第517回 【覚悟して「9月相場」に臨む】

マーケットが「夏休み相場」に入ったことによって先送りされた材料は、「9月相場」で再び注目を浴びることになります。
 
このところのコラムで何度も述べましたが、もう一度、簡単に整理してみましょう。
 
欧州危機は解決の兆しすら見えません。
 
ギリシャは支援の条件である緊縮策の実施期限延長を求めており、いまだに綱引きが行われている状態です。
 
スペインやイタリアの危機的状況も変わりません。
 
米国は、秋以降に先送りされそうなQE3(第3次の量的緩和政策)の実施時期や11月の大統領選挙の結果に注目が集まっています。
 
大統領選の結果によっては、これまでの量的緩和政策が大きく変更される可能性があります。
 
中国は景気の減速が顕著です。
 
世界的に株式市場が堅調を維持している中で、中国株だけが不調に陥っています。
 
中国が、長期的に見れば成長を続けることは間違いないのでしょうが、短期的には、景気の減速、株価の下落などの変調が起こるかも知れません。
 
日本の政治は政局絡みとなり、何も決められない状況が続きそうです。
 
そのため中国や韓国との間で起こっている領土問題の解決も長引きそうです。
 
通常は、日本の政治は外国為替相場のメインテーマにはならないのですが、対中、対韓関係の悪化が円安要因として働く可能性を否定できません。
 
この他にもロンドン五輪の陰に隠れてしまった材料がいくつもあったはずです。
 
今週は、まず、夏休み中の出来事を振り返り整理して、徐々に投資のペースを上げていきましょう。
 
9月は「頑張る月」ですが、材料から見ても相場環境に恵まれるとは思えません。
 
それでもベストを尽くして戦う。
 
そう覚悟して「9月相場」に臨んでください。
 
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
 
(2012年08月30日東京時間10:45記述)
 

第516回 【夏休み相場明けに備えて、先送りされた材料を再確認】

いよいよ夏休み相場が終わります。
 
本日、8月27日は、ロンドン市場が休場。レイト・サマー・ホリデーです。
 
明日、8月28日火曜日からは、徐々にマーケット(外国為替市場)は普段の活気を取り戻します。
 
9月の「頑張る月」に備えて、マーケットの夏休み入りによって先送りされたテーマを、もういちど確認しておきましょう。
 
まず欧州。
 
長期にわたる夏休み休暇、ロンドン五輪開催という大きなイベントによって、ユーロ関連ニュースはすっかりかき消されてしまいました。
 
いろいろな悪材料も出たのですが、すべて先送りされて、ユーロは高止まりを続けています。
 
しかし、夏休み相場が終われば、マーケットは改めてユーロ危機に対応した動きを見せるでしょう。
 
高止まりしているからといって、ここからユーロを買うことはできません。
 
米国にはQE3という材料があります。
 
株式相場が持ち直してきたこと、債券相場が緩んできたことを考えると、9月実施と予想していたQE3(量的緩和第3弾)は先送りされそうです。
 
8月下旬になって、改めて、QE3(量的緩和第3弾)実施の期待感が高まりましたが、米株式が堅調であれば、実施時期を先に延ばす可能性が高い、と考えています。
 
FRB(米連邦準備制度理事会)の立場では、「伝家の宝刀」をむやみに抜きたくないし、選挙を目前にしたオバマ大統領は、自分が再選された後の切り札として残しておくことも考えるでしょう。
 
そうは言っても、9月に発表される米国雇用統計が悪ければ、QE3(量的緩和第3弾)実施の可能性は高まりますから、米国経済指標には最大限の注意が必要です。
 
QE3が直ぐに実施されるのではなく、現状維持であれば、目先、米ドルが大きく売られる場面はなさそうだ、と考えています。
 
日本は問題山積です。
 
まず領土問題を中心とした外交。
 
対韓国、対中国の緊張が高まっていますが、対ロシア交渉も進展していません。
 
政治も流動的です。
 
与野党は「近いうちに解散する」ことで一致していますが、惨敗が目に見えている与党は先延ばしを図り、政権交代の勢いに乗る野党は早期の解散を主張して、再び国会が揉めることになりそうです。
 
