第647回 【昨日(1月29日)のFOMC】

昨日(1月29日)のFOMCで、事前の予想通りに、100億ドルの量的緩和策の縮小(=テーパリング)が発表されました。

つまり、月額の資産購入額が計100億ドル縮小されて、総額650億ドルの購入額になるわけです。

先月(2013年12月)の債券購入額の縮小も100億ドルだったので、今後も毎月100億ドルのペースで、購入額の縮小を行っていくのだろう、と推測できます。

すると、今後、約半年程度で、量的緩和策の縮小(=テーパリング)が終了する、ということです。

日本市場は、為替も株も、調整気味に推移しています。

そして、今後の新興国市場は、為替も株も下落する可能性が高いと考えます。

理由は、米国のテーパリングが、今後もこのペースで行われる可能性が高いからです。

昨年5月、バーナンキFRB議長がテーパリング開始を示唆しました。

すると、インドを中心として新興国の為替も株も大きく下落しました。

新興市場の上昇の原動力は、量的緩和によってジャブジャブに供給された資金が、国からあふれ出て、新興国へ向かったことにありました。

それが「絞られる」という観測により、資金の引き上げが起こり、市場が下落したのです。

5月の時点では、FRB議長はテーパリングを示唆しただけなのに、新興国から資金引き上げが起こりました。

ところが、マーケットが予測していた9月のFOMCでテーパリングが見送りになると、資金は再び新興国へ戻り、為替も株も息を吹き返しました。

新興国投資を手がけている投資家は、千載一遇のチャンスととらえて、ここで手仕舞うべきだった、と考えます。

長い目で見れば新興国が発展していくことは間違いありません。

しかし先の夢のために、目先の損失をガマンするべきではありません。

まだ利益があるうちに、あるいは傷が浅いうちにいったん撤退して、新興国市場が復活してから参戦すれば良い、と考えます。

新興国の一部は、政策金利を引き上げるなどして、通貨防衛の策を講じていますが、テーパリングによる、米国への資金還流の大きな流れを逆転できる程の策ではありません。

新興国の政策金利引き上げは、その新興国の経済を低下させる懸念があるので、結果的に、逆効果になる可能性を危惧しています。

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(2014年01月30日東京時間11:30記述)

 

第646回 【円安なのか? ドル高なのか?】

先週末から、アルゼンチン・ショックを材料に、ドル/円は下落しています。

日本円(JPY)が避難通貨として認識されて、世界の資金が日本円(JPY)に向かっているからです。

相場が落ち着きを取り戻すまで、少し時間がかかるだろう、と考えています。

しかしながら、大局で見れば、米FRBが量的緩和の縮小をスタートさせたことで、外国為替相場のトレンドは、ドル高の色合いが濃い、と考えています。

そこで、昨年(2013年)までの相場を振り返ってみたいと思います。

昨年(2013年)までの為替相場は、ドル高だったのか、それとも、円安だったのか?

ドル/円が円高から円安へ転換したのは、個人的には2012年2月と考えています。

ドル/円のトレンド転換のターニング・ポイントを、『2012年11月14日の衆院解散の決定』(=野田総理の解散宣言)と考える人も多いのですが、私は、それ以前に、既に、トレンド転換は起こっていた、と考えます。

ターニング・ポイントを2012年2月と考えると、既に、それから2年間の円安トレンドが続いていることになります。

ドル/円だけで見る限りでは、ドル高主導とも円安主導とも、どちらでも解釈できるので、あえて決めつける必要もないことです。

※ドル/円だけを見るならば、ドル高と円安は、まったく同じことだからです。

しかし、外国為替相場は、ドル/円だけではありません。

たとえば、ユーロ/ドルの直近2年間の値動きを見ると、必ずしもドル高とは言えない相場です。

そして、同じ期間のユーロ/円では、明らかに円安方向へ動いています。

つまり、ドル/円だけで見ればドル高ですが、ドル、ユーロ、円の関係で見ると、ドル高とは言い切れない値動きでした。

では、2014年以降はどうなるのでしょう?

