
マイメイト エージェント作成方法と育てる機能の解説
2022年2月1日
マイメイトのエージェントは自分で作成することが可能です。また褒める・叱ることで、「育てる(Educate)」こともできます。
本記事ではオリジナルエージェントの作成方法と「育てる」を行った場合、エージェントにどう影響を与えるのか、紹介します。
※ 2023年1月エージェント特徴量の追加などのリニューアルに伴い内容を再編集
自分でエージェントを作る方法
自分でエージェントを作る手順を紹介します。
「新規作成」or「クローン作成」を選択

マイメイトの管理画面TOPより、左メニューの「マイアカウント」を押し、右画面内に表示された「NEW AGENT」の卵をクリックすると、「新規作成する」と「クローン作成する」を選べます。ここでは「新規作成する」を選択。
※クローン作成に関しては、他ユーザーのエージェントを複製できる『クローン機能』を参照。
通貨ペアを選ぶ

まずエージェントが取引する通貨ペアを選択します。
学習期間を選ぶ

エージェントは誕生するまでに一定期間の学習を行います。ここではその期間を選びます。
2023年1月28日のリニューアルまでは「36か月(3年)」でしたが、今後は「6か月」「12か月」「18か月(1年半)」「24か月(2年)」「36か月」から選べます。
また、その学習期間をいつにするかも指定できます。
※エージェントが誕生するまでどういった学習を行うかについてはこちらの記事も参照
テクニカル指標、価格データを選ぶ
テクニカル指標を選ぶ

テクニカル指標はエージェントに対して学習させる情報です。複数あるパラメーターの中から状況に応じて選択し、学習材料としてインプットします(最大4つまで選択可能)。
- ボリンジャーバンド: 移動平均線を中心に一定期間の価格の標準偏差を利用したバンドラインを描画したもの。トレンドとボラティリティ(価格変動の大きさ)を把握すると共に、売られすぎや買われすぎの判断も可能な指標。
- RSI:相場の過熱感(「買われすぎ」や「売られすぎ」の状況)を教えてくれる指標。
- エンベロープ: 移動平均線の上下に一定幅で乖離させた移動平均線が引かれたもの。移動平均線からの乖離率やトレンド発生場面で利用されます。
- MACD: 2つの移動平均線を使用して売り買いのタイミングを判断するオシレーター系の指標。
- 移動平均:ある一定期間の価格を平均化したもので、主に価格の方向性(トレンド)を見る指標。
- ストキャスティクス:レンジ相場での相場の過熱感(買われすぎ・売られすぎ)を判断するオシレーター系の指標。
- 一目均衡:日本発の指標です。ローソク足と5本の線を駆使して、投資判断を行います。
- パラボリック:相場の方向や勢い、トレンドが切り替わるタイミングなどを探る指標です。
- サイコロジカルライン:ある期間のうち、価格が上昇した日数の割合を求めて、売買タイミングを判断する逆張り指標です。
- ATR:特定の期間における価格の変動幅、いわゆるボラティリティを確認するための指標です。
- ADX:価格の変動幅(上昇・下落)を指数化することで、トレンドの方向性、強弱を分析する指標です。
- モメンタム: 価格の動きの強さ(価格変化の速度)を評価する指標です。
価格データを選ぶ

任意で「指数の価格データ」もエージェントの学習材料に使うことができます(最大4つまで選択可能)。
投資に活用される指数(インデックス)は、「市場の動向をあらわす指標」です。
例えば、株価指数は「特定の株式市場に上場されている株式銘柄をもとに算出」されるため、株価指数でその株式市場の状況を把握することが可能です。日経平均株価も株価指数のひとつです。指数は様々な市場で活用され、債券市場や先物市場などのものもあります。
エージェントの学習データとして参考にするのは以下10種類の指数です。
【株価指数】
- S&P500:アメリカの代表的な株価指数で、アメリカの有名大型株500社の株価をもとに算出。アメリカ株式市場の時価総額約8割をカバーするため、アメリカ株式市場の調子を把握するための参考にしやすいです。
- 日経225:日経平均株価。東京証券取引所のプライム市場に上場する代表的な225社の株価をもとに算出。
- TOPIX:東証株価指数。原則、東京証券取引所のプライム市場の全銘柄をもとに算出。
- DOW:ダウ工業株30種平均株価、NYダウとも呼ばれます。ニューヨーク証券取引所やナスダック市場に上場のアメリカを代表する主な30銘柄をもとに算出。
- NASDAQ:ハイテク企業やIT関連の企業などが多く上場するアメリカのナスダック市場の銘柄をもとに算出した株価指数。
- FTSE:イギリスのロンドン証券取引所に上場する時価総額上位100社をもとに算出した株価指数。
【その他市場の指数】
- 米ドル指数:日本円やユーロ、英ポンド、カナダドルなど複数の通貨をもとに米ドルの為替レートを指数化したもの。「米ドルの市場価値」を把握するためのもので、米ドル指数が高ければ、主要通貨に対し米ドルが買われていることを示します。
- HYG:投資信託などを提供する運用会社ブラックロックの「iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債ETF」。米ドル建てで発行された世界各国の高利回り社債(ハイイールド債)銘柄をもとに作られた指数に連動するETF。
- VIX:「Volatility Index」の略で、シカゴオプション取引所のS&P500のオプション取引の値動きをもとに算出した指数。恐怖指数とも呼ばれ、VIXが上がると投資家の先行き不安が増しているともいわれます。
- S&P500 VIX短期先物指数:VIXの先物。
ニュースを選ぶ