日本の政治は外国為替相場のメインテーマにはなり得ないのですが、そうは言っても、今回は大きな事態に発展する可能性があるので要注意です。
 
外交の失敗、政治的リーダーシップの不在が、円安要因としてワークする可能性は否定できません。
 
最後に中国。
 
世界的に株式市場が堅調を維持している中で、中国株だけが不調に陥っています。
 
長期的な視点では中国の経済発展が続くことは間違いないでしょうが、短期的には中国景気が減速したり、株価が調整局面に入ることもあるでしょう。
 
北京五輪、上海万博という経済を盛り上げる大イベントが終わり、欧州危機によって世界経済が不調の中で、中国政府は難しい舵取りを迫られています。
 
今後の中国経済の色合いによっては、世界の景気に影響を与える可能性があります。
 
そして、目先では、対中貿易の割合が大きい豪ドルに対する影響を考えておかなければなりません。
 
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
(2012年8月27日東京時間00:45記述)

 

第515回 【第3次量的緩和(QE3)】

米国経済指標は、その回復を示すものもあり、売られ気味だった米株式市場も、上昇に転じています。

どんよりと曇っていた景気に薄日が差してきたことで、第3次量的緩和(QE3)が遠のいたという意見も出ていました。

そういった意見は、私自身もリーズナブルだと考えていますが、QE3の出番が無くなったということではない、と考えています。

さまざまな「回復ぶり」を一歩踏み込んで分析すると、違う景色が見えてきます。

例えば「失業率の改善」は最悪期から脱したという意味であり、数字自体は依然と高い水準にあります。

また「改善」には、就職をあきらめて統計上は失業状態ではなくなった人たちも含まれています。

欧州の債務問題など解決の見通しのつかない難問が山積しており、この先には紆余曲折が待ち受けているでしょう。

もし景気の腰折れ懸念が生じれば、再選を目指すオバマ大統領が、QE3という最終兵器を使う可能性は十分にあります。

QE3を実施せずに景気が回復に向かい、経済指標が改善され、雇用と需要が増えて、株価が上昇を続けるのであれば、それはそれで結構なことです。

しかし、今の時点で、QE3が遠のいたと判断することはできない、と考えています。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

(2012年08月23日東京時間10:40記述)

 

第514回 【夏休み相場が終わるまで、あと1週間ほどの我慢】

夏休みも終盤にさしかかりました。
 
今日までの相場を振り返ると、あまり大きな値動きのない典型的な夏休み相場になったという印象です。
 
そんなことはないという見方もあるかも知れません。
 
確かに「ユーロ存続へあらゆる手をうつ」という内容の「ドラギ発言」によって、ユーロが一時的に乱高下したことはありました。
 
しかし、その値幅も期間も「魂消る」程ではなく、想定の範囲内で収まっている、と考えます。
 
連日中継が行われたロンドン・オリンピックが終わってお盆休みに入り、世の中が急に静かになったことで、喪失感にとらわれている人は多いと思いますが、マーケットのほうはしばらくの間、平穏な日々が続きそうです。
 
夏休み相場の終わりを告げる英国の8月27日のレイト・サマー・ホリデーまで、あと1週間ほどです。
 
うずうずする気持ちは分かりますが、夏休み明けまで先送りされたテーマ(マーケットの材料)の整理などをしながら体力を温存して本番(=9月の相場)に備えましょう。
 
先送りされたテーマは、まず、欧州では、「欧州債務危機」。そして、引き続き、「ドラギは発言」の内容と、その真偽。
 
先送りされた米国のテーマは、QE3(量的緩和第3弾)の有無。そして、有るとしたら、その時期。
 
先送りされた日本のテーマは、日本の政局。
 
お盆休み前の8月8日、野田佳彦首相(民主党代表)は自民党の谷垣禎一総裁、公明党の山口那津男代表の三党首会談で「近いうちに」衆院解散することで合意した。
 
では、衆院解散は、いつになるのか?
 
