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2023年9月度【トライオートレポート】

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9月の振り返り

年初来から上昇基調だった諸外国の政策金利動向は現状維持にシフトしており、14会合連続で利上げを行なってきた英国では約2年ぶりに利上げを見送りました。米国はFOMCで予定通りの金利据え置きが決定し、年内残り1回の利上げを示唆する形に終わりましたが、米長期金利の上昇によりドル高が進行するひと月となりました。諸外国で金融引き締めの長期化が懸念される一方で、日銀は金融緩和を継続し円安は進行しています。米ドル円が150円に迫るなか、日銀は未だ為替介入の動きを見せないものの、日銀及び政府関係者による口先介入の頻度は高まっています。しかしながら29日には米ドル円149.5円に推移するなか、日銀は臨時の国債買いオペレーションの通知を実施。150円を目前にしたタイミングでの買いオペレーションの実施を受けて、円安進行に拍車がかかっています。

このような9月の為替相場において、トライオートではどの通貨ペアが収益につながったのか振り返りましょう。

9月の収益通貨ペアランキング

ドル高を受け米ドル/スイスフランがレンジ帯に回帰!

こちらは自動売買取引によるお客様の収益額を通貨ペア別に合算し、ランキング形式に集計したものです。「収益があがっている」「多くのお客様に選ばれている」通貨ペアほど上位にランクインするため、お客様がどの通貨ペアで収益をあげているのかが一目瞭然です。

2位の豪ドル/NZドルは9月も低ボラティリティが続く相場となりましたが、お客様収益は8月比で1.5倍に増加しており、若干ではありますが収益増加の兆しを見せています。 3位の米ドル/スイスフランは10年近く長期的なレンジ相場を形成していますが、2023年7月頃からレンジアウトする値動きとなり、お客様の収益機会が減少している状況でした。しかし9月に入り、スイス中銀の政策金利がサプライズで据え置かれたことなども要因となり、0.92まで価格上昇し、レンジ帯に回帰したことでお客様収益が8月比で約4倍増加しました。

9月の自動売買約定件数ランキング

米ドル/スイスフランは取引も大きく増加!

こちらは9月の自動売買取引の約定件数※を集計したものです。9月はどの通貨ペアが多くのお客様に選ばれ、取引されたのでしょうか?

9月の自動売買の約定件数ランキングは、5位に米ドル/スイスフランが食い込む結果となりました。米ドル/スイスフランはレンジ帯に価格を戻したことで、取引件数が8月比で約2倍に増加しています。レンジ帯での値動きを継続することができれば10月からも多くの収益機会が期待できるでしょう。

ユーロ/英ポンドは、豪ドル/NZドルに約定件数で劣るものの、お客様の収益ランキングでは1位にランクインしています。現在、ユーロ/英ポンドは過去の値動きから見て特に狭いレンジ相場を形成しており、取引機会は少ないものの値動きが安定していることが、お客様の高い収益につながっています。

※約定件数は期間中の新規約定と決済約定の合計。

9月の移動距離(日足,pips)と高低差

レンジを形成したユーロ/円が1位!

トライオートでは、レンジ相場で上下に値動きを繰り返す通貨ペアを選ぶことで評価損を抑えながら、利益を積み上げていく運用が期待できます。「ポイント」は当月の「移動距離」を「高低差(高値-安値)」で割ったもので、高いほどトライオートで理想の通貨ペアといえます。

9月はユーロ/円が1位にランクインしました。欧州は追加利上げを決定したものの、ECB内ではインフレ率上昇が見られなければ追加利上げをしない現状維持の方針が強まっており、9月のユーロ/円は156.5 – 158.5の間で推移する方向感の欠く値動きとなりましたが、結果的にトライオートで理想的なレンジ相場を形成する結果となりました。

セレクトパフォーマンス

セレクトのルールの中から直近3カ月で、収益率が最も高いルール を紹介します。実際にどのルールが高い収益を獲得しているのか確認しましょう。

ランキングは2023年9月30日時点で提供しているルールが対象となります。

集計期間:2023年7月1日~2023年9月30日
集計時刻は朝6時となります。稼働されていないセレクトは集計から除外しています。

収益率 =(終了日の損益 – 開始日の損益)÷ 開始日の推奨証拠金

「期間損益」は集計期間におけるセレクトを1セット稼働した場合の「実現損益」と「評価損益」の合計となります。

「推奨証拠金」は、自動売買セレクトを利用する際の目安の金額となります。
※収益率は過去のシミュレーション結果であり、将来の利益を保証するものではありません。

奥村尚監修_コアレンジャー_ユーロ/英ポンド

こちらはストラテジスト 奥村尚氏の為替相場予想をもとにインヴァスト証券が作成したルールになります。

3カ月連続で「奥村尚監修_コアレンジャー_ユーロ/英ポンド」が全体1位となりました。こちらのセレクトはストラテジスト 奥村尚氏の為替相場予想をもとにインヴァスト証券が作成したルールになります。

他のルールと比較してエントリー数が抑えられた設定により、1セット10万円程の必要証拠金で運用が可能となっております。

9月はコアレンジ帯0.856で取引を開始し、9月前半はコアレンジ帯に推移しながら収益を獲得しました。14日のECB政策金利発表では据え置き予想が一転し、0.25%の利上げが決定されると、約20pipsの上昇を見せました。翌15日からユーロ高・英ポンド安の動きが顕著になり価格が上昇していくと、21日のBOE政策金利発表では、利上げ予想が一転し据え置きが決定。利上げ見送りによってさらにユーロ高・英ポンド安の動きが強まり、直近3カ月の高値となる0.87まで価格を上昇させ、売サブレンジ帯に推移しました。

ユーロ/英ポンドは2023年6月からレンジ相場を形成しており、コアレンジャーととても相性の良い相場が続いています。特に0.87のレジスタンスラインは強く意識されている印象を受け、7月末と同じように価格が下落し、再度コアレンジ帯に回帰することができれば、来月からも高い収益が期待できるでしょう。

ロジックの解説記事はこちら

ロジックの解説動画はこちら

おわりに

9月はドル高となり、トライオートでは米ドル/スイスフランがレンジ帯に戻ったことでお客様の収益の増加が目立ちました。

諸外国の金融引き締め長期化により、米ドル円だけでなく、クロス円でも円安は継続しています。日銀の動向に注目が集まっていますが、介入だけでなく、その準備として行われる「レートチェック」も市場への影響力が強いため注意が必要です。

ボラティリティの低下により、豪ドル/NZドルやユーロ/英ポンドではせまいレンジでの値動きとなりました。こうした相場が続くと取引機会が減少し、自動売買の収益率は低下しやすいため、ルールの見直しも有効となります。トライオートBLOGではユーロ/英ポンドの「”激せま”レンジ」戦略を紹介していますので、ご興味のあるかたはそちらもぜひご参照ください。

【中上級者向け】短期運用コアコア戦略!低ボラ相場の“激せま”レンジ売買は有効か?注意点も。

トライオートの自動売買を稼働する際はそれぞれのルールの特性を理解するだけではなく、口座の資金状況にも気を付けて運用することが大切です。昨年リニューアルされたバランスメーターは、口座の資金状況をひと目で確認することができるツールとなっております。ぜひ有効にご活用ください。

バランスメーターの活用方法(動画)