世界通貨セレクト月間レポート(2025年5月)

世界通貨セレクト月間レポート(略称「セカツウ月報」)では、長期・安定をコンセプトに登場した「世界通貨セレクト」に含まれる7通貨ペアの成績、相場状況、運用に役立つ情報などをお伝えいたします。すでに多くのお客様に運用を開始していただいている世界通貨セレクト。これから始めるお客様も、新しい通貨ペアをご検討されているお客様も本レポートをご参考いただけますと幸いです。
収益順位

「収益順位」は、2025年5月17日からスタートした世界通貨セレクトに採用されている7通貨ペアを対象に、お客様が実際に運用した各セレクトの実現損益(スワップポイントを除く)を比較し、ランキング形式で示したものです。
上位の通貨ペアほど、お客様が高い収益をあげたことを示しています。
初月となった先月はNZドル/カナダドルが首位を獲得しました。一カ月を通してほぼ横ばいで推移したことがこの結果に繋がりました。
2位となったノルウェー/スウェーデンは、4月の安値から反発し、節目となる0.95を一時回復する動きとなったことから多くの収益機会を生み出したと考えられます。
またトライオートで長年人気を集めている豪ドル/NZドルも、安定して収益を積み重ねています。
オーストラリアの4月発表の消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったことを背景に4月後半から上昇圧力が強まっていましたが、豪中央銀行が5月利下げを行なったことで相場は下落基調となり、収益機会となりました。
順位は月ごとに変動し、高順位の月もあれば低迷する月もあるため、複数の通貨ペアを組み合わせて運用することで、バランスの取れた成果が期待できます。
次にどの通貨セレクトを選ぶか迷っている方は、ぜひ「収益順位」を参考にしてください。
レンジ推移

※上図は、2024年5月~2025年5月にかけてのデータをもとに作成しています。
※通貨ペア名の右に記載されているパーセンテージは、2025年5月時点の数値です。
「レンジ内推移」は世界通貨セレクトのレンジ帯における、各通貨ペアの現在地を表したものです。
世界通貨セレクトのレンジ帯は長期運用を目的に、過去10年間(2015年1月~2025年4月)の相場を参考に設定しています。
レンジの中央(50%)に近いほど短期的にレンジアウトの可能性は低く、下限や上限(0%や100%)に近いほど注意が必要となってきます。
5月は一カ月をとおして、やや小動きとなり、前月と比べてもほとんどの通貨ペアでレンジ内の立ち位置に大きな変化はありません。
この中でも、お伝えしたドル安の状況から、米ドル/カナダドルはレンジの中央に近づく動き、一方で米ドル/スイスフランはやや下方向に推移しています。
またノルウェー/スウェーデンもレンジ中央へ戻る動きとなっており、長らく相場をサポートしてきた0.95水準の回復が近づいてきています。
NZドル/カナダドルにも注目したいです。過去6カ月以上に渡ってレンジの中央付近で推移しており、安定感を見せています。値動きも比較的大きいため、世界通貨セレクトの中でも人気の通貨ペアとなっています。
※各トレードルールの詳細はトライオートの取引ツールでご確認ください。
6月注目の通貨ペア ― 「米ドル/スイスフラン」
今月は米ドル/スイスフランに注目しています。
米ドル/スイスフランはレンジ帯の中で下落傾向が続いています。背景には米トランプ大統領の動向により投資家の米ドル離れが強まり、スイスフランの需要が高まる傾向があります。また6月に入り、足下ではイランを巡る軍事的緊張の高まりがスイスフラン買いに繋がっています。
このあと開催されるG7の結果や、スイス国立銀行(中央銀行)の金融政策が米ドル/スイスフランの方向性に影響する可能性があります。
●G7サミット(6月15~17日)
ウクライナや中東情勢などの国際的平和と安全保障に関する議題や、米国の関税政策や中国の過剰生産など世界経済に関する議題が見込まれており、進展した場合現在の米ドル売り、スイスフラン買いの風向きに変化が生じる可能性があります。
●スイス、米国の政策金利動向
物価上昇率の鈍化を受け、スイス国立銀行が19日に開く会合で政策金利を現行の0.25%から0.00%に引き下げる見通しが強まっています。さらに年内マイナス金利を採用する可能性も観測されています。
一方米国は物価目標を上達成しておらず、パウエルFRB議長は早期の利下げには慎重な姿勢を見せています。スイスが利下げ、米国が据え置きとなった場合、米ドル/スイスフランの上昇が期待されます。
世界通貨セレクト月間レポートでは、運用に役立てていただける情報を発信してまいります。今後ともよろしくお願いいたします。