そして、日韓の外交問題もくすぶりだしている。日中の外交問題も浮上している。
 
ただし、日本の政局は、基本的には、外国為替市場ではテーマにならないのだが、ゴタゴタが重なり、円売りの材料になる可能性は残っている。
 
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
(2012年8月19日東京時間23:15記述)

第513回 【ドラギ発言】

7月26日の海外市場で、ドラギECB総裁が、
「ユーロを守るために、あらゆる行動をとる用意がある」
と発言したことで、
『欧州債務危機に対する何らかの対応策が発表されるのではないか?』
といった期待から、スペイン国債が買い戻されるなど、リスク回避(リスクオフ)の姿勢が後退した。
 
ドラギECB総裁の発言をきっかけに、ユーロ/ドルは、1.23台ミドル程度にまで上昇した。
 
このところの安値が、1.20台ミドル程度だったことと比較するならば、安値から300ポイントの上昇をみたことになる。
 
しかし、ドラギECB総裁の発言は、具体策を示しておらず、今後、どういった行動をとるのか、その発言の時点では判然としていなかった。
 
だから、8月2日にECB定例理事会が予定されていたので、その際に、具体策が示されるのか、注目されていた。
 
8月2日のECB定例理事会を直前に控えた時点で、再び、
『欧州債務危機に対する何らかの対応策が発表されるのではないか?』
といった思惑が高まり、ユーロ/ドルは、いきなり1.24台にまで急騰した。
 
しかし、8月2日の定例理事会後のECB総裁の記者会見での発言内容には、ガイドラインばかりで、具体策が無かった。
 
だから、ユーロ/ドルは、1.2400アラウンドから、1.21台ミドルに急落した。
 
1.21台ミドルに急落した後は、下値(安値圏)での小さな保ち合いに推移していたが、それは、8月3日(金)のニューヨーク市場で発表される米国雇用統計を控えての小動き。
 
米国雇用統計の発表後、独政府がECB総裁発言を支持したとの報道もあり、一転して、リスク資産が一斉に買われる展開となった。
 
欧州株式市場では、独株式市場、伊株式市場が上昇。
 
伊、スペイン2年国債利回りも急低下した。
 
こういった混乱から、ユーロ/ドルは、再び1.24台に急騰した。
 
しかしながら、基本的には、欧州債務危機の根本的な解決策は、依然、示されてはおらず、ユーロ/ドルの急騰も、一時的なもの、と考えています。
 
ただし、「夏休み相場」で、市場参加者が極端に少ない中で、異常な値動きになる可能性も、充分にあり得ます。
 
無理をせずに、ポジションを小さくし、便宜的なストップ・ロスを使って、自らを守ることが、大切と考えます。
 
ドラギECB総裁の発言の後、上昇気味だったユーロ/ドルだったが、8月9日あたりから、ユーロ/ドルは、再び、下落気味に推移した。
 
上値を攻めたものの、結局、1.24台から上には伸びが見られず、目先でユーロを買った向きの損切りを誘発している、と考えます。
 
そもそも、1.20台の安値水準から、1.24台への上昇は、このところのユーロ/ドルが、1.3000アラウンドから大きく下落したことに対する調整の反発に過ぎない、と考えます。
 
ポジション調整が終われば、本来のトレンドに従い、下落する、と考えます。
 
言い換えれば、1.20台の安値水準から、1.24台への上昇は、「お盆休み」を前に、ユーロを売っていた向きが、ポジション調整の買戻しをしただけに過ぎない、と考えています。
 
※週明け(8月13日月曜日)の相場は、上昇していますが、
「夏休み相場」のフラクチュエーション(=意味の無い上下動)と考えます。
 
ドラギ発言は気になりますが、
『所詮、口先だけではないか?』
と、私は、全く信用していません。
 
ユーロ危機に関しては、ギリシャ危機の発覚以来、何度も、何度も、その対応策・対処法が提示されたものの、対処療法的な策ばかりで、根本的な解決策は、いまだに一度として、提示されたことはありません。
 
今回も、ドラギ発言は、そういった「対処療法的な策」を準備していることを意味するのだろう、と考えています。
 
ユーロ/ドルに関しては、大局は、欧州債務危機による「ユーロ下落」、と判断しています。
 
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
(2012年8月15日東京時間22:30記述)

