iシェアーズ シルバー トラスト【シルバー】

コモディティ(商品)連動型のETFとして思い浮かぶのは金・銀・プラチナなどの貴金属、あるいは、原油・天然ガスなどのエネルギー関連がメジャーなものとして挙がるのではないでしょうか。
そんなコモディティETFの中から、メジャーな貴金属である “銀”の価格に連動するETF『iシェアーズ シルバー トラスト(ティッカー:SLV)』についてご紹介していきます。

1.銀(シルバー)について

古くは貨幣としての使用の他、身分やステータスを表すための装飾品や食器に用いられることが多く、金と似たような用途で用いられてきたことが分かります。
現代において使用用途は宝飾品/食器などに限らず、様々な工業製品に欠かせない金属になりつつあります。近年では半導体やソーラーパネル(太陽電池)に使われることが増えておりその使用割合も年々増加しています。

銀の産出量はメキシコが一番多く、ペルー・中国・オーストラリアと続いていきます。日本では2007年に世界遺産に登録された石見銀山(島根県)で戦国時代から江戸時代にかけて盛んに産出されていたとされています。

2.iシェアーズ シルバー トラスト

※『iシェアーズ シルバー トラスト(SLV)』の価格推移(前日終値、日足)(2016年9月29日~2021年10月18日)
※『iシェアーズ シルバー トラスト(SLV)』と『SPDRゴールド・シェア(GLD)』の変動率の比較(2016年9月30日~2021年10月18日)

『iシェアーズ シルバー トラスト』はBlackRock Fundが運用する純資産総額が世界最大の銀価格連動型のETFです。
金と比較すると安価で購入しやすい側面がありますが、市場規模が小さいため値動きが大きくなりやすい傾向があることも特徴です。
変動率を比較してみると、SPDRゴールド・シェア(GLD)と相関関係のある動きをしていることもわかります。
また、コロナ相場のあとに大きく値段を上げているものの、それ以外の期間においてはレンジ相場を形成していることが分かるかと思います。このことからも「有事の金」と言われる金の運用方法と同じく、分散投資先の一つとして運用していくのが良いとされています。