第540回 【暦の上では「クリスマス相場」】

11月も最終週に入り、暦の上では「クリスマス相場」に突入しました。

毎年、日本の「勤労感謝の日」(11月23日)と、米国の「感謝祭」(サンクスギビングデー、11月の第4木曜日)を終えると、「クリスマス相場」に突入します。

「クリスマス相場」になると、市場参加者が徐々に休暇を取り出し、クリスマス前後から年末年始にかけては、市場参加者がほとんどいない状態になります。


今年の11月は、外国為替相場に影響を与えるビッグイベントが多々あり、その多くが消化し切れていない状態なので、「クリスマス相場」に入ったとはいえ、しばらくの間は、市場参加者が急減することはないでしょう。

そのため、いきなり値が飛ぶ相場になるリスクはまだ低いのですが、それでもワンシーズンの終わりに向けて、ポジションを小さくし、リスクをミニマイズして、『「クリスマス相場」に臨んでいるのだ』という意識付けをする必要がある、と思っています。

今年は、誰にとっても儲けにくい相場が続きました。

ドル/円はトータルでは買い方向でしたが、調整期間が長く、『1年間を通じてほとんど動きがなかった』と言えます。

ドル/円は、今年(2012年)2月に、上昇トレンドに転換したのだが、今年(2012年)の3月から、10月(ないしは11月)まで、約8か月の調整期間(調整下落)が続いた、と言えます。

1年が12か月の内、約8か月の調整期間では、正直なところ、「やりようが無い相場つき」だった、と言えます。

同様に、ユーロ/ドルを振り返ってみると、ユーロ/ドルは、トータルでは下落方向でしたが、欧州各国や機関が、ユーロ崩壊を防ぐための策を弄したことで、大きな調整反発が起こり、難しい相場になってしまいました。

来年(2013年)になっても、しばらくの間は、こういった儲けにくい相場が続くのだろう、と考えています。

その意識と覚悟を今から持って、相場に対して謙虚で丁寧な取引を心掛けることが大切だ、と感じています。

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(2012年11月27日東京時間14:20記述)

 

第539回 【今年のクリスマス相場は例年と違う】

米国のサンクスギビングデー、日本の勤労感謝の日が終わりました。
 
例年であれば、今日を境に徐々にクリスマス相場に入り、マーケット参加者が減っていくのですが、今年は米大統領選挙、中国の新体制発足、ギリシャ支援問題の先送り、そして日本の衆院解散などの11月に集中した材料が未消化であり、まだしばらくは現状維持の相場が続きそうです。
 
そのため例年であれば、
「相場がどう動こうと無視をして、休暇を取る準備をしたほうがいい」
と書くところですが、今年は当分の間、無視はできそうにありません。
 
衆院選の投開票が12月16日に設定されているからです。
 
日本の選挙が為替相場に与える影響は少ないとはいえ、解散が決まった後のドル/円相場は強く反応しています。
 
衆院選によって自民党を中心とした政権が誕生し、安倍自民党総裁が首相になり、「大胆な金融緩和」が行われると市場参加者が見ているためでしょう。
 
実際に安倍総裁は日銀の建設国債の直接引き受け、日銀法改正といったリップサービスとも受け取れる踏み込んだ発言をしています。
 
それに対し、白川日銀総裁は、「時間をかけた慎重な検討が必要」とソフトに反論しているし、日銀法改正には実際に時間がかかるでしょうが、マーケットはすでに提灯をつけにいき、その結果円安が起こっています。
 
このように、市場参加者の思惑が膨らんで相場がスパイラルに動くことは良くあること。
 
そういった時に、市場に厚みがあれば多様な考え方の中で練られて抑制的な動きも働くのですが、市場参加者が少ない時は、思惑により相場が突っ走ってしまいがちです。
 
そこで投資家の立場としては、今後のマーケット参加者のセンチメント、相場の流れを無視せず、むしろ注意深く読んで対応すべきだと考えます。
 
 
衆院解散以降顕著になっている円安については、金融緩和の思惑によるものという分析が多数を占めています。
 
それもあるでしょうが、もっと根っこの部分には、日本のものづくりの力が落ちているという大きな問題が潜んでいます。
 
例えば、絶対的優位にあった日本の家電製品。
 
認めたくはないことですが、主戦場の海外市場では、韓国や中国製品に肩を並べられています。
(日本製品は、品質は良いのだが価格が高いので、実質は、日本の負け)
 
