現地レポート
カタリバが学習支援を行っているT高校を訪問しました

こんにちは。「インヴァストミッションプロジェクト」推進チームです。
「ミッションプロジェクト」は、みなさんのトレードが取引量に応じてポイント化され、そのポイントによりさまざまな社会貢献活動を行っている
認定NPO法人を支援できるというプロジェクトです。

今回はミッションプロジェクトでご協力いただいている「認定NPO法人 カタリバ」さんが学習支援を行っているT高校のボランティアに参加してきました。

T高校で行っているカタリバの学習支援は、経済環境や家庭環境によって学習面などに課題を抱えた生徒たちが多く在籍する高校での「放課後の補習」授業です。 基本的には隔週で英語と数学をカタリバのスタッフと大学生のボランティアスタッフがサポートし、雑談を交えながら学習支援を行っています。
ミッションプロジェクト推進チームのメンバーもボランティアスタッフとして参加させていただくとともに、カタリバ広報・ファンドレイジング部の堂道さんにお話を伺ってきました。

縦でも横でもない「ナナメ」の関係で子どもたちを支援

堂道さん画像
生徒さんと対話するカタリバ・堂道さん

カタリバさんは、生まれ育った環境によって意欲や能力が左右されてしまうという課題解決のため、高校への出張授業「カタリ場」や被災地の放課後学校「コラボ・スクール」等の活動を通じて子どもたちの教育支援を行っています。

カタリバの取り組みで特徴的な点は、支援をする学生たちより少し年上の先輩、大学生がメインのボランティア・スタッフが中心となり、対話を通じた支援を行っている点です。この親や先生との縦でもなく、友人との横でもない「ナナメの関係」により、学生たちが本音で語り合い、意欲を引き出すきっかけを作ることも多いといいます。

今回お邪魔したT高校は、入学選抜において学力検査を行わない高校(クリエイティブスクール)です。必然的に学習面などに課題を抱えた生徒が多く在籍し、その背景には厳しい経済状況や不安定な家庭環境がある場合も少なくありません。カタリバはいままで培ってきた高校生との対話経験を活かして学習支援を行うことになったそうです。

T高校での学習支援で垣間見える生徒たちの実状

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大学生のボランティアスタッフとマンツーマンで勉強する姿も

我々がT高校を訪れた日、アテンドしてくださった堂道さんにとっても印象的な出来事があったとお話をしてくださいました。
「私が初めてT高校に行った時に騒がしくて元気な男の子がいたんです。私にも『どこから来たの?俺のことは○○○(アニメのキャラクター)って呼んでいいよ』などと フランクに話しかけてくるような子で、今日はその子が一番に教室に入ってきたので私やボランティア大学生も彼に話しかけようとしました。すると、このプログラムをまとめているリーダーの大学生が、『今日はそっとしておいてあげて』というようなことを、話しかけようとした大学生に言ったんです。」

「不思議に思ってよく見るとその生徒は、前回の騒々しさとは打って変わり、教室に入るなりすぐに机に伏せってしまって。誰とも話したくないというような表情をして、その日は勉強をすることなく教室をあとにしました。」堂道さんやT高校の副校長先生のお話によるとT高校の生徒たちは生活するためにアルバイトをしながら学校に通う子たちが多く、生活の中心はアルバイトで時間を工面して学校に通う生徒も少ないないそうです。修学旅行の費用などもアルバイト費用を貯めて参加する生徒が大半だと伺いました。

堂道さんは続けました。「教室をすぐ後にしてしまった生徒もひとり親家庭育ち、経済的に余裕のある生活はしていなかったのだと思います。私が以前、PCを広げたとには『いいなー!PCあるんだ!いいなー!俺も欲しいな』と言っていました。」
「その時は、生徒の状況を察することができなかった自分への嫌悪感ばかりが募っていたのですが、その後に、別の教室で話しているその帰ってしまった生徒とリーダーの大学生が一緒に居るのを見かけました。
いつも来ているナナメの関係の先輩だからこそ、瞬時に生徒の状況を察し心の隙間に入ることができることを確信しました。そんな関係を築いているボランティアスタッフにも改めて敬意を覚えましたし、私たちカタリバの活動を広めていかなかればと感じました。」

T高校でカタリバの学習支援を受けている生徒は、大学生ボランティアにふと本音を漏らすことがあり、家庭内の不和などを聞いた大学生が、学校側に伝えたことも何度かあるといいます。
T高校の教諭たちは「カタリバのボランティアスタッフは生徒とのコミュニケーションが上手で、学習支援の前に、応接室に生徒が迎えに来るのを見てびっくりした」ともおっしゃっていました。 勉強なのに楽しみに待っているなんて今まではなかったことだと言います。

学習支援の経験を通じて

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当社スタッフもボランティアに参加させていただきました

カタリバでの困難を抱えた生徒に対しての支援は、T高校での学習支援という形で、昨年の春から始まりました。
しかし、予算の関係でT高校での学習支援は継続が危ぶまれているといいます。また単発的な支援だけではなく、生徒の日常に寄り添っていく継続的な支援も必要 だも考えていらっしゃるそうです。

そして、今年の夏、子どもの貧困対策に力を入れている足立区から委託を受け、 中学生のための居場所兼学習支援事業としてアダチベースがスタートされました。

中学生ための学習支援事業「アダチベース」のスタート

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アダチベースに通う生徒に学習支援をする大学生スタッフ

アダチベースでは、T高校での知見と経験等をもとに、専門性を追加した支援体制を整えプログラムの開発および提供を行っていきたいと考えているそうです。
利用は登録制で、足立区の福祉部から紹介を受けた35名の中学生が登録しています。職員のほかパートタイムやインターンを含め約10名ほどで運営しており、週に6日、平日の夕方と休日の日中の時間帯に子どもたちを迎えています。

施設は一斉授業を行う教室、自習室、おしゃべりや食事のできるスペースの3つに分かれていて、できるだけ明るく居心地の良い空間にしたいと、スタッフがカウンターを手作りするなどしながら少しづつ整えているところです。東京という「無縁社会」の中で、複雑な家庭環境や貧困、孤独、発達の課題などを抱え懸命に生きる子どもたちに、安心して利用できる居場所と勉強部屋と食事を用意し、彼らの自立する力を育んでいきます。

堂道さんは最後におっしゃっていました。「子どもでも大人でもない。一番揺れ動く「今」を生きている10代の子どもをサポートすることが、『人生を主体的に歩むきっかけになる』と私たちは信じています。 愚直に目の前の生徒に向き合い、一人ひとりの生徒に良い風が吹くことをここから願いつつ、これからも活動を続けていきたいと考えています。」

将来を担う学生たちに支援を

小さなお子さんだけでなく中学生、高校生といった子どもたちを取り巻く環境は家庭環境の多様化により複雑になっています。震災などにより家計の苦しい世帯の割合は増え、勉強したいのにできない環境にいる学生たちが未だに多くいるのが現状です。このような明日を担う学生たちを支援したいという想いは、インヴァストミッションプロジェクトの社会貢献ポイントによるご支援により応援することができます。
ぜひホームページやプロジェクトページをご覧いただき、ご支援をいただけますようお願致します。

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