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2024年10月度【トライオートレポート】

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10月の振り返り

米ドル/円は143.03円で10月を迎えましたが、10月末時点で152.59円まで価格上昇しており、ひと月で約10円の円安進行となりました。ドル高・円安の背景には、米国のインフレ再燃の懸念が1つの要因となっており、10月発表の物価関連指標は軒並み予想を上振れる結果となりました。また雇用関連指標でも労働市場の改善が確認されており、ドル高・円安の要因となりました。加えて日本でも石破首相が早期の追加利上げに慎重な姿勢を示したことも、円安を後押しました。再び訪れた10月の円安相場で、トライオートではどのような通貨ペアが収益をあげる結果となったのでしょうか。

10月の1万通貨あたり収益ランキング

低迷が続いていたユーロ/英ポンドの収益増加

こちらは自動売買取引によるお客様の収益額※を取引量で割り、1万通貨あたりの収益額をランキング形式に集計したものです。

英ポンド/米ドルが9月に続き2ヶ月連続の1位となりました。4位にはユーロ/英ポンドがランクイン。英国で税率の引き上げなど財政拡張の懸念が生じたことで英ポンドが売られ、レンジ下値圏で推移していたユーロ/英ポンドは上昇転換の値動きとなり収益が増加しました。この財政懸念で当面の間、英ポンドは弱い値動きが続くという見方もあり、ユーロ/英ポンドにはレンジ下値圏から上抜ける値動きを期待したいところです。

※収益額は期間中の収益合計でロスカット執行および手動決済の損失を除く。

10月の移動距離(日足,pips)と高低差

ユーロ/英ポンドはボラティリティも回復

トライオートでは、レンジ相場で上下に値動きを繰り返す通貨ペアを選ぶことで評価損を抑えながら、利益を積み上げていく運用が期待できます。「ポイント」は当月の「移動距離※」を「高低差(高値-安値)」で割ったもので、高いほどレンジ戦略が機能した通貨ペアといえます。

1位にNZドル/円、2位に豪ドル/円がランクイン。低迷が続く中国経済の影響で軟化した豪ドルとNZドルは、10月の円安相場と相まってレンジ相場を形成しました。3位にはユーロ/英ポンドがランクイン。上昇に転じた値動きでボラティリティが生じ、豪ドル/NZドルを上回る好結果となりました。

※移動距離=(高値-始値)+(高値-安値)+(終値-安値)

セレクトパフォーマンス

セレクトの中から直近3カ月で、収益率が最も高いルールを紹介します。実際にどのルールが高い収益を獲得したのか確認しましょう。

ランキングは2024年10月31日時点で提供しているルールが対象となります。
集計期間:2024年8月1日~2024年10月31日
集計時刻は朝6時となります。稼働されていないセレクトは集計から除外しています。
収益率 =(終了日の損益 – 開始日の損益)÷ 開始日の推奨証拠金

「期間損益」は集計期間におけるセレクトを1セット稼働した場合の「実現損益」と「評価損益」の合計となります。
「推奨証拠金」は、自動売買セレクトを利用する際の目安の金額となります。

※収益率は過去のシミュレーション結果であり、将来の利益を保証するものではありません。

山中康司監修_コアレンジャー_カナダドル/円

「山中康司監修_コアレンジャー_カナダドル/円」が4ヶ月連続で全体1位となりました。こちらのセレクトはストラテジスト山中康司氏の為替相場予想をもとにインヴァスト証券が作成したルールになります。

3か月間の高低差は、高値110.726、安値101.681で905pipsです。

一時的にサブレンジ帯での推移も見られますが、3か月を通しておおむねコアレンジ帯での推移が続いており、収益を伸ばす結果となりました。9月の米国0.5%利下げに追従するような形で、カナダは10月に0.5%の利下げを実施しましたが、利上げに慎重姿勢を示した石破政権の影響が強く、直近の値動きは円安へ推移しており、コアレンジ帯での推移を継続することができるのか注目です。

ロジックの解説記事はこちら

ロジックの解説動画はこちら

山中康司氏のXはこちら


おわりに

10月は米国のインフレ懸念と石破政権の利上げ慎重姿勢により、ドル高・円安相場となり、米ドル/円は再び150円台へ上昇しました。また英国新政権が打ち出す財政政策の影響で英ポンドが売られたことで、ユーロ/英ポンドのボラティリティが上昇、結果として収益は増加しました。英ポンドの弱含みは当面継続する見方が強く、レンジ下値圏で停滞しているユーロ/英ポンドにとっては価格上昇につながる材料となりそうです。世界が注目する11月の米国大統領選挙ではトランプ大統領が勝利をおさめ、第47代米国大統領に選出されましたが、大統領選後の米ドル/円は、円安へ推移する傾向にあり、再び160円台へ円安進行する可能性も排除せず、運用を行うことが重要になるでしょう。