NZドル/カナダドル(NZD/CAD)|相場・特徴・見通し

チャート(2015年2月~2025年1月)

通貨ペアの特徴
2021年1月以降のNZD/CADの推移をみると、概ね0.80~0.85に上下プラスαのレンジ内で推移している。両国経済の直接的なつながりは豪州とカナダ以上に希薄だ。貿易構造からみればニュージーランド経済は豪州経済の従という位置づけだ。ただし、中国経済の動向に影響を受けやすいという共通点がある。ニュージーランドでは輸出入いずれでも中国が1位を占め、豪州がそれに続く2位となっている。カナダは米国が輸出入ともに圧倒的な首位でその影響を受けやすい。ただ中国のシェアは米国にかなり劣後するものの2位だ。
違いがあるとすれば輸出品目だろう。ニュージーランドは農業・酪農製品が主。カナダは原油・天然ガスが主となる。エネルギー・鉱物資源に代表される商品市況あるいは中国の鉱工業生産動向に左右される度合いはカナダのほうが大きい。一方でニュージーランドは中国の個人消費動向の影響を受けやすい。カナダは本来的な資源国だが、ニュージーランドは農業酪農品の産出国という広義の資源国といえる。そのためNZDは中国景気の動向や商品市況全般の動向に応じた緩やかな相関とみたほうが良い。
2025年の予想レンジ
0.79~0.84
当面はCADの下落リスクに留意。トランプ政権の政策がカナダにとってどれほど悪影響をもたらすのか。それによってNZD/CADも左右されやすい。一方、NZ準備銀行が追加利下げを積極化すればNZD安が強まるリスクがあり留意したい。
貿易
政策金利

※ブルームバーグより筆者作成