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認定ビルダー「長期の売り_ユーロ/米ドル」について

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主要国でワクチン接種が進んで新型コロナウイルス問題の収束が視野に入り、経済活動の回復とともに金融引き締めのニュースが見られるようになりました。これは為替レートの短期的な急変動をもたらすことがあるので、トライオートFXで取引するには良い環境だと思われます。

今回、この短期変動で損切りにならないように気を付けつつ、長期的に取引できる設定制作を目指します。

1.取引設定

今回の取引設定は、以下の通りです。

通貨ペア;ユーロ/米ドル(EUR/USD)
取引範囲:1.1040~1.2525(およそ1,500pips)
取引数量:1注文ごとに1,000通貨
利幅:60pips
値幅:1.1040~1.1520では30pipsごとに売り、1.1535~1.2525では15pipsごとに売り

以下、この意図等について解説します。

2.ユーロ/米ドルの月足チャート

下は、2003年頃からの月足チャートです。このチャートでサポートラインやレジスタンスラインがいくつか見つかりますが、今回の主役となるのはチャート内に引いた赤い線です。

出所:トライオートのツール画面より筆者作成

2010年代前半まではサポートライン、それ以降はレジスタンスラインとして機能しており、10年以上も継続していますからとても強力な線です。

そして、この記事の執筆時点で為替レートは赤線の下にありますから、レジスタンスラインで弾かれて下落しやすいと想定できます。すなわち、売りで取引します。

ちなみに、この赤線がなかったとしても、2008年後半以降の値動きは全体として下落基調ですから、売り目線で考えるのは合理的でしょう。

なお、上のチャートに赤矢印を2つ描いています。これは一時的に為替レートが赤線を飛び越えてしまう例があるという意味です。チャート分析ではこの値動きを誤差として無視可能ですが、仮に赤線部分でロスカット注文を出していたら、トレードにおいては容赦なく損切りになってしまいます。

そこで、今回のロスカット想定レートは、右側の矢印の少し上(ユーロ/米ドル=1.2550を上回るあたり)としています。

3.2015年以降のチャート

次に、取引設定をより精緻に考えるために、2015年以降のチャートを確認します。下のチャートで白枠と赤枠を描いていますが、その境目は(弱めですが)レジスタンスラインとして機能しているように見えます。

出所:トライオートのツールより筆者作成

そこで、このラインで上と下に分けました。

損切りレートは白枠の最上部あたりに設定しますが、仮に損切りになる場合、赤枠内で売ったポジションは損切りラインまでの距離が遠くて損失額が大きくなる一方、白枠内で売ったポジションは距離が短いので、赤枠のポジションに比べると損失額が控えめになります。

そこで、白枠内で売る頻度を赤枠の2倍としました(白枠:15pipsごと、赤枠:30pipsごと)。さらに、赤枠の範囲を狭くすることにより、損切りレートからあまりに遠くなる位置で売らないようにしました。

こうしてロスカット時の損失額を抑えることに留意しつつ、利食いを繰り返します。

4.スワップポイント

次に、売る場合のスワップポイントを確認します。現在は世界的な低金利ですから、スワップポイントの役割はとても小さいですが、プラスかマイナスかというのは心理的に大きく異なります。

そこでトライオートFXの公式サイトを確認しますと、ユーロ/米ドルを売る場合のスワップポイントはプラスになっています。※よって、(将来のスワップポイント推移は不明ながら)当面は安心して取引できます。

※2021年6月時点

5.取引終了の目安

この記事冒頭の長期チャートで確認しました通り、レジスタンスラインは10年以上継続する強力な線であり、値動き全体としても下落傾向にあります。そこで、可能なら為替レートが赤枠をしっかり超えて下落するのを待ち、実現したら取引を終了します。

そこまで下落する場合は利食いを繰り返しているはずであり、さらに継続したいという気落ちになるでしょう。しかし、その為替レートからロスカットの位置までは遠く、仮に為替レートが急上昇したら面白くありませんので、取引を終えます。

また、為替レートが白枠内で上下動する場合は、取引を繰り返します。利食い回数が十分に大きくなると、ロスカットしても損しない状態になります(利食い益合計が損失額よりも大きくなるから)。

この場合は、途中で取引を終えるのは惜しいので継続です。その後、為替レートが赤枠内に移ったら取引を終了しても良いでしょう。

6.売りポジションを長期保有

最後に余談的な話になりますが、為替レートが今回の取引設定の上部で推移している間に、長期保有の売りポジションを少しだけ持つ案を検討できます。

具体的には、長期保有目的で1,000通貨~2,000通貨程度売って、1,000pips~2,000pips級の利食いを狙います。仮に1,000通貨売る場合、損切りなら数千円の損失となり、利食いの場合は1万円~数万円くらいになります。損失見込み額に比べて利食い見込み額が圧倒的に大きいので、検討する価値があるでしょう。

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