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トライオートFX 2022年12月度セレクト月間レポート

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※本レポートの対象は2022年12月31日時点で提供しているストラテジーが対象となります。

12月の振り返り

12月に発表された米国雇用統計の非農業部門雇用者数変化は労働市場のひっ迫を示す内容となりました。

同様に、賃金の上昇も継続しており、米国は引き続きインフレへの懸念が高まりました。しかし、13日に発表されたインフレを計る重要指標の一つである消費者物価指数は市場予想を下回る結果となり、ドル円は137円台から134円台まで下落しました。また、翌週のFOMCでも利上げペースが50bpと緩まったことが確認できました。

発表後に行なわれた会見ではインフレ率が持続的に2%に低下すると確信するまで利下げを検討しない趣旨の発言をしており、インフレに対する高い警戒感を持っていることが示唆されました。

 日銀の金融政策決定会合では長期金利の許容変動幅が拡大されたことを受けて、円が全面的に買われる展開となり、一時、ドル円は133円台前半まで下落しました。その後も下落していき129円台を付ける場面も見られました。

今月のセレクト収益ランキングTOP5

このような相場でどのようなルールで収益を生んだのか、確認しましょう。

ランキングは期間収益率の増加順に集計しており、計算式は以下のようになります。

※「損益」は集計期間におけるセレクトを1セット稼働した場合の「実現損益」と「評価損益」の合計となります。

※「推奨証拠金」は、自動売買セレクトを利用する際の目安の金額となります。

期間収益率 =(終了日の損益 – 開始日の損益)÷ 開始日の推奨証拠金

開始日:2022年12月5日

終了日:2022年12月30日

集計時間は午前7時になります。

※注文の価格帯と現在価格が乖離しているセレクトは除いています。

12月3日よりセレクトの内容がアップデートされました。アップデートの対象となるのは「コアレンジャー」「ハーフ」「ハイブリット」「スワッパー」の一部通貨ペアが対象となります。既に注文されている設定についてはご自身で定期的に確認していく必要があります。

12月の収益率TOP5

名前期間収益率総合損益(円)推奨証拠金(円)
コアレンジャー_NZドル/円23%84,890365,306
攻めの低賃金コアレンジャー_ユーロ/英ポンド19%22,387117,801
だいまん監修_コアレンジャー_豪ドル/NZドル17%50,226300,980
私は眠る、24時間働く_カナダドル/円15%101,545672,410
志摩力男監修_コアレンジャー_ユーロ/英ポンド14%88,063609,586
12月の収益率TOP5(インヴァスト証券作成)

※期間収益率は過去のシミュレーション結果であり、将来の利益を保証するものではありません。

また、上記の収益率TOP5のセレクトを構成している通貨ペアの変動率は以下のようになっています。

12月の変動率

通貨ペア1ヶ月変動率総移動距離(日足)(pips)
EUR/GBP3.47%2,762
CAD/JPY-2.87%5,014
NZD/JPY-2.76%4,300
AUD/NZD1.16%3,186
12月の変動幅(インヴァスト証券作成)

※期間収益率は過去のシミュレーション結果であり、将来の利益を保証するものではありません。

※総移動距離は次の3つの数字の合計になります。

①日足の始値から高値

②日足の高値から安値

③日足の安値から終値

セレクトパフォーマンスTop5

1位 コアレンジャー_NZドル/円👍👍

 コアレンジャーのロジックは、売り注文と買い注文を繰り返すコアレンジと、売り注文、買い注文のみのサブレンジによって形成されているロジックとなります。

こちらのセレクトは、期間内においてコアレンジ帯を推移しており、買い売りどちらの方向に動いても決済が行われる状態でした。日銀の金融政策決定会合では大きく下落し83円台を付ける場面もありました。

その後、月末にかけて上昇し一時は87円台まで回復する場面も見られましたが、再度下落しました。これにより実現損益を積み重ねることができました。

 コアレンジャー_NZドル/円(トライオート取引画面より)

2位 攻めの低資金コアレンジャー_ユーロ/英ポンド👍👍

こちらは認定ビルダーの「さみー」氏考案のロジックになります。

こちらのセレクトはユーロ英ポンドのレンジ相場を前提として設計されており、その最大の特徴はコアレンジャーのような注文値幅でありながら、売り設定と買い設定の中心値0.88を境に二つに分けたハーフのような設定にあります。ハーフのような注文設定であるため、必要証拠金を低く抑えることができるのも特徴の一つになります。コアレンジ帯では30pips、サブレンジ帯では60pips間隔で注文を設定してあり、今回はコアレンジ帯を推移したことにより実現損益を積み重ねることができました。

また、レンジの中心付近で終えたことから、評価損を抑えることができたため収益率が高くなったと考えられます。

ロジックの解説記事はこちら

さみー氏のTwitterはこちら

攻めの低資金コアレンジャー_ユーロ/英ポンド(トライオート取引画面より)


