないセレクトは集計から除外しています。
収益率 =(終了日の損益 – 開始日の損益)÷ 開始日の推奨証拠金

「期間損益」は集計期間におけるセレクトを1セット稼働した場合の「実現損益」と「評価損益」の合計となります。
「推奨証拠金」は、自動売買セレクトを利用する際の目安の金額となります。

※収益率は過去のシミュレーション結果であり、将来の利益を保証するものではありません。

奥村尚監修_コアレンジャー_ユーロ/英ポンド

「奥村尚監修_コアレンジャー_ユーロ/英ポンド」が全体1位となりました。こちらのセレクトはストラテジスト奥村尚氏の為替相場予想をもとにインヴァスト証券が作成したルールになります。

2023年12月から2024年2月は、売サブレンジからコアレンジ帯の範囲で推移しており、3カ月間の高低差は、高値0.87157、安値0.85006で215.1pipsとなりました。

エントリー数が少なく、他のルールよりも1セットあたり比較的少ない証拠金で稼働が可能です。2月は多くのルールで収益が減少したユーロ/英ポンドでしたが、移動距離と高低差ランキングで確認できたように収益減少の原因は狭すぎる高低差(79pips)によるものでした。このルールではコアレンジ帯の注文間隔は20pipsで設定されており、他のルールよりも比較的狭い間隔で注文が設定されています。この狭い間隔で配置された注文設定により、低ボラティリティ相場でも新規・決済取引の両方が成立し実現益を積み重ねることができました。

ロジックの解説記事はこちら
ロジックの解説動画はこちら

おわりに

2月は全面的に低ボラティリティ相場となり、ほぼ全ての通貨ペアで取引や収益が減少したひと月となりました。豪ドル安によって下落基調にある豪ドル/NZドルですが、直近10年間の長期レンジで確認するとレンジ中央を推移しており、当面はレンジアウトのリスクが低い相場状況にあるといえるでしょう。

ユーロ/英ポンドは三大陸通貨ペアで唯一、取引と収益が減少したひと月となりましたが、現在もレンジ内の値動きが続いており、低調の原因は狭すぎる高低差にありました。ルールの注文間隔を狭めることで、この狭すぎる高低差でも高い収益につながることが確認されましたが、3月はユーロ/英ポンドを含めて高いボラティリティに期待したいです。