自動売買セレクト

トライオート ガイドナビ「レンジアウト時の対処法」

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トライオートはリピート系自動売買の運用を手軽に取り組むことができるサービスです。
しかし、運用を始めたばかりのお客様は
「こんな時、どうすれば良いの?」
「これってどういうことだろう?」
・・・と、様々な疑問が生じることもあるでしょう。
本記事は、そのような疑問を解消することを目的としています。

 今回は、自動売買運用における「レンジアウト時の対処法」について解説いたします。
トライオートを、より安心してご利用いただくためにご活用いただければと思います。

1.レンジアウトとは

「レンジアウト」とは、稼働中自動売買の「想定レンジ」から、相場水準が外れてしまう状況のことを指します。
次の図では、相場が想定レンジを上向きに抜けていることから「上方ブレイク」とみることができます。
また、下向きに相場が抜けてしまう場合もあり、その場合は「下方ブレイク」とみなされます。

出所:トライオートのツールより弊社作成

<想定レンジの確認方法>

■稼働前のセレクト掲載ロジックの場合
【セレクト>詳細を見る>プライスチャート】
よりご確認いただけます。

出所:トライオートのツールより弊社作成

※収益率はシミュレーションの結果であり、将来の利益を保証するものではございません

■稼働後の自動売買ロジックの場合
【ホーム>各自動売買ロジックの詳細画面>建玉照会、もしくは注文設定>新規表示】
よりご確認いただけます。

出所:トライオートのツールより弊社作成

1-1.レンジアウトの状況

ロジックの特性ごとに、レンジアウトの状況を整理しましょう。

■売り買い両建てのロジックの場合
上方ブレイク:未決済の売り建玉の評価損失が拡大する可能性があります。
       新規の注文が発注されません。

出所:トライオートのツールより弊社作成

下方ブレイク:未決済の買い建玉の評価損失が拡大する可能性があります。
       新規の注文が発注されません。

出所:トライオートのツールより弊社作成

■売りのみのロジックの場合
上方ブレイク:未決済の売り建玉の評価損失が拡大する可能性があります。
       新規の注文が発注されません。

出所:トライオートのツールより弊社作成

下方ブレイク:売り建玉が利益確定されれば、保有建玉がなくなります。
       新規の注文が発注されません。

出所:トライオートのツールより弊社作成

■買いのみのロジックの場合
上方ブレイク:買い建玉が利益確定されれば、保有建玉がなくなります。
       新規の注文が発注されません。

出所:トライオートのツールより弊社作成

下方ブレイク:未決済の買い建玉の評価損失が拡大する可能性があります。
       新規の注文が発注されません。

出所:トライオートのツールより弊社作成

この通り、一部の状況を除いて、相場が自動売買ロジックの想定レンジをブレイクしてしまうと、未決済建玉の評価損失が拡大するとともに、新たな自動売買注文が発注されず、機会損失が発生する可能性があります。

そのことから、「相場がレンジアウトしたときに投資家がとる対処方法」を事前に想定しておくことが大切です。

次章にて、実際の対処方法を解説します。

2.相場がレンジアウトした際の対処方法

本項においては、損失が拡大すると思われる方向へとレンジアウトしたときの対処方法とその流れを解説します。
それぞれの対処方法は「必ず損失を回避することができる」というものではなく、あくまで手段の一つとしてご認識ください。

2-1.追加入金

前章で解説した通り、相場がレンジアウトすると未決済建玉の評価損失が拡大する可能性があります。評価損失の拡大は有効比率を押し下げ、最終的にはロスカット、つまり全建玉の強制決済に繋がります。

そのロスカットを避ける方法の一つに追加入金があります。
追加入金をすることで、口座の有効比率を回復させることができます。

■追加入金が有効な局面
○中長期的には相場がレンジ内に戻ると思うが、短期的には相場が読めない時。
○有効比率が100%に近く、とりあえず目先のロスカットを避けたい時。

■追加入金が有効ではない局面
×想定レンジから相場が大きく離れてしまい、想定レンジまで相場が戻る可能性が低いと思われる時。

ただ、追加入金したとしても、想定レンジから相場が離れ続けると評価損失は更に拡大し、追加入金したがゆえに、損失額が更に大きくなる可能性もあります。
そのため、以下の方法も検討できます。

<ヘッジ両建て>

完全な両建てにして、損益を固定化することができます。
例えば売り買い両建てロジックの場合、相場が下方ブレイクすると売り建玉は利益確定され、買い建玉は評価損失が拡大している状況が想定されます。
相場が更に下方へ推移すると、買い建玉の評価損失が拡大してしまいますが、買い建玉と同数量の新規売り建玉をヘッジ目的に保有することで、相場が更に下方へ推移したとしても損益変動の固定化が期待されます。