FRBは、テーパリングの先にある「利上げ」を見据えて動いていることからドル高というシナリオが定着するのではないか、と考えています。

※文頭に、アルゼンチン・ショックを述べましたが、新興国通貨が売られる(下落する)展開は、すなわち「ドル高」です。新興国に対する不安が高まれば、「ドル高」の色は濃くなります。

日本は、原発事故を契機にしたエネルギー輸入の拡大が今後も続いて、貿易赤字体質が定着し、さらに、政府がインフレ政策を採っていることから、円安傾向が持続する、と考えます。

ユーロは複雑です。

現時点では、ドイツがユーロ経済を支えているものの、その他の国(=ドイツ以外のすべての欧州国、フランスも含む)は、経済的な弱小国ばかりなので、いずれ支えきれなくなる場面が訪れる、と考えます。

つまり、先々のユーロ安です。

そこで、改めてドル/円、ユーロ/ドル、ユーロ/円を考えると、まず、ドル/円はドル高/円安方向と予測できます。

ユーロ/ドルはドル高の影響により下落傾向が強まる、と予測できます。

問題はユーロ/円です。

ドル高が鮮明になれば、円安傾向だったユーロ/円は修正を迫られることになるはずで、今後の取引には注意が必要と考えます。

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(2014年1月27日東京時間00:15記述)

第645回 【テーパリングと新興国市場】

日本市場は、年明け以降、為替も株も、保ち合い相場で、調整気味に推移しています。

高値圏での保ち合い相場なので、これからの目先の相場は、いったん調整下落する可能性も高い状況と考えています。

しかしながら、大局で考えれば、いずれ(ドル高による)円安、(円安に起因する)株高方向へ向かうのだろう、と考えています。

米国市場も引き続き好調を維持することが予想されます。

それに対し2014年の新興市場は為替も株も下落する可能性が高いと考えます。

理由は、米国のテーパリングが今月から始まるためです。

昨年5月、バーナンキFRB議長がテーパリング開始を示唆しました。

すると、インドを中心として新興国の為替も株も大きく下落しました。

新興市場の上昇の原動力は、量的緩和によってジャブジャブに供給された資金が、国からあふれ出て、新興国へ向かったことにありました。

それが「絞られる」という観測により、資金の引き上げが起こり、市場が下落したのです。

5月の時点では、FRB議長はテーパリングを示唆しただけなのに、新興国から資金引き上げが起こりました。

ところが、マーケットが予測していた9月のFOMCでテーパリングが見送りになると、資金は再び新興国へ戻り、為替も株も息を吹き返しました。

新興国投資を手がけている投資家は、千載一遇のチャンスととらえて、ここで手仕舞うべき、と考えます。

12月のFOMCでテーパリング実施が決まり、今月から100億ドル規模の縮小が始まります。

当面は小規模な縮小と言えますが、今後経済の状況を見ながら、縮小速度を速めていくことになるでしょう。

もちろん、経済指標が悪化を示せば足踏みすることもあり得ますが、FRBが早い時期の量的緩和の終了を考えていることは明らかです。

同時に新興国へ流れていた資金の引き上げも加速度を増し、為替や株が暴落する可能性が高まります。

新興国市場は規模が小さいだけに、資金が少し絞られるだけでも影響は大きく出てしまいます。

長い目で見れば新興国が発展していくことは間違いありません。

しかし先の夢のために、目先の損失をガマンするべきではありません。

まだ利益があるうちに、あるいは傷が浅いうちにいったん撤退して、新興国市場が復活してから参戦すれば良い、と考えます。

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(2014年01月23日東京時間09:55記述)

 

