トライオートの基本

FXとは?はじめてのFX

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FXとは「外国為替証拠金取引」のことです。「外国為替取引」とは異なる2国間の通貨を交換することをいい、「証拠金取引」はその際に予め担保を差し入れることで通貨そのものを受け取らずに買値と売値の差額(利益の分または損失の分)だけやりとりする仕組みです。この2つを組み合わせて「FX(外国為替証拠金取引)」と呼びます。

1.FXの仕組みは意外と簡単

FXの名前は認知度が高く投資に興味のある方なら聞いたことがあると思いますが、いざ取引しようとすると証拠金取引、スプレッド、レバレッジと難しい言葉が並びます。この章ではそんな方のためにFXの仕組みについて紹介しています。ある程度概要をおさえた上で、取引後に読み直すとさらに理解が深まるようになります。

1-1.少額から取引できる仕組み(レバレッジ)

証拠金取引とは、対象商品の代金全額を支払うのではなく、総代金の一部を担保として預けることで差額のみを取引できる仕組みです。この担保金のことを「証拠金」と呼び、FXでは個人の場合総代金の4%の金額が最低証拠金として法律で定められています。

例)「1米ドル100円」のときに1万米ドル買う場合

  • 総代金 100円×1万=100万円
  • 証拠金 100万円×4%=4万円

為替相場は常に変動しますので証拠金も価格に応じて変動します。そのため、1米ドル95円から100円の範囲の時は1万米ドルあたり4万円と変動範囲によって証拠金を決めているのが一般的です。

1-2.最低5,000円前後から取引できる

では、最低いくらから取引できるかと言いますと、通貨ペアや最低取引単位(※)によって異なりますが下の表のようになります。※最低取引単位は取扱業者により異なります。

○主要通貨ペア取引単位による最低資金例

最低資金の2倍以上の資金を用意する

取引口座に最低資金しか入金せずに取引した場合、買うとすぐに担保割れとなり取引を続けられなくなります。実際に利用する際には少なくとも最低資金の2倍以上の資金を取引口座に入金して取引することをお勧めします。「少額からできるから安全」と思う方もいますが、あくまで担保金が少額なだけであって損益とは別です。価格変動と損益の関係については次の章で詳しく説明します。

>>損失拡大を防止するロスカットルール

1-3.値段が1円変動すると1万円のプラスマイナスが生じる

では、1米ドル100円で1万米ドル買った場合に発生する損益を計算してみましょう。

1万米ドルあたり40,000円の証拠金に対して1円の値動きで±10,000円、つまり±25%の損益が発生します。米ドル円など対円通貨ペアの場合、取引単位ごとの1円の値動きで発生する損益は以下のとおりです。

取引単位が大きくなればなるほど、同じ1円の値動きで発生する損益も大きくなります。同じ1円の値動きなら利益を大きくとれるようにと最初から大きな単位で取引する人もいますが、初心者の方は最初から欲をかかずに小さい単位から始めましょう。

1-4.値段が下がっても利益を狙える

FXの特徴は少額から取引できる他に、値段が下がると予想する時には「売り」から取引できることです。基本的な売買方法は上がる!と思ったら買うところを、相場が下がる!と思ったら、売り注文を入れることになります。物を持っていないのになぜ売れるのかと思う人もいるでしょう。FXは売り値と買い値の差額をやりとりする差金決済が中心の取引です。ざっくりと言うと利益の分だけまたは損した分だけをやりとりするのです。その取引をするための担保が証拠金であり、証拠金を差し入れることで買うことはもちろん物をもっていなくても売ることができる仕組みなのです。

売り取引の損益計算

売り取引で生じる損益は買い取引の反対となります。

初心者は売り取引には注意

値下がりでも利益を狙えるといっても、初心者の方は「売り」取引には気をつけてください。値段が下がると予想すれば「売り」から取引するのは当然かもしれませんが、初心者の方は取引しようと思う通貨ペアの動きに慣れるまでは、過去の水準と比較して安いと思う時に「買う」ことから始めるほうが分かりやすいでしょう。上がる相場を予想することは難しいですが、下がっていく相場を予想して、どこまで下がったら決済すればよいのかと決めることは初心者の方にはもっと難しいです。

1-5.FXの売買手数料は無料が一般的

FXでは、株式などとは異なり売買手数料無料が一般的です。じゃあ業者はどこで利益を得ているのかと気になる方もいるでしょう。その仕組みを説明します。

為替レートは「ASK」と「BID」の2つの価格表示

為替レートは、通常、下の図のように「Ask(買値)」と「BID(売値)」の2つの価格が提示されています。

右側の価格「ASK(買)」が「投資家が買うことができる価格」で、左側の価格「BID(売)」が「投資家が売ることができる価格」になります。この2つの価格の差をスプレッドといい、これがそのままというわけではありませんが業者の収益に相当します。投資家にとっては潜在コストであり、スプレッドが狭いほどコストが小さくなり売買がしやすくなると言えます。

