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【だいまん監修_コアレンジャー_豪ドル円】レポート

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お客様に大変ご好評いただいております「有名ストラテジスト監修コアレンジャー」ですが、今回2023年3月までの相場を想定したロジックとして2022年7月30日にバージョンアップ!

ストラテジストによる解説動画

こちらのレポートでは有限会社フォレックス・ラジオ代表、だいまんこと文一雄氏の予想する豪ドル円相場の予想レンジをもとに組成した自動売買プログラム「だいまん監修コアレンジャー豪ドル円」と、相場の先行きについて解説致します。

1.概論

1- 1. 設定値

通貨ペア:AUD/JPY
想定期間:2022年7月~2023年3月末

自動売買プログラム設定値

AUD/JPYストラテジスト想定値想定レンジ利確幅
サブレンジ(売り)101.00~98.00101.10~98.1075pips
コアレンジ(売り買い)98.00~89.0098.10~88.9040pips
サブレンジ(買い)89.00~86.0088.90~85.9075pips
出所:トライオートFXのツール画面よりインヴァスト証券作成

1-2.有名ストラテジスト監修コアレンジャーの選び方

有名ストラテジスト監修コアレンジャーは、他のコアレンジャーとは異なり、「ストラテジストによる将来の相場予測に基づくレンジ設定」というアプローチで作成されております。
そのことから、過去の相場におけるシミュレーション結果である、自動売買セレクトの期間収益率やリスクリターン評価の値はあまり参考になりません。
自動売買プログラムを選択する上では、ストラテジストの解説レポートを確認し、


①将来の相場予測に基づいたレンジ設定であるという認識をもってください。
②運用通貨ペアがレンジ相場を形成するかどうかについて。
③ストラテジストの相場予測が腑に落ちるかどうかについて。

という点から自動売買プログラムを選出して頂けますと幸いです。

1-3.注意点

ストラテジストによる相場想定は、2022年7月時点のものです。
今後の相場状況等の変化により、想定が変更される可能性がございます。
相場の状況と、解説レポートの内容、及び自動売買ロジックの注文設定をご確認いただき、お客様のご判断のもとで運用をご検討ください。

2.想定レンジ根拠

2-1.ファンダメンタルズ面

 新型コロナウィルスの感染拡大を受けた景気減速も、逆に、感染拡大で高まったサプライ・チェーンの混乱やウクライナ情勢に伴う資源・商品市況の高騰を受けて、豪州中銀もインフレ抑制のために、政策金利となるCash Targetの引き上げペースを強めています。
以下の豪ドル円相場と日豪10年物金利差のチャートにあるように、豪ドル円相場と金利差の連動性が高いことから、今後も豪州のインフレの状況や政策金利の引き上げペースが、豪ドル円相場の大きな注目点となります。

出所:株式会社フォレックス・ラジオ作成

それでは、豪州のインフレがどこまで上昇するのでしょうか?
想定することは非常の難しいですが、以下の豪州の過去のインフレの推移を参考にしてみましょう。現状の状況がウクライナの問題など異常事態としても、豪州中銀が採用するインフレ・ターゲット政策の効果で、過去は総じて5%台でインフレが抑えられているようです。
現在の豪州のインフレ率は、5.1%となっていますが、オーバーシュートはあったとしても、今後インフレが抑えられる状況が見えた場合、豪ドル円相場も上値を追うことは難しくなりそうです。

出所:株式会社フォレックス・ラジオ作成

 また、1993年からの豪ドル円相場と豪州中銀の政策金利との動向も見ておきましょう。
 過去政策金利が7%台まで引き上げられた時でも、豪ドル円相場は、100円から105円程度、更に5%程度のまでの引き上げでは、90円前後が豪ドル円相場の上値を押さえています。現状豪州のキャッシュ・ターゲットは、1.35%ですが。既に5%程度の利上げは、織り込まれている可能性があることは、留意しておいてください。

出所:株式会社フォレックス・ラジオ作成

一方豪ドル相場は、原油価格との連動性が高いので、以下の豪ドル円相場とWTI原油先物を比較したチャートを見てみましょう。連動性が非常に高いことが見てとれると思います。

出所:株式会社フォレックス・ラジオ作成

 それでは、原油価格のテクニカルもチェックしておきましょう。
 130.50ドルまで上昇も一旦上値を押さえられています。
 特に波動の観点から見ると、現状が第5波の位置にあります。エリオットの波動論が、100%正しいとは言いませんが、少なくとも130.50→123.68ドルで形成されたレジスタンスとなる120ドル前後が、今後上値を抑えるとスロー・ストキャスティクスの下落傾向もあって、85.41ドルの第3波のトップを割り込むなら61.74の第4波の安値を目指す動きも想定されそうです。

出所:株式会社フォレックス・ラジオ作成

 つまりこういった面を総じて勘案してみると、インフレの上昇は不透明で、もし政策金利が更に引き上げられるとしても、原油価格の調整があれば、豪ドル円相場のピークは近い可能性があることは、注意しておきましょう。