第644回 【歴代のFRB議長】

ジャネット・イエレンFRB副議長が2月1日、第15代FRB議長に就任します。

初の女性議長という話題性に加え、量的緩和の縮小から利上げへ至る重要な金融政策の舵取りを担うことでも注目を集めています。

しかし、過去を振り返ると、イエレン氏に限らず、どのFRB議長も個性的で、マーケットの評価もさまざまでした。

最も印象深い議長は、カーター、レーガン政権下で第12代議長(1979年8月-1987年8月)を務めたポール・ボルカー氏です。

マーケットに直球を投げ込むような真っ向勝負の金融政策が特徴で、「新金融調節方式」というマネ-サプライ重視の政策を実行してインフレを抑え込みました。

当時のマーケット参加者は、「ボルカー」という名前を聞いただけで反射的に行動を起こすような強烈なインパクトの持ち主でした。

第13代(1987年8月-2006年1月)議長のアラン・グリーンスパン氏は、映画監督のウディ・アレン氏を思わせるソフトな風貌のため、マーケットは当初、お手並み拝見的なスタンスで見ていましたが、就任直後に起こった『ブラック・マンデー』に適切に対処して評価を高めました。

また、ボルカー氏とは対照的にマーケットとの対話を重視し、巧みに市場金利を望ましい水準に誘導し、ついにはマーケットからは「マエストロ」とまで呼ばれましたが、現在は、『リーマン・ショック』の原因となる住宅バブルを招いた張本人として批判を浴びています。

第14代(2006年2月-2014年1月)議長のベン・バーナンキ氏は、「ヘリコプター・ベン」の異名通り、リーマン・ショック後に大胆な金融緩和策を実行して、米経済を回復軌道に乗せました。

現時点では、マーケットの評価も高いようですが、個人的には、リーマン・ショック時にあいまいな尺度を持って一部の金融機関を救済し一部を救済しなかった、という不公平感が残る政策を採ったことを残念に感じています。

もちろん、実際に主導したのは当時のポールソン財務長官でしょう。

しかし、バーナンキ氏が異を唱えなかったことも事実で、そこに釈然としないものを感じます。

イエレン新議長は、バーナンキ路線を踏襲することを表明している後継者で、基本的には金融緩和論者といえるでしょう。

イメージ的なことに過ぎないのですが、マーケットは、女性議長であることから、バーナンキ氏以上にマーケットを意識したソフト路線を貫くのではないか、と考えているはずです。

その見方が当たっているのか、意外な豪腕を発揮するのか、指導力や手腕に、興味と期待を抱いています。

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第643回 【年初の相場は、今年を象徴するか?】

年初の相場、1月の相場の動きが、その年1年間の相場を示唆するという見方があります。

アノマリーなのかどうかはわかりませんが、何となく説得力があるので、その見方に沿った専門家のコメントは多々見受けられます。

しかし、私はその見方を信じていません。

株の世界も同じでしょうが、為替の世界では、1月の値動きがその年の値動きを象徴することは無い、と考えます。

ドル/円相場は、昨年末1ドル=105円で高止まりしていましたが、年が明けて1円程度の調整下落に見舞われました。

1月10日(金)に米国失業率が発表されると、非農業部門雇用者数が事前予想よりもかなり悪かったことを材料に、105円台から大きく下落しました。

週明けには、102円台を付けています。

こういったことが1年を象徴しているのであれば、2014年は調整下落の年になるはずですが、個人的には、まったくそうは思っていません。

もちろん今の時点で、今年(2014年)の12月31日の為替レートの予想はできませんが、基本的にはドル高基調で推移すると考えています。

日本の経済構造が変化しており、貿易収支の赤字体質が、今後も続くと考えるからです。

株と為替は、必ず連動するものではありませんが、ドル高基調で推移するならば、日本株も上昇基調を保つのだろう、と考えています。

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(2014年1月16日東京時間06:30記述)

 

