2025年1月度【トライオートレポート】

動画で見る
1月の振り返り
米ドル/円は156.78円で1月を迎えました。1月もアメリカ第1主義を掲げるトランプ氏の発言に相場は大きく翻弄されました。6日、トランプ氏は公約として掲げていた一律関税について再び言及したことで、ドル全面安となり、米ドル/円は約170pips下落。15日には、植田日銀総裁が追加利上げについて言及したことで、円買い優勢となり15日と16日の2日間で約3円もの円高進行となりました。27日には、中国のAIスタートアップ企業「DeepSeek」が低コストAIモデルを発表し、NVIDIAを筆頭にAI関連銘柄の価格が急落したことを受け、リスクオフの円買いが生じ、1月安値となる153.72円まで価格を下げました。日銀の利上げ観測と米国要因のリスクオフでひと月を通して円高推移となった1月の為替相場でしたが、トライオートのリピート取引ではどの通貨ペアが収益を獲得することができたのでしょうか。
1月の1万通貨あたり収益ランキング
英国の財政懸念問題でユーロ/英ポンドの収益増加

こちらは自動売買取引によるお客様の収益額※を取引量で割り、1万通貨あたりの収益額をランキング形式に集計したものです。
トランプ大統領の関税発言で高ボラティリティとなったドルストレート(米ドル絡みの通貨ペア)が上位にランクインするなか、ユーロ/英ポンドが3位にランクインしました。英国の長期金利が上昇傾向にあるなかで、英国のスターマー現政権が打ち出す財政拡張政策に対し財政懸念が生じており、8日に英ポンドが売られたことでユーロ/英ポンドに大きなボラティリティが生じ、収益額が増加しました。英国の財政懸念はユーロ/英ポンドの上昇材料の1つとなっています。
※収益額は期間中の収益合計でロスカット執行および手動決済の損失を除く。
1月の移動距離(日足,pips)と高低差
トランプ発言でも安定感抜群の豪ドル/NZドルが1位にランクイン

トライオートでは、レンジ相場で上下に値動きを繰り返す通貨ペアを選ぶことで評価損を抑えながら、利益を積み上げていく運用が期待できます。「ポイント」は当月の「移動距離※」を「高低差(高値-安値)」で割ったもので、高いほどレンジ戦略が機能した通貨ペアといえます。
昨年終盤から続くドル高の影響で上昇基調の米ドル/カナダドルは、1月時点で約10年続く長期レンジのレジスタンスに差し掛かっており、レンジを継続できるのか注目が集まりました。1月はトランプ大統領の関税発言を受けながらも大きく価格を崩すことなく、1.44を中心にレンジ相場となったことで3位にランクイン。豪ドル/NZドルもトランプ大統領の対中国発言で瞬間的な下落を見せる場面はあったものの下落幅は限定的で、レンジが崩れる様子はなく1位にランクインしました。
※移動距離=(高値-始値)+(高値-安値)+(終値-安値)
セレクトパフォーマンス
セレクトの中から直近3カ月で、収益率が最も高いルールを紹介します。実際にどのルールが高い収益を獲得したのか確認しましょう。
ランキングは2025年1月31日時点で提供しているルールが対象となります。
集計期間:2024年11月1日~2025年1月31日
集計時刻は朝7時となります。稼働されていないセレクトは集計から除外しています。 収益率 =(終了日の損益 – 開始日の損益)÷ 開始日の推奨証拠金
「期間損益」は集計期間におけるセレクトを1セット稼働した場合の「実現損益」と「評価損益」の合計となります。
「推奨証拠金」は、自動売買セレクトを利用する際の目安の金額となります。
※収益率は過去のシミュレーション結果であり、将来の利益を保証するものではありません。
山中康司監修_コアレンジャー_カナダドル/円



「山中康司監修_コアレンジャー_カナダドル/円」が7ヶ月連続で全体1位となりました。こちらのセレクトはストラテジスト山中康司氏の為替相場予想をもとにインヴァスト証券が作成したルールになります。
3か月間の高低差は、高値111.540、安値105.757で578pipsです。
11月は、一時的に売りサブレンジ帯で推移したものの、12月から1月は全期間をコアレンジ帯で推移しました。12月の円安で1月には再びコアレンジ帯の上値圏へ推移しましたが、1月15日に植田日銀総裁が利上げ判断について言及したことで、円高へ価格が走り、1月もコアレンジ帯で価格が推移したことで収益を伸ばしました。

ロジックの解説記事はこちら
ロジックの解説動画はこちら
山中康司氏のXはこちら
おわりに
1月はトランプ大統領の関税発言によって、ボラティリティが高まったドルストレートの収益が増加し、豪ドル/NZドルはトランプ発言を受けても安定したレンジ相場を維持しました。米ドル/カナダドルはひと月を通して1.47をレジスタンスとしたレンジ高値圏での推移となりましたが、2016年1月と2020年3月で、過去に2度1.47へ上昇したあとに下落トレンドへ転換する値動きとなっています。2016年は米国大統領就任日が高値となり、下落へ転換。2020年は米国大統領就任日から上昇すると3月に高値をつけ下落に転じました。米国大統領就任を軸に下落トレンドへ転換した過去2度のパターンを踏まえて、今回の米ドル/カナダドルも1.47から下落転換となるか要注目です。