スプレッドが狭いといっても頻繁な売買には注意

スプレッドが狭いからといって頻繁に売買することが投資家の利益につながるとは限りません。特に初心者の方はスプレッドにあまり気を捉われずに、まず大枠を理解していただくことが大切です。

2.FXはここに注意すれば安心して取引できる

この章では、初心者の方が安心してFXを取引できるように、FX取引を行う上で注意しなければならないことをご紹介します。FXに限らず楽して儲かる投資は存在しませんが、少なくとも知っているのと知らないとでは心持ちがまったく違います。暗記する必要まではありませんが、大まかに理解していただければと思います。

2-1.値段が大きく動きやすいのは日本時間の夕方から夜間

為替相場は24時間変動していますが、特に大きく変動しやすい時間帯があります。下の図は各国の株式市場の取引時間帯(標準時間)で、よくマーケット時間などと言われます。FXは各国の日中に取引が多くなります。こうした時間帯には各国の経済指標などが発表され、為替の動向にも大きく影響します。日中働いている人が深夜まで起きて取引することはお勧めしませんが、寝ている間に値段が大きく動いて損失が発生しないように、各国の指標発表を把握しておくことや口座資金に余裕を持っておく等、あらかじめ準備しておくことが大切です。

2-2.損失拡大を防止するロスカットルール

FXでは評価損失が大きくなった時に、取引の担保資金(必要証拠金)を上回る損失発生を防止するためにロスカットルールが設けられています。評価損失が一定水準以上となった時に、取引継続の意志に関わらず全ての保有ポジションを決済するルールです。為替相場が予想と反対の方向に動いた場合、そのまま保有してれば評価損失が大きくなり、場合によっては口座に預けている資金を上回る損失が発生する可能性もあります。ロスカットルールはそうなる前にシステム上で判定して決済し、それ以上の損失拡大を防止するためにあります。ロスカットされたくないという場合は、保有する量を少なくするか取引口座に取引に使わない余剰資金を多く預けることで、実質のレバレッジを小さくする等自分自身でコントロールすることができます。

インヴァスト証券で提供する各FXサービスのロスカットルールは以下のようになります。

・有効比率 = 有効証拠金÷必要証拠金×100
・有効証拠金 = 証拠金預託額+評価損益

※「くりっく365」では、ロスカットルールとは別に、1日の取引終了時に有効証拠金が必要証拠金を下回った場合証拠金不足が発生します。証拠金不足が発生した場合、新規注文は制限され、インヴァスト証券の指定時間までに証拠金不足額以上の入金がない場合、保有するポジションをすべて決済することになります。

2-3.保有し続けると増えるスワップポイント

FXの損益は売買損益の他にスワップポイント損益があります。スワップポイントとは、取引する通貨ペアを構成する2つの通貨の金利差のことで、金利の高い通貨を買って金利の低い通貨を売った場合、その金利差をスワップポイントとして受け取れます。反対に、金利の高い通貨を売って金利の低い通貨を買った場合には支払いとなります。高金利通貨といえば、以前は豪ドルやNZドルでしたが世界的な金融緩和傾向に伴い金利は低下しています。現在の高金利通貨といえばトルコリラや南アフリカランドとなります。それぞれ、1万通貨単位で1年間回保有した場合のスワップポイントは現在価格から計算すると凡そ以下のようになります。

  • 1年間保有する場合、スワップポイントによる利益よりも為替変動により生じる損失が少なければ利益となります。
  • 売りで保有した場合、スワップポイントはマイナスとなり証拠金預託額より差し引かれます。

スワップポイントはポジションを翌日に持ち越すことで発生する

スワップポイントは、ポジションを翌日(翌営業日)に持ち越すと発生します。でも、スワップポイントが付く日と付かない日があったり、また金額が多く付く日もあります。為替取引では、実際のお金のやりとりを売買のあった日の2営業日となっています。この日を受渡日または決済日といいますが、営業日なので土日を含みません。スワップポイント自体は365日分付与されますが、この受渡日の関係上、例えば水曜日から木曜日にポジションを持ち越した場合には、土日を挟んで翌月曜が受渡日となるため3日分のスワップポイントが付与されます。また、海外の祝日やクリスマス、年末年始なども付与日数が変則的になります。

3.FXと他の金融商品との違い

では、FXと他の金融商品はどう違うのか、外貨預金、株式投資と比べてみましょう。

3-1.店頭FXと取引所FXの違い

インヴァスト証券では店頭FX(トライオートFX、マイメイト)と取引所FX(くりっく365)の大きく分けて2種類のFXサービスを提供していますが、その違いも見ておきましょう。

※手数料、スプレッド等のコストは店頭FXの方が一般的に有利な傾向がありますが、スワップポイントは通貨ペアにより異なるものの取引所FXの方が有利な傾向にあります。