認定NPO法人カタリバ

困難を抱える子どもたちの居場所・食事・学習支援

認定NPO法人カタリバ

どんな環境に生まれ育っても、すべての子どもたちが未来を切り拓くことができる社会を目指し、2001年から活動を開始。全国6拠点とオンラインで、年間約8.5万人の子どもたちに居場所と食事、学びの機会を届けています。

2023年度 寄付金額

114,270円

累計寄付総額

4,315,665円 ※2016年~2023年の実績

団体名:認定NPO法人カタリバ

代表者:今村久美

所在地:東京都杉並区高円寺南3丁目66−3

ミッションプロジェクトの寄付金の使途を教えてください。

困難を抱える子どもたちの、居場所支援・食事支援・学習支援・心のケア等に役立てさせていただきます。

【食材/生活用品等の支援】

  • 家庭の経済状況により栄養バランス等の不十分な子どもたちへ、食材や生活用品の支援を行っています。

【居場所の提供と学習支援、心のケア】

  • 対面及びオンラインにて、学習プログラムの提供やメンターによる個別サポートなど、子どもたちの日常に伴走し必要な支援を届けています。

【パソコン、Wi-Fi機器の無償貸与】

  • 経済的に困窮している家庭に、パソコン・WiFi機器等の無償貸与を行っています。セットアップや使い方のレクチャーをはじめ、リテラシー指導など、子どものみならず保護者に対しても行っています。
オンライン学習支援の様子

団体の取り組みについて

困難と孤独を抱える子どもたち

教育機会が平等に行き届いていると言われる日本ですが、生まれ育った環境や受けた教育によって、意欲と創造性を育む「きっかけ格差」が広がっています。

カタリバの取り組む社会課題

貧困、ヤングケアラー、災害、コロナ禍、地方と都市部の格差、外国ルーツ、不登校、自己肯定感の低さなど、子どもたちが抱えている課題は様々です。

こうした子どもたちを一人きりにはせずに、誰かの温かな寄り添いがあれば、困難を乗り越え自分の力で歩き出すことができます。
カタリバは「子どもたちが安心できる居場所」をつくり、自分の力で歩き出すことができるように「学びの機会づくり」と「個別伴走」をしています。

【具体的な活動例】

  • 全国の生活困窮家庭の子どもと保護者を対象に、パソコンとwi-fi等の無償貸与、オンライン学習の機会提供、自律に向けた子どもと保護者への個別伴走支援
  • ヤングケアラーと思われる子どもと保護者を対象とした、自律に向けた個別相談、伴走支援
  • 不登校の子どもを対象とした、オンライン学習プログラムの提供、個別学習計画と伴走支援
  • 困難を抱える子どもたちの放課後の居場所運営、食事の提供、学習プログラムの提供
  • 全国の高校生が実践的な探究学習に取り組むための、学習プログラムの提供
  • 国内で自然災害が発生した際、被災地に一刻も早く子どもが安心できる居場所を開設する緊急支援

ほか、全体で17事業を進めています(2023年6月現在)。

居場所支援の様子
ある日のメニュー~スタッフの郷土料理 煮物~

実際に働いている方々はどのような方は?

カタリバでは全国6拠点、149名の職員が活動しています(2023年6月現在)。

災害やコロナ、急速な技術発展など、予想外のことがたくさん起こる昨今、子どもを取り巻く様々な困難にスピードを持って支援活動を進めていけるよう、職員以外にも、全国の学校関係者や自治体、NPO・NGOなど公益活動団体、臨床心理士などの専門家、ボランティアさんたちとのリレーションを大切にしています。

ここ数年では、外資コンサルティング、金融、IT、新聞社、人材、学校教職員など、様々な業界からカタリバへ転職しています。また、省庁へ転職するケースもあります。更には、元カタリバの利用者だった生徒が大学を卒業して「今度は自分が」と、後輩たちの支援を希望し入職するケースもあります。

カタリバの職員は、下記「クレド(行動指針)」を体現しています。

  • 【自律】困難な環境も、能力以上の仕事も、チャレンジの上の失敗も、未来への投資
  • 【共生】違いから学びあう創発が、個人と組織の力となる
  • 【イノベーション】NPOだからできるスピードとアイデアを駆使して、創りたい未来からはじめる
進路相談の様子

団体設立のきっかけや背景について

カタリバのビジョン

 たくさんのものを失った被災地の子どもたちも、
 困窮する家庭環境の中で夢を諦めた子どもたちも、
 日々ただボンヤリと過ごす子どもたちも、
 どんな環境に生まれ育っても、すべての日本の子どもたちが、
 未来をつくりだす意欲と創造性を育める社会。

 NPOカタリバは、そんな未来の当たり前を目指して活動しています。

私たちは、自身がそうだったように、自分にラベルを貼り、自信が持てず、意欲を持てずに毎日を過ごす10代にたくさん出会ってきました。彼らは、多様な人と出会い、語り、悩み、学ぶ機会さえあれば、「こんな風になりたい」という憧れを見つけることさえできれば、ほんの些細な「きっかけ」で前向きになり努力できる自分に変化できる、可能性に満ちた存在です。
しかし、度重なる災害、貧困、核家族、過疎化など、社会の分断と格差が進み、生まれ育った環境や受けた教育によって「きっかけ格差」が広がっています。
たまたま出会った環境や受けられた教育に左右されずに、どうすればすべての10代が意欲と創造性を育むことができるのか。
10代の、まだ何者でもなく、間もなく大人になろうとする繊細で多感な思春期は、多くの人にとって特別な期間です。 この時期の良い経験もよくない出来事も、その後の人生において大きな影響を及ぼします。私たちはこの思春期に、多様な人と出会い・語り・悩み・学ぶ経験や「こんな風になりたい」という憧れを見つけることが、未来をつくりだす意欲と創造性になると信じています。

どんな環境に生まれ育っても、未来をつくりだす意欲と創造性を育めるように。

NPOカタリバは2001年から、学校に多様な出会いと学びの機会を届け、社会に10代の居場所と出番をつくるための活動に取り組んでいます。

団体から参加者へのメッセージ

災害やコロナ、急速な技術発展など、予想外のことがたくさん起きています。この不確実な未来を、子どもたちは生き抜かなければなりません。そのためには、自ら未来をつくりだす「意欲と創造性」が必要です。

しかし、日本の10代は自己肯定感が低く自分に自信がないため、意欲を持てずにいます。さらに、生まれ育った環境によってさまざまな格差が生じており、複雑な思春期にある10代の子どもたちを、親と学校だけで背負うには限界が訪れています。

そこで自己責任論で片づけず、家庭や学校に丸投げせず、社会全体で子どもたちを支える新しい当たり前が必要です。きっかけ格差を超えて、すべての10代が意欲と創造性を育める社会の実現のため、それぞれに合った適切な学びの機会づくりが必要です。

そのために、カタリバは子どもたちが安心安全に過ごせる居場所づくりや、新しい学び方のプログラム開発、社会の仕組みを変えるための研究・発信等に取り組んでいきます。

子どもたちが夢を叶えるまでには長い時間が必要です。一人ひとりにしっかりと向き合う日々の積み重ねの先にある子どもたちの未来を、どうぞ一緒に応援ください。