2024年4月度【トライオートレポート】
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4月の振り返り
10日の米国CPIでの物価の再上昇と、それに伴い上昇した米国長期金利は、4月の円安要因となり、米ドル円は2023年の介入水準を突破し153円台へ上昇しました。26日の日銀金融政策決定会合では政策金利の据え置きが決定され、植田日銀総裁の円安と物価に関する発言がさらなる円安を後押ししました。
その結果29日には一時160円をつけ約34年ぶりの円安水準となりました。しかし同日の昼過ぎには、円買い介入と見られる値動きにより154円台へ急落に転じ、米ドル円以外の対円通貨も価格が乱高下する相場となりました。
4月の収益通貨ペアランキング
2023年9月以来、ユーロ/英ポンドが1位
こちらは自動売買取引によるお客様の収益額※を通貨ペア別に合算し、ランキング形式に集計したものです。
4月はユーロ/英ポンドが豪ドル/NZドルを抜き1位にランクイン。ユーロ/英ポンドは直近4か月間で、およそ0.8500から0.8650の約150pips幅で推移しており、レンジ戦略で収益の出やすい相場が続いています。
※収益額は期間中の収益合計でロスカット執行および手動ロスカットの損失を除く。収益占有率=通貨ペア別収益額÷総収益額
4月の自動売買約定件数ランキング
1位から3位に、三大陸通貨ペアがランクイン
こちらは4月の自動売買取引の約定件数※を集計したものです。
円安相場により取引が減少した米ドル/円に替わり、米ドル/カナダドルが3位へ上昇したことで三大陸制覇の通貨ペアが1位から3位までランクインする結果となりました。
※約定件数は期間中の新規約定と決済約定の合計でロスカット執行および手動ロスカットの決済を除く。約定件数占有率=通貨ペア別約定件数÷総約定件数
4月の移動距離(日足,pips)と高低差
一方的な円安相場で対円通貨はポイントが低下
トライオートでは、レンジ相場で上下に値動きを繰り返す通貨ペアを選ぶことで評価損を抑えながら、利益を積み上げていく運用が期待できます。「ポイント」は当月の「移動距離※」を「高低差(高値-安値)」で割ったもので、高いほどレンジ戦略が機能した通貨ペアといえます。
円安による大幅な値動きが影響し、4月のTOP5には対円通貨が1つもランクインしない結果となりました。3月と比較してほぼ全ての対円ペアで高低差が2倍に増加しており、4月の対円通貨はレンジ戦略で収益をあげにくい相場でした。
※移動距離=(高値-始値)+(高値-安値)+(終値-安値)
セレクトパフォーマンス
セレクトの中から直近3カ月で、収益率が最も高いルールを紹介します。実際にどのルールが高い収益を獲得しているのか確認しましょう。
ランキングは2024年4月30日時点で提供しているルールが対象となります。
集計期間:2024年2月1日~2024年4月30日
集計時刻は朝6時となります。稼働されていないセレクトは集計から除外しています。
収益率 =(終了日の損益 – 開始日の損益)÷ 開始日の推奨証拠金
「期間損益」は集計期間におけるセレクトを1セット稼働した場合の「実現損益」と「評価損益」の合計となります。
「推奨証拠金」は、自動売買セレクトを利用する際の目安の金額となります。
※収益率は過去のシミュレーション結果であり、将来の利益を保証するものではありません。
奥村尚監修_コアレンジャー_ユーロ/英ポンド
「奥村尚監修_コアレンジャー_ユーロ/英ポンド」が3ヶ月連続で全体1位となりました。こちらのセレクトはストラテジスト奥村尚氏の為替相場予想をもとにインヴァスト証券が作成したルールになります。
2月から4月は、全期間をコアレンジ帯で推移しており、3カ月間の高低差は、高値0.86459、安値0.85006で145.3pipsとなりました。
高低差の狭い値動きが続くユーロ/英ポンドでは、注文幅(利確幅)の狭いルールが高い収益をあげる傾向にあるようです。コアレンジ帯の20pips注文幅が狭いレンジ相場で上手く機能しています。2023年は6月から9月の約3か月間コアレンジ帯での値動きが継続しましたが、今年は既に4か月連続でコアレンジ帯での値動きが続いており、当セレクトの高収益率はいつまで続くのか注目です。
おわりに
4月は円安相場の影響で、対円通貨では一部のお客様が運用から撤退してしまう状況となりました。一方でこのような相場でも三大陸通貨ペアは安定した値動きが続いており、安定した運用の継続が確認できました。
価格が大きく変動する相場で自動売買を稼働する際は、注文設定や通貨ペアの特性を理解するだけではなく、バランスメーターを利用し口座の資金状況に注意を向けつつ運用することが大切です。