昨日はドルに売り戻しが優勢となった。米長期金利の低下はあるが、株価の調整もあって不整合的な動きとなっているが、これはやはり米雇用統計の発表を控えたポジション調整の動きが主流とみておいた方が良さそうだ。
金融政策としては、日銀金融政策決定会合の政策金利が公表される。黒田総裁最後の会合となるが、一応政策の変更は想定されていない。ただ、逆に最後なので、サプライズ的な変更があった場合、一定の円買いとなるリスクが残っていることは、注意しておきたい。また。黒田東総裁の定例記者会見では、自画自賛的な発言が中心を占めそうで、これも影響はないだろう。
経済指標としては、日本の1月全世帯家計調査と2月国内企業物価指数、中国の2月人民元建て融資・社会融資総量と外国直接投資、独2月消費者物価指数・改定値、英1月月次GDP、1月鉱工業・製造業・建設部門生産と貿易収支、仏1月国際収支、カナダ2月雇用統計と第4四半期設備稼働率、米2月雇用統計と月次財政収支などが発表される。
注目としては、日本の2月国内企業物価指数は、一応弱い結果が想定されているが、強い結果が見えた場合、一定の円買いとなるか注意。海外では、独2月消費者物価指数は改定値であり、変化がなければ影響はすくないが、英1月月次GDPやカナダ2月雇用統計などは強弱次第で、相場に一定の動きがありそうだ。焦点はやはり米雇用統計となるが、平均時給と合わせて非農業部門雇用者数の強弱次第で、相場が大きな動きとなるか注目される。ただ、強い結果が想定されており、サプライズは弱い結果で、その場合の方が大きな動きとなりそう。特に前月が強すぎたこともあって、前回から下方修正されるケースもあるかもしれないことは、留意しておきたい。
その他週末のポジション調整の動き、米長期金利や株価動向は引き続き注意となる。
戦略としては、ドル円は、137.91まで上値を拡大も昨日は調整が深まっている。一応本日は5-10日もあって、早期は、まず昨日の安値105.95をバックに押し目買いから入っても、136円ミドルから137円が押さえると利食い優先で、この位置からの売り狙いは、ストップを137.44とするか、思い切るなら137.91越えでの対応となる。ただ、ターゲットは現状の安値維持では買い戻しとなる。また割れるケースからは、135.37-54や135.26をストップに買い直しとなる。
ユーロドルは、1.0525を安値に反発的だが、これからの戻りでは売りが出易そう。1.06前後、1.06ミドルと売り場探しで、ストップは1.0695越え。ターゲットは、1.05ミドルの維持では利食いで、この維持では買っても、ストップは1.0525割れ。または、割れるケースではストップを1.0473として、買い直しとなるが、反発ではしっかりと利食っておきたい。
またポンドドルも1.1803の安値から反発。早期は1.19ミドルから1.20は売り場探しで、このストップは1.2065越え。ターゲットは1.18ミドルの維持では利食いで、この買いは1.1800割れをストップ、または1.1750割れをストップに検討したい。
一方クロス円は、一定の調整が実現しているが、突っ込み売りは避けたい。特に雇用統計で、ストレートが荒れるとクロス円も不透明な動きをすることは、留意して対応したい。基本大きめの動きがあった場合に逆張りを検討したい。上値は7日や2日の戻り高値をストップに売場探し。ターゲットは、昨日の安値維持では利食い優先で、一方買いは2月24日の安値を前に、買い場探しとなるが、こういった下落では反発があればしっかりと利食いながら対応したい。