ニュースはテクニカル指標同様にエージェントに与える情報です。ここでの情報はRefinitive社(旧トムソンロイター社)のニュース集約情報を独自に改良し、エージェントの学習情報として使用しています。
- ネット上の感情的表現:ネット上の阿鼻叫喚含む感情的表現を収集。
- 規制等の外的要因:ニュース頻度は少ないものの、金利や規制等の為替に影響を与える外的要因情報を集約。
- マーケット状況:売られすぎ買われすぎなど現在の市況に関係した情報。
- マーケットアナリストの相場予測:アナリストによる相場見込みは買い売りどちらが優勢なのか等で構成。
シグナル配信時間を選ぶ

エージェントが何時に注文を出すかを決めます。注文を出す時間は1日の間で最大12回まで設定できます。
注文を出せる時間は、「5時」「6時」「7時」を除き、1時間ごとに選択可能です。
エージェントが注文を出す時間によって、その時の相場状況も異なるため、買いや売りといった売買判断にも差が現れます(「マイメイト 『エージェント』特徴量の参考データ」も参考に)。
キャラを選び、名前を付ける

エージェントのキャラクターなどを選び、名前を付けて作成終了です。
誕生メールを待ちましょう

エージェント作成後は学習が終わるまで待ちましょう。終わったタイミングで登録したメールアドレスに誕生メールが届きます(誕生まで大体7時間程度です)。
生まれる時には疑似的なフォワードトレードを何度も繰り返して学習するので時間がかかります。
誕生後は1日1回、売買サインの報告メールが届きます。
エージェントの作り直し方
作成したエージェントは「マイメイトポイント」200ポイント使えば、新しく作り直すことができます。
「マイメイトポイント」は、デイリーログインやエージェントの教育などで貯まっていきます(マイメイトポイントについては「取引コストを0にすることも!MMポイントの使い道・貯め方」も参照)。
育てる機能の概要
エージェントを育てるやり方とその効果について簡単に紹介します。
エージェントの育て方

マイメイトTOP画面から、左メニューの「マイアカウント」を押し、オリジナルエージェントの設定アイコン(オレンジ色の工具のようなボタン)を押すと、「育成する」という項目があるのでそれを選択。下の「育てる」画面へ移行します。

ここでは直近の売買シグナルが表示されており、各判断に対し、「褒める」または「叱る」ことが可能です(売買シグナルをクリックすると、グッドやバッドの絵文字が左に表示)。
過去160日間のエージェント決済履歴に対して、「これはいいね!」「こういうのはダメ!」と伝えることができます。エージェントはその評価に応じて、再学習をします。
「褒める」や「叱る」とどうなる?
エージェントを「褒める」もしくは「叱る」ことで、エージェントの売買判断に影響を与えるわけですが、「褒める」際にどのくらい強く褒めるべきか、「叱る」際にどのくらい強く叱るべきか、は丁寧な分析に基づいて決定しています。
「たった1回の『いいね』『ダメだね』という評価で、『エージェント』が長期にわたって積み上げた学習結果を簡単に壊さない」ことを強く意識しました。
ただし、「ユーザーの『いいね』『ダメだね』という評価は『エージェント』の行動に確実且つ少しずつ影響を与え、それが個性となって表れる」こととなります。
無理して評価しなくていい
どのトレードを褒めればいいのか・叱ればいいのかの方針が定まっていない人は、無理に教育せずにエージェントの自主学習に任せてしまうことも選択肢の1つです。
一貫性なく褒めたり叱ったりするくらいなら、放置した方が良いでしょう。
教育方針のある人は育成すべき
既に自分の好みのトレードがハッキリとある人は、ぜひ育成をしてください。
例えば100pips以上の利益確定をした取引は褒めて、60pips以上の損を出した時には叱るなど損小利大を推進する方針などもあるでしょう。
エージェントは必ず行動変容します。長期にわたってコツコツと「いいね」「ダメだね」の一貫したフィードバックを与え続けることが大事です。
1回の「いいね」「ダメだね」がエージェントを壊してしまうことがないようにデザインしてますので、恐れず週に1回程度はエージェントのトレードを振り返り、評価してあげて下さい。
最後に
一般的な自動売買サービスは、多くが固定的なロジックであるが故に、長期間にわたって様々な環境に適応できるものはかなり少ないです。
マイメイトは自動売買サービスが抱えるこの課題を「継続学習」の機能で克服しようとしています。
そして「育てる」によって、ユーザーの経験を取り入れさせ、より賢くユニークなものにしていきます。先端の技術を活用するマイメイトだからこそ実現できる機能といえるでしょう。
1万を超える強化学習型トレードAIが毎週継続学習を行う、というプラットフォームは類を見ないと思います。今後どのようになっていくのかは私たちも非常に興味深いです。
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