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トライオート ガイドナビ「分散投資とポートフォリオ運用」

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トライオートで取引を続けていると相場の急変で評価損を抱えて不安に思うことはありませんか?

今回は、そんな不安を少しでも解消していただけるように「分散投資」について解説いたします。
より安定した取引をしたいと考えている方は、ぜひご活用いただければと思います。

1.分散投資とは

皆様は「卵を1つの籠に盛るな」という言葉に聞き覚えはありますか?これは卵を1つの籠に盛ると、その籠を落とした場合にすべての卵が割れてしまう可能性があるということを示しています。投資に置き換えれば、一つの投資先に一極集中投資をした際に、予期せぬ相場急変が発生したときに大きな損失を被るということになります。しかし、いくつかの籠に卵を分ける=投資先を分散することで、予想せぬ相場急変が起こった場合でもリスクの低減が期待されます。この「投資先をいくつかに分けて運用する」というのが分散投資の考え方です。
また、投資先を分散し、リスクリターンを最適化した運用のことを「ポートフォリオ運用」と言います。

この記事ではポートフォリオ運用の効果と、実際の運用の仕方について解説していきますので、是非参考にしていただければと思います。

2.ポートフォリオ運用の効果

では、トライオートFXで実際にポートフォリオ運用を行うと、どのような効果がもたらされるのかを見ていきたいと思います。

例えば、以下のユーロ/ポンドのチャートの開始地点において、ビルダーでルールを作成し取引を開始するとします。
※ピンク色:買いレンジ 青色:売りレンジ

最初こそ、レンジ内にはとどまっていますが、チャートの中央部ではレンジアウトしていることが分かるかと思います。
※レンジアウト時の対処方法はこちらの記事を参考にしてください

この状態では評価損を抱えていることが想定され、証拠金の状況によっては強制ロスカットが発生している可能性も考えられます。

出所:トライオート ビルダー画面より作成 ユーロ/ポンド

損益シミュレーションを見ても、相場の動きと似たような形で損益が出ていることが分かるかと思います。
この単一通貨ルールで取引をしている状態がまさに「卵を1つの籠に盛った」状態となります。

出所:トライオート ビルダー画面より作成 ユーロ/ポンド 損益シミュレーション

では、同じ時期/期間において「スイスフラン/円」でビルダーのルールを作成し並行して稼働したとします。
こちらの想定レンジでは、ユーロ/ポンドが評価損を抱えていると思われるタイミングではしっかりと想定レンジに収まっており、利益を狙える体制が続いていることが分かります。

逆に、「スイスフラン/円」の想定レンジが外れている期間では、「ユーロ/ポンド」がしっかりと想定レンジに収まっており、お互いに損をカバーし合っていることが分かります。

出所:トライオート ビルダー画面より作成 スイスフラン/円

損益シミュレーションを見ると、直近大きく損を出していますが、それ以外のところは比較的順調に利益を積み上げていることが分かります。

出所:トライオート ビルダー画面より作成 スイスフラン/円 損益シミュレーション

以下の損益シミュレーションは、上記の2つのルールを運用した場合のシミュレーションになります。
ポンド/ユーロの損益シミュレーションで見えた最大ドローダウンが、こちらのシミュレーションだと小さくなっていることが分かります。
この状態こそが「卵を複数の籠に盛った」状態であり、リスクを分散しながら安定して収益を狙えているということになります。

出所:トライオート ビルダー画面より作成 ユーロ/ポンド&スイスフラン/円 損益シミュレーション

しかしながら、一言にポートフォリオ運用と言っても、闇雲にいろいろな通貨ペアを組み合わせればいいわけではありません
例えば、「ポンド/円」と「ユーロ/円」を組み合わせてポートフォリオ運用することとします。
以下のチャートを見ていただくと分かりやすいですが、「ポンド」と「ユーロ」は一般的に相関関係が強いとされており、対円では同じような値動きをしていることが分かると思います。

出所:トライオート 取引ツールより ポンド/円チャート
出所:トライオート 取引ツールより ユーロ/円チャート

上記の例の他、「豪ドル/米ドル」と「ユーロ/米ドル」といった、決済通貨(あるいは基軸通貨)が同じ通貨の場合は同じ動きをしやすい傾向にあります。
このような通貨ペア同士でポートフォリオを組んで運用をしても、リスク分散どころかリスクが倍になって返ってくる恐れすらあるのです。

トライオートETFで言えば、例えば「S&P500ETF」と「ナスダック100ETF」といった、米国を代表する株価指標に連動するETF同士の組合せでも同じことが言えるでしょう。

したがって、ポートフォリオを組むにあたっては、「似たような動きをしていないもの」や「全く異なる性質のもの」などを上手に組み合わせなければいけません

3-1.ポートフォリオ運用の始め方

では、トライオートでポートフォリオ運用を始めるにはどうすればよいでしょうか。
1つは自身でビルダーを使いルールを作成したり、既存のセレクトを複数個運用する方法です。
自分のやりたい投資方法や明確な投資プランが決まっている方は、こちらで進めるのが良いでしょう。
ご自身で組む場合には以下の注意点を参考にしていただくとよいかと思います。
・通貨ペアや銘柄同士の値動きが似たような動きになっていないか
・複数組み合わせたことによる必要証拠金や最大DD等のリスクを十分に考慮できているか

※最大DD:最大ドローダウン。集計期間において累積損益が最も下落した幅のこと。

もう1つはトライオートで用意されている「ハイブリッド」を使用する方法です。
「ハイブリッド」とは「お客様に適切なポートフォリオを組んでいただきたい」という思いから考案された自動売買セレクトで、予め複数の通貨ペアや銘柄を組み合わせたルールになります。
ポートフォリオを組んで運用するのに良いと思われるものを組み合わせた状態で用意しておりますので、投資初心者の方でも選んでいただくだけですぐに取引を開始することができます。

出所:トライオート 取引ツールより

最後に、トライオートFX(為替)とトライオートETF(株式)を同時に運用する方法です。
自動売買セレクト「スペシャル」の「マルチ戦略」ロジックより手軽にFXとETFのポートフォリオ運用が可能です。

また、いずれの場合もルールをカートに入れることで使えるシミュレーション機能で損益状態を確認することも重要です。自身の想定した収益獲得のイメージとかけ離れていないか、また、最大DD/評価損益の許容リスクがどのぐらいあるかはしっかり確認するようにしましょう。

3-2.運用開始後のメンテナンス

ポートフォリオ運用はリスクを分散する効果はありますが、だからといって放置したまま運用をして良いわけではありません。
必ず定期的に運用成績を確認し、成績の悪いロジックを入れ替えていく必要があります。

入れ替えるタイミングはご自身でルールを決めて行うのが良いですが、例として挙げると
・レンジアウトした/している状態が続いている
・最大ドローダウンを更新した
・想定している利益を獲得できなくなった

などがあります。

ご自身の運用目的や、許容リスクを踏まえた上でどのように運用/メンテナンスをしていくのか検討するのが良いでしょう。

4.まとめ

ポートフォリオ運用をすることで、リスク低減の効果を期待することができるため、比較的安定した利益を狙うことができます。
しかし、リスクを低減できているからと慢心した運用をしてはいけません。
どんな運用方法でも同じことが言えますが、しっかりと自分の取引成績や運用状況を確認して、臨機応変に対応していくことが大切です。