2-2.ドル円のテクニカル面

 豪ドル円を形成するドル円の月足チャートからチェックしておきましょう。
 ドル円相場は、75.31の歴史的な安値をつけた後は、しばらくは、この安値をリバースH&Sのボトムとしたショルダー・ゾーンで保合を続けましたが、今年に入って早々とこのネック・ラインとなる124.14-125.86ゾーンを上抜け、現状139.39まで上昇を強めています。既にこのリバースH&Sのアーム部分の形成時期に入っているようで、過去と同様の動きとなるなら139.91の節目、更に147.66の左側のアームの上限となる147.66を目指す動きが想定されそうです。
 ただ、注意は下段のスロー・ストキャスティクスの状況です。既に買われ過ぎにあって、デッドクロスの可能性が見て取れます。今後ドル相場に上げ渋りが見えた場合一定の調整のリスクが残っています。その場合も下値は、ネック・ラインとなる125.86-124.14が、逆に支えると強く、月足のファン・ラインからも下支えされる位置となりそうです。あくまで121.67の戻り安値などを割れて、115円などが視野となりますが、こういった位置もサポートから堅調で、あくまで113.47の今年の安値を割れるまでは、今後もドル円の堅調は続きそうです。かつて125円は、「黒田シーリング」と言われて、ドル円相場の上値を押さえていましたが、日銀が政策金利の緩和姿勢と続ける限り、125円が逆に「黒田フロア」となるのかもしれません。

出所:株式会社フォレックス・ラジオ作成

一方以下の2000年からのドル円の年足の一覧表を参考してみましょう。
これに意味があるかわかりませんが、過去22年間で、ドル円の年間変動幅の平均は、14.94円、最も動いた年で、陽線の年に限っても、せいぜい21円程度の動きです。今年ドル円相は、既に23.53円幅も動いています。やり過ぎ感が出てもおかしくないレベルです。また前述のスロー・ストキャスティクスの買われ過ぎも加味すると個人的には今回のアーム形成は、140円程度で終了する可能性もあると考えています。
従って、2023年3月末までのドル円相場の想定レンジを、若干独善的ですが128円から140円とします。

出所:株式会社フォレックス・ラジオ作成

2-3.豪ドルドルのテクニカル面

 それでは、豪ドル円相場を形成する豪ドルの対ドル相場のテクニカルもみておきましょう。
 豪ドル/ドル相場は、0.4775の安値からの長期サポートを割り込むも、0.5510を下ヒゲに反発しました。ただ、これも0.8008で、0.8136の戻り高値やフィボナッチ・リトレースメント50%の0.8297を前に、レジスタンスやファンラインに抑えられて再調整となっています。また現状の位置は、0.5510をリバースH&Sのボトムと仮定したショルダー部分(緑色のレンジ)をも若干割り込んでいます。これが騙しの範疇に留まるなら、総じて0.8136-0.8008の戻り高値とのレンジ形成となる可能性ですが、未だ下段のスロー・ストキャスティクスが下落を続けていること、0.7284や0.7662の戻り高値が上値を抑え続けるなら0.6374-0.5982を目指す可能性となりそうです。
 従って、豪ドル/ドル相場の、来年3月末までの想定レンジを、0.6000~0.7200とします。 

出所:株式会社フォレックス・ラジオ作成

また。ドル円と豪ドルの対ドル相場から算出したマトリックスチャートを見てみましょう。
 2023年末のまでの想定レンジとして、ドル円の想定レンジを、128円から140円、豪ドルの対ドル相場を0.6000から0.7200としましたので、これを基準とすると、豪ドル円相場の最大想定レンジは、76.80から100.80となります。ただ、ちょっと広すぎること、現状のレベルから想定すると87.12から100.80を適正レンジとします。

出所:株式会社フォレックス・ラジオ作成

2-4.豪ドル円のテクニカル面

豪ドル円相場は、「C」をトップとして、「B」と「D」をショルダーとした超長期のH&Sの形成から、「E」でしっかりと「A」と同様のアームを形成した後は、堅調に反発しました。その後は、「E」をボトムとしたリバースH&Sの形成が想定されましたが、今年の大幅な円安を要因に、早々とネック・ラインとなる「D」を越えて、一時96.88まで上昇を強めています。テクニカル的には不透明ですが、下段のスロー・ストキャスティクスは、買われ過ぎにあっても、再反発を示唆しており、今後逆にこのネック・ラインを維持すると相当強く、割れても上昇サポートからは、87.31の直近安値からそれ以前の高値86.26ゾーン、更に80円前後は強いサポートとして意識されて、77.90-78.79の戻り安値を割れるまでは堅調が想定されそうです。
一方上値は、96.88を越えると97.30-98.12の戻り高値、更には107.85と105.44の高値を結んだレジスタンスとなる100.00-101.00などがターゲットとなりそうです。
従って、豪ドル円の2023年3月末までの想定レンジを、86円から101円とします。前述のマトリック・チャートから算出した87.12から100.80と整合性はありそうです。

出所:株式会社フォレックス・ラジオ作成

2-5.想定レンジ

以上の想定から、コア・レンジャー戦略のレンジを以下とします。
ドル円と豪ドルの対ドル相場から算出したマトリックスチャートでは、想定レンジを87.12から100.80としました。一方豪ドル円の月足から、86円から101円としました。総じて整合性が見えており、これを参考にしたコア・レンジャー戦略は以下となります。また、もしこのレンジを越えても、上値の105円方向は売り、一方下値の80円方向への下落では、買いを検討するのが良いかもしれません。

<売りのみのサブレンジ>
101.00~98.00

<コアレンジ>
98.00~89.00

<買いのみのサブレンジ>
89.00~86.00