出所:トライオートのツールより弊社作成

ただ、このヘッジ両建ては「一時しのぎ」的な側面が強く、仮に長期間に渡って両建ての状態が続く場合は、トライオートFXであれば売り買いどちらかのマイナススワップの影響により、トライオートETFであれば売り買い双方の金利支払いが発生することによりジリジリと有効比率が低下することも想定されます。
また、売買スプレッドが拡大する局面では、一時的に損失が拡大する可能性もあります。
そして、仮に相場が想定レンジ内に戻ってきたとしたら、ヘッジ両建ては必ず解消頂く必要がある点は認識する必要があります。
ヘッジ両建てを実施した場合は、普段よりもより慎重な相場状況チェックが必要ですので、注意しましょう。

■ヘッジ手法が有効な局面
○一時的な評価損失の拡大を避けたいとき。
○直ぐではないが、相場が元の想定レンジ内に戻ってきそうだと思える時。
■ヘッジ手法が有効ではない局面
×レンジアウトが中長期的に継続しそうな時
×売買スプレッドが拡大する時
×想定レンジ内に相場が戻ってきても、ヘッジを解消できないとき

<損切り>

損失が大きくなる前に稼働中ロジックを損切りして、新たな投資機会を探る。というのも大切な投資判断です。

自動売買ロジックを損切りする時は、ロジックを全停止したうえで、保有中建玉の手動決済が必要です。

■損切りが有効な局面
○ロジックの稼働を継続すると、損失がさらに膨らむ可能性があるとき
○運用資金を他の自動売買ロジックに使用したいとき。
■損切りが有効ではない局面
×相場がもとの想定レンジ内に戻る可能性がありそう、かつ有効比率に余裕があるとき。

2-2.新たな自動売買ロジックを稼働する

追加入金などを行ったあと、有効比率が回復しても、稼働中ロジックがレンジアウトしたままだと新規注文が発注されず、機会損失に繋がる可能性があります。
その場合、新たな自動売買を稼働することで投資機会を逃さずに運用を継続できます。

新たな自動売買を稼働する際のポイントは以下です。
①レンジアウトしてしまったロジックとは異なる通貨ペアを選択する
レンジアウトが発生する相場局面では、その通貨ペアにおいて大きなトレンド相場が発生している可能性があります。トライオートFXの自動売買ロジックの多くはレンジ相場を想定した設定が多いため、新たに稼働するロジックにおいても、大きなトレンド相場が発生している通貨ペアは避けた方が賢明でしょう。

②新しいバージョンの自動売買セレクトを選択する
自動売買セレクトの掲載ロジックは、不定期に設定値を見直しています。
例えば、同一名称の自動売買ロジックであっても、3年前に想定された想定レンジと、直近の想定レンジは異なります。
現時点で自動売買セレクトに掲載されているロジックは最新の設定値であるため、最新版ロジックの想定レンジを確認し、今後その想定レンジの中で相場が推移すると思える場合は、最新版ロジックの新規稼働を検討しても良いでしょう。

また、トライオートETF掲載ロジックの場合、セレクトから新たに稼働する場合は「前日終値」に対して一定の掛け目(%)を掛け合わせた設定値で発注される仕様となっているため、直近の株価水準に沿った設定値で発注することができます。

■新たな自動売買ロジックを稼働する対応が有効な局面
○新規でロジックを追加稼働しても、有効比率に余裕があるとき。
○機会損失を避けたいとき
■新たな自動売買ロジックを稼働する対応が有効ではない局面
×有効比率に余裕がないとき

また、稼働中のロジックを活かしつつ、ビルダー機能を用いて想定レンジを拡大する方法もあります。
トライオートの自動売買に慣れている方はこちらを検討しても良いでしょう。

<ビルダー機能を用いて想定レンジを拡大する>

ビルダー機能を用いて想定レンジを拡大すると、当初の想定レンジ外でも新規注文が発注され、機会損失を軽減することが期待されます。

想定レンジを拡大すると必要証拠金の追加負担が求められる点を注意し、追加入金も組み合わせたうえで、想定レンジの拡大を検討いただければと思います。

出所:トライオートのツールより弊社作成

■想定レンジの拡大が有効な局面
○有効比率に余裕がある時。
■想定レンジの拡大が有効ではない局面
×有効比率が低く、新たな建玉保有によりロスカットの可能性が高まると思われる時。

3.まとめ

前述したように、本記事で取り上げたレンジアウト時の対処方法は、どれも確実に損失を防げるような手法ではございません。
しかし、「いざというとき、どうしたら良いのかわからない」という状況に陥らないためにも、事前に対処方法を想定しておくことが大切です。
本記事がお客様のトライオート運用の参考となれば幸いです。