私個人としては、日本製品に愛着があるし、細かく見ていけば、性能面・品質面で勝る部分が多いと感じていますが、海外の消費者の目で見れば、大差ないのでしょう。
 
今後は日本製品の競争力低下に加え、領土問題などの要因によって日本の輸出が減り、原発事故によるエネルギー輸入が増えて、貿易赤字が拡大していきそうです。
 
そういった日本の経済構造に、変化が起こっている可能性も頭に入れて、相場と向かい合う必要がある、と考えます。
 
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(2012年11月26日東京時間10:30記述)

第538回 【今日は、サンクスギビングデー(感謝祭)です】

毎年11月の第4木曜日は、米国のサンクスギビングデー(感謝祭)です。

つまり、今日がその日に当たります。

毎年、繰り返し述べていることですが、米国のサンクスギビングデー(感謝祭)、日本の勤労感謝の日(明日の11月23日)を境に、マーケットは徐々にクリスマス相場に入っていきます。

マーケット参加者が少なくなれば値が跳びやすくなったり、思うような値段で売買できなかったり、さまざまな弊害が生じます。

例年であれば、この時期までに利益確保のめどをつけておくべきですが、今年は、欧州債務危機、米大統領選挙、中国の景気減速などマーケットを動かす材料がたくさんあり、消化しきれないうちにクリスマス相場が近づいてきたという感じです。

今月になって、事前の想定外に、日本の政治では、衆院解散となり、12月16日に衆院選挙が行われます。

だから、今年のクリスマス相場は、いつもの(例年の)クリスマス相場ではなさそうです。

そういった状況のため、不完全燃焼の状態が長く続き、例年のクリスマス相場の時期(シーズン)が来ても、取引を続ける覚悟の投資家も多くいると思います。

しかし、欧州債務危機を筆頭に、さまざまな問題が先送りされてしまいました。

もう年内に答えが出ることはないのでしょう。

だからこそ、12月に入り、どんどん相場が薄くなっていく時に、先送りされている問題がクローズアップされて、相場が強烈に動き出すリスクは、例年以上に高いと考えています。

サンクスギビングデーの直後に、すぐにマーケットが薄くなるわけではないので、あわてることも無いのでしょうが、年内の取引を早めに手仕舞えるように、そのように心がけることが大切だ、と思っています。

既に述べた通りに、年末はリスクが高くなると考えるので、年末までマーケットに残るのは「愚」でしかない、とも考えています。

言い換えれば、例年の時期ならば、来週からクリスマス相場に突入ですが、今年は特殊だから、すぐに相場から離れる必要はない、と考えます。

しかし、本格的なクリスマス・シーズンになったら、例え、衆院選挙が12月16日であろうとも、例年通りに、
『クリスマス相場の期間は、相場をやらない方が良い』
と、個人的には、考えています。

その点では、セオリー通り(基本通り)に考えています。

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(2012年11月22日東京時間08:20記述)

 

第537回 【2013年は世界の政治体制が変わる】

12月16日に投開票が行われる衆院選では下馬評通り、自民党を中心とした新政権が誕生し、安倍晋三総裁が首相に就任する可能性が高まっています。
 
11月6日の米大統領選では、スローガンに「FORWARD」を掲げたオバマ大統領の再選が決まり、従来の政策を踏襲しつつ前へ進むことになります。
 
15日の中国共産党大会では、総書記に予定通り習近平氏を選出し、新指導部体制が発足しました。
 
そして、欧州は2013年にドイツ総選挙が予定されており、メルケル首相が再選を目指しています。
 
このように2013年は日米欧中で政治体制が変わりますが、新しい指導者の顔ぶれは予想通りであり、大きな変化が無いように映ります。
 
しかし油断はできません。
 
表向き変化はなくても水面下では、次の時代に向かう劇的な変化の芽が育っているように思えてなりません。
 
鴨長明は、方丈記に
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」
と書きました。
 
各国の政治体制には大きな変化がないように見えても、実は変化は始まっているのです。
 
いずれ1989年のベルリンの壁崩壊を想起させるような出来事が起こるでしょう。
 
2013年は、その端緒の年になりそうです。
 
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(2012年11月19日東京時間00:15記述)

 

第537回 【意外感のある解散】

ビッグイベントが終わり、ようやく秋の相場に集中できる態勢が整った、と考えていたのですが、頑張って利益を上げるべき11月も半ばに差し掛かっているというのに、相場は、盛り上がりに欠けている状態でした。

外国為替市場にとっては、10月下旬から11月初旬にかけて、日銀の金融緩和、米雇用統計、米大統領選挙というようにマーケットの参加者が強く意識するビッグイベントが続きました。

