昨晩は、パウエルFRB議長のタカ派発言を受けて、ドル買いが優勢となった。
本日も米下院金融サービス委員会で証言が実施されるが、既に織り込みの範囲であり、昨晩と変わらない発言に留まるなら、ドルに書き戻しも想定しておきたい。
また、カナダ銀行が政策金利を公表する。前回の会合で既に政策金利の据え置きが指摘されており、これは織り込みの範囲となるが、昨晩パウエルFRB議長が、更なる利上げを示唆したこともあり、隣国であるカナダでも景況感次第では、再度利上げモードに入る可能性が示唆されるとサプライズとなる。
経済指標としては、日本の11月国際収支、1月景気先行・一致指数と2月景気ウオッチャー調査、独1月小売売上高 と鉱工業生産、ユーロ圏第4四半期GDP・確定値、加1月貿易収支、米国では2月ADP全米雇用報告、1月貿易収支、1月JOLTS求人件数と米地区連銀経済報告などが発表される。
注目としては、日本の11月国際収支は悪化が続くと円にマイナス、ユーロ圏第4四半期GDPは確定値であり、速報から変化がなければ影響は少ないが、強弱が見えた場合、一定の反応はありそう。一方米国では、週末の米雇用統計を控えて、ADP全米雇用報告の結果次第で、一定の動きが出るので注目したい。
その他昨晩下落を強めたNY株価、米10年物国債入札と絡めて長期金利の動向にも引き続き注意を払って対応したい。
戦略としては、ドル円は、上値を137.15-25まで拡大。ただ、材料の割には上値を伸ばせておらず、やはりここからは重そうだ。早期は慎重に、138.17をストップに売り場を探したい。ターゲットは137円前後の維持では買い戻しも、136.65を割れると一定の調整となることで、136円ミドルから前半では利食い優先から買い場探しとなる。このストップは135.55割れで対応するが、ターゲットは、それまでの高値を越えられないなら利食い優先となる。
ユーロドルは、調整を深めたが一応1.0533の戻り安値を支えており、突っ込み売りは避けたい。早期は慎重な押し目買いで、ストップは1.0533とするか、1.0473とするなら、1.05前後まで買い下がりたい。ターゲットは1.06抑えると利食いで、越えても1.0640前後からは利食いや売り場探しで、ストップは1.0695越えとなる。
またポンドドルは、下値を1.1822まで拡大。指摘した戻り安値を割れているが、更に突っ込み売りは出来ない。慎重な買い狙いから、ターゲットは1.19が押さえると利食いで、越えても1.1965前後からは利食いや売り狙いで、このストップは1.2065越えとなるが、売りのターゲットは、それまでの安値が維持されると利食い優先となる。
一方クロス円は、一定の調整となっている。ただ、現状買えるかは不透明で、早期は引き続き直近戻り高値をバックに売場探しから、ターゲットは、6日や1日の安値維持では利食い優先、割れるケースでは、2月24日の安値を前に、買い場探しも反発ではしっかりと利食いながら対応したい。