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2023年10月度【トライオートレポート】

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10月の振り返り

149円台で10月を迎えた米ドル/円は、5%に迫る米長期金利とともに上昇し、3日には150円を突破しましたが、直後に147.30円まで急落したことで、市場では日銀による為替介入の観測が広がりました。

7日にはイスラエルとパレスチナの軍事衝突が発生し、中東情勢の悪化から金や原油価格が上昇、また安全資産とされるスイスフランが買われる動きが見られ、スイスフラン/円は20日に過去最高値となる168.40円まで上昇しました。日本以外の主要国の金融政策は、利上げを見送り、現在の政策金利水準を維持することで、高止まりするインフレに対応しようとする動きが続いています。当面の期間は現在の金利水準の継続が予想されますが、内外金利差の拡大により深刻化した円安に対して、政府・日銀がどのように対応するのか注目が集まります。

財務省の発表から、3日の円急騰は介入によるものではないことが判明したものの、昨年の介入価格近辺で推移するドル円は大きな警戒が必要となるでしょう。対円以外の通貨ペアでは、豪ドル/NZドルに大きな値動きが見られ、9月までの夏枯れ相場を払拭するようなボラティリティのある相場となりました。

このような10月の為替相場において、トライオートではどの通貨ペアが収益につながったのか振り返りましょう。

10月の収益通貨ペアランキング

ボラティリティが回復した豪ドル/NZドルが1位

こちらは自動売買取引によるお客様の収益額を通貨ペア別に合算し、ランキング形式に集計したものです。「収益があがっている」「多くのお客様に選ばれている」通貨ペアほど上位にランクインするため、お客様がどの通貨ペアで収益をあげているのかが一目瞭然です。

8月から9月は低ボラティリティにより収益機会が減少していた豪ドル/NZドルでしたが、10月から値動きが戻ってきたことで、9月と比較してお客様の収益額はおよそ2倍に増え、1位にランクインしました。クロス円では、3位に豪ドル/円がランクインしました。円安相場が続くクロス円ですが、豪ドル/円は7月から4カ月連続でトップ5位以内にランクインしており、高収益が継続しています。7月から現在にかけて92–97円で価格推移しており、このレンジ相場が高収益に繋がっているようですが、為替介入には引き続き警戒が必要となるでしょう。

10月の自動売買約定件数ランキング

豪ドル/NZドルは9月比で約定件数が2倍に増加!

こちらは10月の自動売買取引の約定件数※を集計したものです。10月はどの通貨ペアが多くのお客様に選ばれ、取引されたのでしょうか?

9月と同じく豪ドル/NZドルが1位にランクインしましたが、約定件数は9月と比較して2倍に増加しており、豪ドル/NZドル相場にボラティリティが戻ってきたことが確認できる結果となりました。トライオートで人気の豪ドル/NZドルとユーロ/英ポンドはレンジ相場を形成しやすい通貨ペアですが、高いボラティリティが組み合わさることで高い収益が期待できます。11月もこの高ボラティリティが継続するのか注目です。

※約定件数は期間中の新規約定と決済約定の合計。

10月の移動距離(日足,pips)と高低差

対ドル通貨が上位にランクイン

トライオートでは、レンジ相場で上下に値動きを繰り返す通貨ペアを選ぶことで評価損を抑えながら、利益を積み上げていく運用が期待できます。「ポイント」は当月の「移動距離」を「高低差(高値-安値)」で割ったもので、高いほどトライオートで理想の通貨ペアといえます。

10月は対ドル通貨が上位にランクインしました。値動きを確認すると3通貨ペアともにトライオートで理想的なレンジ相場を形成しています。3通貨ペアに該当する米国、欧州、英国、豪国、これら4地域の中央銀行は直近の会合で政策金利の引き上げを見送っており、インフレに対応するため現在の高い金利水準の維持を方針として打ち出していることから、今後もレンジ相場が期待できるのではないでしょうか。

セレクトパフォーマンス

セレクトのルールの中から直近3カ月で、収益率が最も高いルール を紹介します。実際にどのルールが高い収益を獲得しているのか確認しましょう。

ランキングは2023年10月31日時点で提供しているルールが対象となります。

集計期間:2023年8月1日~2023年10月31日
集計時刻は朝6時となります。稼働されていないセレクトは集計から除外しています。

収益率 =(終了日の損益 – 開始日の損益)÷ 開始日の推奨証拠金
「期間損益」は集計期間におけるセレクトを1セット稼働した場合の「実現損益」と「評価損益」の合計となります。
「推奨証拠金」は、自動売買セレクトを利用する際の目安の金額となります。


※収益率は過去のシミュレーション結果であり、将来の利益を保証するものではありません。

だいまん監修_コアレンジャー_豪ドル/円

「だいまん監修_コアレンジャー_豪ドル円」が全体1位となりました。こちらのセレクトはストラテジストだいまん氏の為替相場予想をもとにインヴァスト証券が作成したルールになります。

8月から10月の全期間をコアレンジ帯で推移しており、3カ月間の高低差は、高値96.92円、安値92.80円で412pipsとなりました。

・8月
1日の豪中央銀行政策金利発表では、4.10%から4.35%へ+0.25%の利上げが予想されていましたが結果は据え置きとなり価格は下落、3日には93.00円まで価格を下げました。8月中は、93-95円間をレンジに推移し収益を積み重ねました。

・9月
5日に9月安値の93.60円まで下げると、その後はひと月を通して、円安進行により価格が上昇したため、9月29日には、3カ月間の高値である96.90円を記録しました。この価格上昇により売り注文を建てる機会を得ることができました。

・10月
3日に米ドル/円が150円を上抜けた直後に円高に急伸した影響を受け、豪ドル/円も急落。9月の上昇時に建てた売注文の決済機会を得ることができました。

豪ドル/円は7月から現在にかけてレンジ相場を形成しており、この相場状況が継続した場合は引き続き高い収益が期待できるでしょう。

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おわりに

10月は豪ドル/NZドルのボラティリティが回復した相場となり、豪ドル/NZドルを運用しているお客様の収益額と取引機会の増加が確認できました。

また、主要国の中央銀行は政策金利の引き上げを見送り、現状の引き締めを維持することでインフレに対応する姿勢を見せていますが、依然として円安が進行したドル円・クロス円相場となりました。

3日の円高急伸は、財務省の発表により介入ではないことが判明しており、今後も日銀の為替介入に警戒が必要な相場が続くでしょう。特にドル円やクロス円を運用されているお客様は急激な円高によるレンジアウトの可能性も考慮しつつ運用することが重要となります。円の絡まない豪ドル/NZドルやユーロ/英ポンドなどの運用を取り入れることもリスク分散として有効です。