それらの結果がすべて出て、マーケットには一服感が漂っていましたが、それでも、やがて皆が冷静になって、本来の材料に目を向けるようになるのだろう、と期待していた訳です。

ところが、昨日(11月14日)、野田首相が、明日(11月16日)に衆議院を解散する、
としたことから、ドル/円が急上昇しました。

年内解散のあるや無しやが、巷間、それぞれの立場から話題に上る状況でしたから、『突然』の解散で、意外感がありました。

通常は、日本の政治が材料で、外国為替相場が大きく動くことは、非常にまれです。

「日本の政治」は世界から軽く見られており、(=ほとんど無視されている状況なので、)解散総選挙をめぐるごたつきや新政権の誕生は、日本株市場には影響しても、外国為替市場のテーマにはならない、と考えていましたが、想定外のタイミングだったので、インパクトがあったのだ、と考えます。

現状で、解散総選挙となれば、民主党の政権維持は難しい、と考えます。

だから、自民党が次期政権の中心となるのならば、日銀に対する追加緩和圧力が増す、といった思惑が働き、円安材料となりました。

もちろん、唐突感のある解散総選挙なので、政局の混乱に対する不安心理が材料で、円が売られた、と言っても良いでしょう。

外国為替市場では、日本の政局を材料にすることが、過去に少なかったことを踏まえると、いつまでも、このこと(日本の政局)を材料にするとは考えていませんが、実質的に日本経済が弱くなっていること、言い換えれば、アジアの中で、日本の立場が低下していることを材料にした『相対的な円安』は、今後もあり得る、と考えています。

もちろん、世界経済の中では、日本は経済大国だと思います。

しかし、原発事故以降、エネルギー資源の輸入が拡大していること、その一方で、日本の自動車や家電などの輸出は、韓国、中国、台湾などに押され、実質的にはアジア諸国に負けている状況を考慮すると、「弱い日本を材料にした円安」の「賽の目」が映ります。

つまり、目先の政局混乱を材料にした円安は、それほど長続きはしないかも知れないが、日本経済の弱体化を材料にした円安は、今後、可能性が出てくるのではないか、と考えています。

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(2012年11月15日東京時間11:00記述)

 

第536回 【米大統領選が終わり、マーケットは本来の材料に目を向ける】

今年後半のビッグイベントだった米大統領選挙は、オバマ大統領が再選を決めました。
 
4年前のオバマ大統領は「チェンジ」を掲げて初当選し、今回は「フォワード」のスローガンにより再選を果たしましたが、現実には何かが劇的に変化することもなく、現在の混沌とした状態が続く「アンチェンジ」な4年間になりそうです。
 
外国為替市場にとっては、10月下旬から11月初旬にかけて、日銀の金融緩和、米雇用統計、米大統領選挙というようにマーケットの参加者が強く意識するビッグイベントが続きました。
 
それらの結果がすべて出た今、マーケットには一服感が漂っていますが、やがて冷静になって、本来の材料に目を向けるようになるでしょう。
 
個人的に一番注目しているのは欧州不良債権問題の再燃と、それに起因する世界同時不況です。
 
そして、米国大統領選挙が終わると、今度は、すぐに中国の新体制に注目が集まっています。
 
中国に関しては、今後、新体制で、どのように行動をしていくのか、とても気になっています。
 
現行の体制を、今後、どのくらいの期間、維持して行けるのか、個人的には、疑問に思っているからです。
 
まだ、5~6年は維持されるのだろう、と考えていますが、「ベルリンの壁崩壊」や、「ソ連の崩壊」を思い起こすと、あっけなく、何かが起こる可能性は、もう、目前にある、と考えています。
 
来年3月から新体制に変わる中国の景気減速も気になります。
 
中国の景気減速は、外国為替市場へ、直接的に影響を与えるだろう、と考えます。
 
米国の景気に関しては、米大統領選直前に発表された雇用統計の良好な数字が下方修正されるのかどうかも注目したいところです。
 
一方で、日本の国内から見ると、日本の政治の体たらくは、円安の材料になりそうに思えるのですが、残念ながら「日本の政治」は世界から軽く見られており、(=ほとんど無視されている状況なので、)解散総選挙をめぐるごたつきや新政権の誕生は、日本株市場には影響しても、外国為替市場のテーマにはならない、と考えます。
 
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(2012年11月11日東京時間22:00記述)