第512回 【お盆休みは、先送りされたマーケットのテーマを再確認する】

ロンドン五輪は、8月12日(日曜日)に閉会式を終えて、東京はお盆休みの最中で、いよいよマーケットは本格的な「夏休み相場」に突入しました。

現在のマーケットは「夏休み相場」ですが、それでも、引き続き、さまざまなテーマが存在しています。

まず、欧州のテーマは、7月26日の「ドラギ発言」です。

ドラギECB(欧州中央銀行)総裁が、「ユーロ存続へあらゆる手をうつ」と発言したことにより、欧州債務危機に対する根本的な対応策が発表されるのではないかという期待が高まりましたが、8月2日のECB理事会後の会見ではトーンダウン。

ユーロ危機に対する決定的な解決策は、いまだ提示されたことはありません。

ドラギ発言の決着はまだついていませんが、スペインに飛び火しているユーロ危機に対する有効な解決策は、今回もまた提示されないのだろうという、市場の潜在的な失望感は払拭されそうにありません。

米国のQE3(量的緩和第3弾)に対する期待も高まっています。

9月のFOMC(連邦公開市場委員会)で、QE3実施が決まるのか?
それとも、11月の大統領選挙後まで引き延ばすのか?

もちろん、米国がQE3を実施しない選択もあり得ますが、私見ですが、QE3はいずれ実施されることになるのだろう、と考えています。

マーケットには、さまざまな思惑が渦巻いています。

そして、日本では消費増税法案をめぐり、政局混乱となり、衆院解散に向けた民主党、自民党党首間の密約説まで飛び交っています。

ただ、日本の政局は外国為替市場に大きな影響を与えることはないので、あまり重視する必要はありませんが......。

これらのテーマは、夏休み相場明けまで、先送りされるはずです。

みんなが、夏休みを取っているのだから、その期間には、答えは出ないのです。

誰もいないマーケットで、「独り善がり」をしてみても、滑稽なだけです。

お盆休み期間中に、先送りされたテーマを再確認して、9月の相場に備えましょう。

そして、夏休み相場の期間は、ポジションをスクエア(無し)にして、取引はいったん休み、心身ともにリフレッシュしてはいかがでしょう。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
(2012年8月13日東京時間00:15記述)

第511回 【夏休み相場】

ドル/円の値動きは、目先では、保ち合いに推移しています。

この保ち合い相場は、
「下値77円台後半程度~上値78円台後半程度の約2円幅のボックス相場」
と言えます。

目先の値動きでは、上がったり、下がったりして、動いているようにも見えますが、実質的には、ほとんど動いていない、と判断しています。

77円台ミドルを、明確に、下に抜ける場合は、「弱い売りシグナル」です。

ただし、その場合(77円台ミドルを、明確に、下に抜ける場合)は、介入警戒感が出てくる、と考えます。

結論として、ドル/円自体に、あまり主体性が無い、と感じています。

完全に、外国為替市場は、「夏休み相場」の状態である、と考えます。

ロンドン・オリンピックも佳境にある、と考えます。

オリンピックが終われば、「お盆休み」で、さらに市場参加者が少なくなる、と考えます。

「夏休み相場」の時期は、ポジションを取らずに、マーケットと一緒に、休んだ方が良い、と考えます。


しかし、ユーロ/ドル、ユーロ/円などのユーロ関連の相場は、引き続き、『ユーロ危機』を材料に、大きく下落する可能性がある、と考えています。

現在の、「夏休み相場」の最中に、何かするのならば、ドル/円ではなく、ユーロ/ドル、ユーロ/円などのユーロ関連の相場と考えます。

ユーロ危機に関しては、根本的な解決策は示せないものの、時間稼ぎ(=問題の先送り)を狙って、ドラギECB総裁は、
「ユーロを守るために、あらゆる行動をとる用意がある」
と発言しています。

しかし、具体策は、まだ、示されていません。

そのため、「どのような解決策が示されるのだろうか?」といった期待感から、ユーロは、目先では、反発(上昇)気味に動きました。

こういった反発も、「夏休み相場」で市場参加者が極端に少ないために、増幅されて、値が飛ぶような反応を示しています。

こういったことも、「夏休み相場」の典型的な値動き、と言えます。

休むことができるのならば、8月いっぱいは、すべて捨てて、
9月から、リフレッシュして、再び相場に臨むことが上策と考えています。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
(2012年8月9日東京時間10:00記述)

