松田 哲氏 「ドル円ユーロタクティクス」

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国内外の著名銀行の為替ディーラーを歴任した松田トラスト&インベストメント代表取締役、松田 哲氏がユニークで分かりやすい切り口で週2回、相場情報をお届けいたします。

第653回 2014年02月27日 【事実を冷徹に見て、マーケットに対応していく】

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第653回 【事実を冷徹に見て、マーケットに対応していく】

この2月にFRB新議長に就任したイエレン氏は、量的金融緩和の縮小を継続すること、事実上のゼロ金利により景気や雇用の改善を支えることを表明し、大方の予想通りに、バーナンキ前FRB議長の路線を引き継ぐ姿勢を見せました。

量的緩和縮小のペースは、今後のFOMC(3、4、6、7、9、10、12月開催)で決まりますが、過去2回の削減規模を踏襲してほぼ毎月、100億ドルずつ債券の買い入れ額を縮小することになるのだろう、と推測しています。

ところが、一部のマーケット関係者は、
「混乱する新興国市場に配慮して、FOMCが緩和のペースを緩めるのではないか?」
というリップサービス的な見方を示し、新興国投資で損失を被った投資家に期待を持たせていました。

G20が終わり、米国がそういった格別の配慮を払わなかったことから、そういった願望は、だいぶ薄れてきた、と思いますが、まだ、淡い期待感が残ってもいるようです。

しかしながら、FOMCが決める金融政策は、米国経済を成長させることが目的であり、他国の経済や市場に対する配慮ではありません。

もちろん、新興国市場の混乱が米国経済に悪い影響を与えるようになれば、米国を守るために路線変更もあり得るでしょうが、イエレン議長は、現時点では、
「著しいリスクを及ぼすとは認識していない」
という立場です。

リップサービスを鵜呑みにしたり、こうあって欲しい(ここでは新興国市場にFRBが配慮して欲しい)という願望が強い人ほど負ける理由は、願望が事実を見る目を曇らせているからです。

事実を冷徹に見て、マーケットに対応していく、という姿勢が大切だ、と感じてなりません。

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(2014年02月27日東京時間15:30記述)

プロフィール

早稲田大学法学部を卒業後、三菱信託銀行(現・三菱UFJ信託銀行)に入社。支店勤務を経てディーリングルームへ。

東京本店ならびにニューヨーク支店で外国為替、国際資金業務のエキスパートとして活躍。

そののち、米ファースト・インターステート銀行に転職し、仏パリバ銀行、クレディ・スイス銀行、オーストラリア・コモンウェルス銀行でチーフ・ディーラーとして名を馳せる。 また、東京外国為替市場委員会の委員として、外国為替市場での様々な問題を討議、提案を行う。

現在はウェブサイト『フォレックス・ディーラー物語』を運営する一方で、法人・個人向けの外国為替に関するコンサルティング業務を精力的に行なっている。

亜細亜大学非常勤講師として「現代市場金融論」を担当

  • 著書: 【FXトレンドラインの教科書 -円安ドル高トレンドの到来-】(扶桑社)、【FX世界経済の教科書】(扶桑社)、 【新版 FXで稼ぐ人はなぜ「1勝9敗」でも勝つのか?】(技術評論社)、【外国為替・FXのしくみ】(PHPビジネス新書)、【FX短期売買の教科書】(扶桑社)、 【FX「シグナル」を先取りして勝つ!-稼ぐ人はなぜ相場の動きを読めるのか?-】(技術評論社)、【外貨崩落 生き残る人は知っているもう1つのシナリオ】(技術評論社)など多数。
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