第535回 【3つのビッグ・イベントが終了】

直近のビッグ・イベントだった『日銀の追加緩和策』『米国雇用統計』『米国大統領選』が終わりました。

10月30日(火)の金融政策決定会合で、日銀は、市場に出回るお金の量を11兆円増やし、総額91兆円程度とする追加の緩和策を決めた。

日銀の金融緩和は、前の月(9月)に続き、2か月連続。

しかし、この程度の緩和策は、市場(マーケット)の想定範囲内であり、インパクトは無かった。

そのため、追加緩和策の発表直後は、失望感から、ドル/円は、80.00アラウンドから79円台前半に急落した。

しかしながら、今後も、引き続き、日銀の金融緩和を、多方面から促すことになるのだから、今回の追加緩和の量が想定通りだったことをもって、積極的にドル/円を売るわけにもいかない、と考えます。

これで、その時点での目先のテーマであった『日銀の追加緩和策』が終わった。

次は、11月2日(金)に発表される『米国雇用統計』がテーマとなった。

※米国を襲ったハリケーンは、米経済にとっては、当然マイナス要因(=ドル売り材料)だが、『日銀の追加緩和策』『米国雇用統計』『米国大統領選』と大きなイベントが続くので、ハリケーンは、それ程、相場に影響しない、と考えます。


『日銀の追加緩和策』発表後から、『米国雇用統計』に至る間は、ドル/円が、ジリジリと上昇しています。

『11月2日(金)発表される「米国雇用統計」は、米国大統領選に向けて、現職大統領をサポートする数字が発表されるのではないか?』といった思惑が、マーケットにあったので、ドル/円がジリ高になった、と考えています。

※個人的な思惑に過ぎませんが、私も、11月2日(金)の「米国雇用統計」は、良い数字(=オバマ大統領にとって都合の良い数字)が発表されるのだろう、と考えていました。

そして、11月2日(金)に発表された『米国雇用統計』は、以下の通り。

米国失業率は、前月(9月)が[7.8%]、10月の事前予想が[7.9%]に対し、発表された結果は[7.9%]。

非農業部門雇用者数(NFP)は、前月(9月)[+11.4万人]が[+14.8万人]に上方修正。

10月の事前予想が[+12.5万人]に対し、発表された結果は[+17.1万人]。

今回の雇用統計を評価するなら、失業率は、事前予想通り。

非農業部門雇用者数(NFP)は、前月の上方修正を含めて、非常に良い数字だった。

現政府からの、何かしらの力が働いているのだろう、と想像しています。

11月2日(金)の「米国雇用統計」は、そういった意味で、事前の予想通りだった、と考えます。

これで『米国雇用統計』が終わったので、先週の金曜日(11月2日)の時点で、その次のイベントである『米国大統領選挙』に、マーケットのテーマは、すでに移っています。

一昨日の11月6日(火)が、選挙日でしたが、昨日(11月7日)の東京時間午後に大勢が判明しました。

オバマ大統領の再選がメイン・シナリオだった、と考えますが、その点では事前の予想通り。

オバマ再選なので、これまでの流れが続くと考えます。

つまり、外国為替市場で考えるならば、「ドル買い」方向へ力が働く、と考えますが、極端に大きな影響があるのではなく、その方向に、「微風」と考えます。

逆に、オバマ大統領が負ける場合は、想定外なので、混乱が予想される、と考えていましたが、それは杞憂だった、と考えます。

大統領選挙の速報が報道されている最中では、ドル/円は、80.00を挟み、上下動しましたが、今のところ、大勢に影響が無い、と考えています。

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(2012年11月08日東京時間10:00記述)

第534回 【次のイベントは、米国大統領選】

日銀は、1030日(火)の金融政策決定会合で、市場に出回るお金の量を11兆円増やし、総額91兆円程度とする追加の緩和策を決めた。

 

日銀の金融緩和は、先月(9月)に続き、2か月連続。

 

しかし、この程度の緩和策は、市場(マーケット)の想定範囲内であり、インパクトは無かった。

 

正直に、個人的な感想を述べるならば、「せこい追加緩和策」。

 

日銀の独立性を維持するならば、マーケットの事前予想通りに、10兆円の増額で良い、と考えます。

 

前原経済産業相がオブザーバー参加しているので、彼の手前(政府の手前)、マーケットの事前予想通りの10兆円増額では、折り合いがつかず、さりとて20兆増額にもできないので、わずかに「1割増し」を提示することで、手を打った、といったところなのだろう。

 

はっきり言って、苦笑いを禁じ得ない。

 

そのため、追加緩和策の発表直後は、失望感から、ドル/円は、80.00アラウンドから79円台前半に急落した。

 