3位 だいまん監修_コアレンジャー_豪ドル/NZドル👍👍

こちらのロジックはストラテジストの「だいまん」氏が2023年3月までの為替相場予想をもとにインヴァスト証券が作成したロジックになります。

こちらのロジックはレンジ帯が1.15~1.17に設定されており、コアレンジ帯は1.08~1.14までとなっています。2022年3月以降、こちらのロジックは長らくコアレンジ帯を推移していましたが、11月末にレンジを外れてしまいました。しかし12月の相場ではコアレンジ帯に戻るように反発したため、評価損益が回復し、総合損益が大きくなりました。また、レンジ帯に戻れば、決済回数も大きくなるため利益を積み重ねていくことも期待できます。

ロジックの解説記事はこちら

ロジックの解説動画はこちら

だいまん氏のTwitterはこちら

だいまん監修_コアレンジャー_豪ドル/NZドル (トライオート取引画面より)


4位 私は眠る、24時間働く_カナダドル/円👍👍

こちらは認定ビルダーの「サトウカズオ」氏考案のロジックになります。こちらのロジックの特徴はハーフと同じく、買い注文のみのゾーンと売り注文のみのゾーンに分けて設定されています。

また、カナダドルは他の通貨と比べるとボラティリティが小さくいため、レンジ帯を大きく設定せず、注文本数を増やすことで利益を積み重ねるように考えられています。

チャートを確認すると、カナダドル円はレンジアウトした所から始まりました。月半ばまでは大きな動きはないものの、日銀の金融政策決定会合以降は下落と反発を繰り返し推移しています。下落局面で売り建玉が決済され実現損益が積み重なり、反発した所で再度新規建玉を持ち、決済機会が生まれました。こうして実現損益を積み重ね、収益を積み重ねました。

ロジック解説記事はこちら

サトウカズオ氏のTwitterはこちら

私は眠る、24時間働く_カナダドル/円(トライオート取引画面より)

5位 志摩力男監修_コアレンジャー_ユーロ/英ポンド👍

こちらのロジックはストラテジスト「志摩力男」氏の2023年3月までの為替相場予想をもとにインヴァスト証券が作成したロジックになります。こちらのロジックは0.80~0.95をコアレンジとして、最低0.77、最大1.03程度のレンジを想定されています。12月全体はコアレンジ帯を推移しており、実現損益を積み重ねることができました。

ロジック解説記事はこちら

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志摩力男監修_コアレンジャー_ユーロ/英ポンド(トライオート取引画面より)

※収益率の状況により下記のように分類しています。

収益率25%以上  👍👍👍

収益率15%以上 25%未満  👍👍

収益率15%未満 👍

2022年の振り返り

2022年は非常にボラティリティの大きい1年になりました。

新型コロナウイルスの影響で物流の停滞が発生し、各地で物価上昇が起きました。

それを抑制する為に、アメリカをはじめ世界各国の金融機関で利上げが行われました。対して日本は金融緩和政策を維持したため、日本と諸外国の金利差が広がり、大幅円安に見舞われクロス円通貨ペアは大幅に上昇しました。継続的な利上げにより、ドル円は一時152円台を付け、10月にはドル円は最大で年初来30%超の上昇が見られました。

利上げをはじめとした数々のインフレ対策が功を奏し、アメリカの物価上昇率は鈍化しました。これにより12月に行われたFOMCで利上げペースが減速され2022年のFOMCは終了しました。今後は、アメリカの政策金利の減速ペースと最終着地点が注目点の一つになります。

また、日本においても、日銀がこれまで維持し続けていた金融緩和政策を22年12月20日に「長期金利の許容変動幅を0.25%から0.5%へ拡大する」と発表しました。これにより日本の長期金利が上昇し、円が買われ、一時ドル円は129円台にまで下落しました。この緩和政策がさらに修正されるのか、現状を維持するのかについても今後注視すべきポイントになります。

主要通貨の年初来変動率(インヴァスト証券作成)

12月まとめ

12月の為替相場はクロス円を中心に非常にボラティリティの大きい月となりました。12月20日に行われた金融政策決定会合では、長期金利の許容変動幅の上限を0.50%にする決定が発表されました。その際には、ドル円は最大で7円近く下落しています。同様に他のクロス円通貨ペアでも大きな下落が見られました。日銀が再び政策修正に動けば可能性も十分にありますので、資金に余裕を持った運用をお願い致します。

また、今後の動向としては、現在の黒田総裁の任期は23年4月までとなっており、後任の新総裁がどのような戦略を取ってくるのかについても注目です。

トライオートでは、定期的にセレクトの内容をアップデートしています。こちらのアップデートは既に注文されている設定についてはご自身で定期的に確認していく必要があります。

また、高いボラティリティ相場では、セレクトを稼働する際はそれぞれのロジックの特性を理解するだけではなく、口座の資金状況に気を付けて運用することが大切です。そこで昨年リニューアルされたバランスメーターが口座管理するのに便利です。ぜひご覧ください。

バランスメーターの活用方法(動画)