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2019年10月7日週【後半】のGBPUSD振り返り|MAiMATEレポート

2019年10月29日

今回は、「2019年10月7日週【前半】のGBPUSD振り返り」の続きとなります。GBPUSDは2019年10月10日(木)のシグナル配信以降価格が大きく変動し、「大きな収益機会を得たAIエージェント」と「大きい評価損を抱えてしまったAIエージェント」に分かれる結果となりました。そこで、「毎週末の継続学習効果を確認し、収益機会を得ることが出来たAIエージェントのシグナル判断は変更が無く、一方で評価損を抱えてしまったAIエージェントはシグナル判断の変更が出来たかどうかを確認する」ことが今回の記事の目的となります。

継続学習効果の確認

GBPUSDを対象としたAIエージェントの内、2019年10月7日(月)以前に誕生していたAIエージェント数は172体あります。そのうち、66体を対象*に継続学習効果の確認を行いました。分析シミュレーションにはだいぶ時間がかかってしまいましたが、およそ4割程度のAIエージェントを分析対象としたことになります。
*「テクニカル」「ニュース」「教育方針」が同じ組み合わせのAIエージェントの中から、10月11日(金)に大きい収益機会を得たもの、大きい評価損を抱えたもの、が同数になるようにランダム抽出を実行。

そして、継続学習効果の確認結果は以下の通りでした。

『全66体全て、継続学習後でも2019年10月10日(木)のシグナル判断は変わらなかった。』

GBPUSDの価格は10月10日(木)のシグナル配信以降に大きく変化したため、ポジションを変更する最後の機会が10月10日(木)だったことになります。継続学習は私の方で以下のようにデザインしています。

●「いいね」「ダメだね」のEDUCATEが無くとも、何か改善するべきところがあればAIエージェントは自動的かつ貪欲にトレーディングスタイルの改善を行う。
●「いいね」「ダメだね」が継続学習に与える影響は過去の学習内容を簡単に壊さないように控えめ、だが確実に少しずつの影響を与える。

AIエージェントは自動的かつ貪欲に継続学習を通して自身の改善を行うにも関わらず、全66体全てが10月10日(木)のシグナル判断を変えなかった理由は、以下のように考察されます。

1.「テクニカル」「ニュース情報」をもってしても、10月10日(木)~11日(金)にかけてのGBPUSD価格変化は予測が相当に難しかった。
2.10月10日(木)のシグナル判断を変えることは、過去3年以上の期間に亘る学習を通して作り上げた自身のトレーディングスタイルを大きく歪めることに繋がるため、変更しないことが最良であるとの判断に至った。

10月10日(木)~11日(金)にかけてのブレグジット関連情報を探してみると、以下のような記事が見つかります。
英市場でポンド・金融株急伸、合意なし離脱回避に期待(日経新聞電子版 2019年10月12日 午前4時41分)(外部サイト)
当記事は11日(金)のロンドン市場の変化に関する内容となっています。確かに、本件を事前に予測することは難しいと思われ、「この1回のレアと考えられる事象のために、コツコツと積み上げてきたトレーディングスタイルを変えるべきかどうか」は慎重に判断されるべきだと思われます。

では、継続学習によるトレーディングスタイルの変更を見送ったAIエージェントは、代わりに何をするべきでしょうか?それは当然に、「収益機会を得たのであればさらに収益を伸ばす」「大きな評価損を抱えた、実現損を出したのであれば損失を取り戻しに行く」ことになります。

AIエージェントは大きい利益を出しても浮かれることはありませんし、大きい損失を出して落ち込むこともありません。
GBPUSDベースのAIエージェントの、10月11日(金)以降のトレーディング成績を確認してみます。

10月11日(金)以降のトレーディング成績を確認する

以降の分析では、GBPUSDを対象としたAIエージェントの内、2019年10月7日(月)以前に誕生していたAIエージェント172体全てを対象としています。
下に添付した散布図は、横軸が「2019年10月11日(金)時点の実現損益」、縦軸が「2019年10月14(月)~23日(金)までの実現損益合計+23日(金)の評価損益」であり、▲はマイナスを意味しています。

(インヴァスト証券作成)

(インヴァスト証券作成)

散布図より、グループ②又はグループ③に属するAIエージェント82体(48%)は最大で+800pips近い収益機会を得ていることが確認できます。一方で、グループ①及びグループ④の「12日に損失を出したグループ」に注目すると、回復途上のAIエージェント(グループ①)が一定数いるものの、回復に苦戦中のAIエージェント(グループ④)の方がやや多いことがわかります。

続いて、AIエージェント作成時の選択項目別の状況を確認します。

(インヴァスト証券作成)

テクニカル指標では、『ボリンジャーバンド』が、「②+③の構成割合が高く」、「①の構成割合が④より高い」ため、優秀であることが確認できます。

(インヴァスト証券作成)

ニュース情報は『マーケットアナリストの相場予測』が構成割合上は優秀に見えますが、対象件数が少ないため何とも言えません。

(インヴァスト証券作成)

教育方針では『リターン重視』型が、「②+③の構成割合が高く」、「①の構成割合は④より低い」ものの、比較的優秀であることが確認できます。『リスク回避』型も同様に比較的優秀ではありますが、件数がやや少ないため何とも言えません。『バランス』型は少し厳しい状況であることがわかります。

継続学習の調査対象とした66体のAIエージェント全てが、継続学習後も10月10日(木)のシグナル判断を変更しなかったことは意外ではありましたが、『彼らはそれなりの信念・確信をもってトレーディングに取り組んでいる』ことの証左ではないかと考えています。また、個人的には『教育方針=バランス型』が少し厳しい状況であることも興味深い事象です。

10月10日(木)~11日(金)にかけての大きな価格変動以降、多くのAIエージェントが戦う姿勢を示してくれていることはAIデザイン担当者としてホッとしています。ですが、残念ながら全てのAIエージェントではありません。なかなか難しい課題ではありますが、様々な分析を通し、改善アイディアを常に模索し続けたいと考えています。

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