第510回 【為替の現場では、金利と為替は無関係に動きます】

先進国の間では世界的な低金利が続いています。
 
欧州中央銀行(ECB)は、8月2日の理事会で政策金利を過去最低の年0.75%に、イングランド銀行も過去最低の年0.5%に据え置きました。
 
米国と日本も実質ゼロ金利を継続しており、その影響で国内大手銀行は8月から一斉に、住宅ローン金利を過去最低水準に引き下げました。
 
そうなると超低金利が各国通貨に及ぼす影響が気になるかもしれません。
 
確かに、通貨の変動要因として、「金利」や「金利差」に着目した解説をよく目にします。
 
通貨間で金利差が大きくなると、低金利通貨を売って高金利通貨を買う「キャリートレード」が活発になって、高金利通貨が高くなるとか、デフレ経済下の通貨が高くなり、インフレ経済下の通貨が安くなるというように。
 
しかし、個人的な見解を述べれば、「金利と為替は無関係」に動きます。
 
言い換えれば、単純に金利の絶対値の上下動や金利差の大小をもって為替が動くと断定することはできません。
 
もちろん瞬間瞬間のマーケットのセンチメントが影響して、金利と為替が関連しているように見えることはあります。
 
でもどんな場面にも通用する為替と金利の関係を表した「公式」は、為替取引の現場には存在しないのです。
 
例えば、2005年から2007年の期間、日本はデフレ、アメリカはインフレが進行していましたが、ドル/円の関係は円安/ドル高でした。
 
金利差を利用したキャリートレードで中長期的に儲けられないという事実も「金利と為替は無関係」なことを裏付けています。
 
日米金利差が拡大していた時期、低金利通貨が売られ高金利通貨が買われるという理屈からはドル高/円安になり、中長期的に保有していれば金利も為替も取れるはずですが、現実には円高傾向が強まり、目先の利益は別にして、中長期的には儲けることができなかったはずです。
 
結局結論は、
「金利と為替は、それぞれ、マーケットのその時々の都合で動く」
ということです。
 
特に為替取引の現場では「公式」にとらわれず、マーケットのセンチメントを読んで、その場その場で対応していく柔軟性が求められます。
 
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
(2012年8月5日東京時間22:00記述)

第509回 【ロンドン市場は、オリンピック・モード】

世界の中で、「三大外国為替市場」と位置づけられているのが、ロンドン、ニューヨーク、東京市場です。
 
ところが、このところの東京市場の取引高は、シンガポールに追い抜かれて、3年連続で世界第4位だったことが7月31日に発表されました。
 
東京市場の地位低下は、非常に、残念に思いますが、世界の市場で、ロンドン市場は金融の中心地として一目置かれる存在です。
 
外国為替市場におけるロンドンの地位は、引き続き、ダントツの第1位です。
 
そのロンドンで、7月27日から、30回目の夏季オリンピックが行われています。
 
多くの競技中継がマーケットが開いている時間帯に重なるため、ロンドン市場参加者たちは仕事が手につかないことでしょう。
 
銀行ディーラー時代の私の印象に残っているのは、1998年に長野で開催された冬季オリンピックです。
 
船木和喜、岡部孝信、原田雅彦選手らスキージャンプ陣は、「日の丸飛行隊」と呼ばれ、金メダル獲得の期待がかかっていました。
 
そのため、中継があった時間帯は、日中であったにもかかわらず、私も同僚たちも、仕事をそっちのけで、テレビに向かって歓声を上げていました。
 
ロンドン五輪でも状況は変わらないはず。
 
そんな時に大量の売買注文が出たり、ニュース(材料)が出ると、マーケットが大きく動いて収拾がつかないことも起こり得ます。
 
オリンピック開幕によって、ますます夏休み相場の様相が色濃くなります。
 
そんな相場に「参加することに意義はない」と考えています。
 
他の投資家がオリンピックに夢中になっている隙に、自分だけ儲けてやろうと考えるのではなく、オリンピックが終わり、夏休み相場が終わってから、多くの市場参加者がマーケットに戻ってきて、活況な取引なってから、相場に参加することがセオリーです。
 
市場参加者の極端に少ない、不活発なマーケットに、参加することは、リスクばかりが高く、期待収益が少ない、と考えます。
 
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
 
(2012年08月01日記述)



 >   >  2012年08月