しかしながら、今後も、引き続き、日銀の金融緩和を、多方面から促すことになるのだから、今回の追加緩和の量が想定通りだったことをもって、積極的にドル/円を売る訳にもいかない、と考えます。

 

これで、この時点での目先のテーマであった『日銀の追加緩和策』が終わった。

 

追加緩和策の発表と同時に、目先のテーマは、次のイベントであった112日(金)の『米国雇用統計』に移った。

 

そして、112日(金)に発表された『米国雇用統計』は、以下の通り。

 

米国失業率は、前月(9月)が[7.8%]、10月の事前予想が[7.9%]に対し、発表された結果は[7.9%]。

 

非農業部門雇用者数(NFP)は、前月(9月)[+11.4万人]が[+14.8万人]に上方修正。

 

10月の事前予想が[+12.5万人]に対し、発表された結果は[+17.1万人]

 

今回の雇用統計を評価するなら、失業率は、事前予想通り。

 

非農業部門雇用者数(NFP)は、前月の上方修正を含めて、非常に良い数字だった。

 

112日に発表される「米国雇用統計」は、米国大統領選に向けて、現職大統領をサポートする数字が発表されるのではないか?』といった思惑が、発表の前から、マーケットにはあった。

 

そのために、『日銀の追加緩和策』発表後から、『米国雇用統計』に至る間は、ドル/円が、ジリジリと上昇しています。

 

個人的な思惑に過ぎませんが、私も、112日の「米国雇用統計」は、良い数字が発表されるのだろう、と予想していました。

 

現政府からの、何かしらの力が働いているのだろう、と想像ができるからです。

 

112日の「米国雇用統計」は、そういった意味で、事前の予想通りだった、と考えます。

 

これで『米国雇用統計』が終わったので、その次のイベントである『米国大統領選挙』にマーケットのテーマは、すでに移っています。

 

今週の火曜日(116日)が、その日(選挙当日)ですから、直ぐに結果が出てくることになります。

 

現状の様子では、オバマ大統領が再選されるのだろう、と考えています。

 

オバマ再選の場合は、現在の流れが続くと考えます。

 

つまり、外国為替市場で考えるならば、「ドル買い」方向へ力が働く、と考えますが、極端に大きな影響があるのではなく、その方向に、「微風」と考えます。

 

逆に、オバマ大統領が負ける場合は、想定外なので、混乱が予想される状況と考えています。

 

オバマ敗戦の場合は、外国為替市場では「ドル売り」方向と考えますが、その場合は、外国為替市場への影響よりも、株式市場の混乱が激しいだろう、と考えています。

 

なお、米国を襲ったハリケーンは、米経済にとっては、当然マイナス要因(=ドル売り材料)だが、『日銀の追加緩和策』『米国雇用統計』『米国大統領選』と大きなイベントが続くので、ハリケーンは、それ程、相場に影響しない(=ほとんど関係ない)、と考えます。

 

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20121105日東京時間0015記述)

第533回 【今回の追加緩和は、はっきり言えば、「セコイ」】

日銀は10月30日の金融政策決定会合で、追加の金融緩和策を決定した。

国債などの基金を11兆円増額するなど、9月に続き、追加の金融緩和策を決めた訳だ。

世界経済の減速の長期化が予想される中で高まったマーケットの緩和要求に応えた格好だ。

しかし、10兆円の増額が事前予想だったが、マーケットや政府筋には、20兆円の増額を望む声があった。

そして、発表されたのが11兆円の増額。

これは、いかにも「セコイ」・・・。

前原経済産業相がオブザーバー参加しているので、彼の手前、マーケットの事前予想通りの10兆円増額では、折り合いがつかず、さりとて20兆増額にもできないので、わずかに「1割増し」を提示することで、手を打った、といったところなのだろう。

はっきり言って、苦笑いを禁じ得ない。

だから、追加緩和の内容はマーケットが事前に予測していたとおりの「物足りない」ものだった、と考えます。

しかしながら、そもそも中央銀行の金融政策というものは、マーケットから見ると常に「物足りない」ものなのです。

いきなり「足りる」ほどの金融政策を実施することはあり得ません。

「物足りない」ことは日銀だってわかっていますが、金融政策は本来、ラジカル(過激)なことはしないものなのです。

しばらくすれば、マーケットは再び緩和策を要求するようになり、日銀は継続して追加緩和が検討する。

この繰り返しが当分続くことになるのでしょう。

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(2012年11月01日東京時間10:50記述)



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