評価損益って何?自動売買においての考え方

はじめに
FXで建玉を保有している場合に発生する「評価損益」は、運用の途中経過を表すものであり、取引の状態を知るうえで重要な要素の一つです。
本記事ではトライオートにおける「評価損益」の考え方と運用していく上で考慮すべき点をご紹介します。
評価損益とは
評価損益とは、保有している建玉をその時点のレートで評価したものです。「いま決済したら」発生する、未確定の損益と言うこともできます。レートが動くたびに数値が変わり、実際に決済するまでは確定しません。
たとえば「買い」の建玉を保有している場合、新規取引の価格よりも現在の価格が下がれば「評価損」、上昇すれば「評価益」が発生します。

評価損については、数字がマイナスとなるため、「損している」と感じてしまいますが、これはあくまで未確定の状態であり、実際にはまだ損失が確定したわけではありません。とくに裁量取引では、自分の判断で取引をしている分、「読みが外れた」などと、不安や焦りが生まれやすくなります。一方で、自動売買における評価損は性質が異なります。あらかじめ設定されたルールに従って取引が行われる自動売買では、評価損は“想定されたリスク”として考えることができ“利益を生むために必要な過程”といえます。
次項では、自動売買ならではの評価損の捉え方について、裁量取引との違いを踏まえて詳しく説明します。
トライオートにおける評価損益とは

トライオートでは、相場の一定のレンジ内で、複数のポジションを段階的に持ち、決済を繰り返すという動きを繰り返し行います。この仕組み上、評価損が発生するのはあらかじめ想定された運用プロセスの一部であり、自動売買が意図した通りに稼働していると言えます。
たとえば、相場が下落している間は、買いポジションを段階的に追加しながら、将来の反発を待つように設計されています。
この間、建玉を持ち続けることで評価損が生じますが、相場が反発して建玉が決済されていけば、実現益が積み重なり、レンジ内での推移が続くとやがて評価損を上回っていく事が想定されています。
そのため評価損の数字に惑わされず、中長期的に運用を続けていくことが、トライオートでは大切になります。
継続が鍵になる
実際にトライオートの典型的な収益の推移を見てみましょう。下図は、NZドル/カナダドルを約3年間運用した場合のシミュレーション結果です。

※2022年7月11日~2025年7月10日におけるNZドル/カナダドルのシミュレーション結果。シミュレーション結果であり、
将来の利益を保証するものではありません。
ここでは実現損益に評価損益を加えた「総合損益」に注目します。この運用を開始した当初は総合損益がマイナスに転じる場面が何度か起きています。しかし、運用開始から約5か月目に実現損益が評価損益を上回る状態が続き、以降安定的に総合損益がプラスを維持する結果となっています。
下の表はトライオートがご提案している「世界通貨セレクト」で、各通貨ペアの総合損益がブラスになるまでにかかった日数です。

※2022年6月26日~2025年6月25日におけるシミュレーション結果であり、将来の利益を保証するものではありません。
シミュレーションの結果ではありますが、平均3カ月半、最大でも約6ヶ月後には総合損益がプラスに転じていることがわかります。こうした傾向からも、自動売買は短期の値動きにとらわれず、中長期の視点でコツコツと取り組むことが重要です。
まとめ
トライオートの自動売買は、運用しているあいだ常に「評価損益」が発生します。これは建玉の価格変動によるもので、あくまで途中経過と考えられます。
評価損益の値動きに過剰に反応せず、仕組みを理解して中長期で運用を続けることが成果を出す鍵になります。
運用に際してご不明な点がありましたら、お客さまサポートへのお問い合わせやオンラインセミナーもぜひご活用ください。トライオートは、今後もお客様の資産運用をサポートするさまざま情報を発信してまいります。