第642回 【テーパリングの影響を考察すると】

新年早々の日本市場は為替も株も調整局面を迎えていますが、いずれ(ドル高による)円安、(円安に起因する)株高方向へ向かうのだろう、と考えています。

米国市場も引き続き好調を維持することが予想されます。

それに対し、2014年の新興国市場は、為替も株も下落する可能性が高いと考えています。

その理由は、米国のテーパリング(=量的緩和策の縮小)が今月から始まるためです。

昨年5月、バーナンキFRB議長がテーパリング開始を示唆しました。

すると、インドを中心として新興国の為替も株も大きく下落しました。

新興国市場の上昇の原動力は、量的緩和によってジャブジャブに供給された資金が、米国からあふれ出て、新興国へ向かったことにありました。

それが「絞られる」という観測により、資金の引き上げが起こり、市場が下落したのです。

5月の時点では、FRB議長はテーパリングを示唆しただけなのに、新興国から資金引き上げが起こりました。

ところが、マーケットが予測していた9月のFOMCでテーパリングが見送りになると、資金は再び新興国へ戻り、為替も株も息を吹き返しました。

新興国投資を手がけている投資家は、ここで手仕舞うべきでした。

12月のFOMCでテーパリング実施が決まり、今月から100億ドル規模の縮小が始まります。

当面は小規模な縮小と言えますが、今後経済の状況を見ながら、縮小速度を速めていくことになるのでしょう。

もちろん、経済指標が悪化を示せば足踏みすることもあり得ますが、FRBが早い時期の量的緩和の終了を考えていることは明らかです。

同時に新興国へ流れていた資金の引き上げも加速度を増し、為替や株が急落する可能性が高まります。

新興国市場は規模が小さいだけに、資金が少し絞られるだけでも影響は大きく出てしまいます。

長い目で見れば新興国が発展していくことは間違いありません。

しかし、先の夢のために、目先の損失を我慢するという行為は、投資という立場では、正しい行動ではない、と考えます。

まだ利益があるうちに、あるいは傷が浅いうちにいったん撤退して、新興国市場が復活してから参戦すれば良いことだ、と考えます。

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(2014年01月09日東京時間09:55記述)

 

第641回 【昨年(2013年)のドル高・日本株高基調が今年(2014年)も続く】

全体を通してみると、昨年(2013年)のドル/円相場はドル高基調で推移しました。

2013年1月から5月までの前半は、アベノミクスがテーマとなり、80円台後半から103円までほぼ右肩上がりに上昇。

単純で分かりやすい相場だったと思います。

6月以降の後半は調整局面に入り、ドル高基調を保ちながらも、単純とはいえない、投資家によっては難しいと感じる相場付きとなりました。

11月に入ると再びドル高基調が鮮明になったものの、6月から10月まで続いた調整局面のイメージがついて回り、やりにくい相場つきだった、と感じます。

12月は、テーパリング(量的緩和策の縮小)にマーケット参加者が注目し、FOMCで「1月から実施」という結論が発表されると、一段とドル高基調が強まりました。

テーパリングに対して、FOMCのメンバーは恐らく直前まで、実施か否かの答えが出せなかったはずです。

ただ、11月の各種指標が良好だったこともあり、やれる時にやらなければ時期を逃すという危機感が、決定を後押ししたのでしょう。

個人的にはドル高/円安が良いとは考えていません。

一部の大手輸出企業には追い風ですが、多くの生産拠点が海外に移転してしまったため、大多数の下請け企業は円安メリットの恩恵を受けることができません。

一方でエネルギーの輸入が増え続けていることを鑑みると、国富が海外に流れ出ることになる円安を喜ぶわけにはいきません。

また、膨大な財政赤字のさらなる拡大が、円安の一因であることも忘れるわけにはいきません。

ただし、一般論としては、ドル高円安が日本株高を招き、世の中がば明るい雰囲気に包まれたことは良かったし、投資家にとってもモチベーションが上がる傾向があった、と考えます。

今年(2014年)もドル高基調が続き、日本株の上昇も続く、この年初の時点で、そう見ています。

だから浮かれていて良いのかという疑問も残りますが、投資家にとってはやりやすい1年になるだろうと考えています。

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(2014年01月06日東京時間09:30記述)

 



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